MISCELLANEOUS WRITINGS
MISCELLANEOUS WRITINGS 今月の雑文


過去の雑文たち
05/01/31
・南湖ネタ、とりあえず最後ということで、昨年末に旭堂南湖同人誌vol2ということで同人誌「世界に一つだけの講談」が発売されました。前回の号では何にも関わりませんでしたが、今回については小生のこのWEB日記より、講談に関係した記述を抜き出し、かつ詳細(?)な備考をつけて「MISCELLANEOUS WRITINGS of detective KOUDAN」と題して約20p分ほど寄稿しております。実は、これがフクとしての同人誌デビューだったり。一素人が常連と化す記録というよりも、大阪で開催されている「名探偵ナンコ」の回顧録として(何たって、講談師自身が備忘録として活用しているくらいだし)お役立ちの内容。

・ほかにも表紙絵は、あの石井春生さんによるものであるとか、巻頭小説が芦辺拓書き下ろし「南湖殺人事件」であるとか、藤本和也さんによる犯人当て漫画「漫画 名探偵ナンコ 講談会場殺人事件」であるとか、なかなかこのサイトをご覧になっている方にとっても話題の多い内容となっているものと思います。

・あまり売れていない(旭堂南湖・談)ようですが、東京だと中野のタコシェ、大阪はミナミの波屋書房に置いてあるとのこと。また当然、探偵講談関係のイベントにおいて販売もされてます。宜しく。


05/01/28
・おっと。油断していると週末ではないか。 第21回「名探偵ナンコ」最後。 東大阪に住む小池滋(仮名)の妻から、行方不明の夫を探して欲しいという依頼がホームズに。彼は宗右衛門町の商業ビルにいるところを妻に目撃された後、行方不明に。インド人の制止を振り切ってその部屋を訪れた妻の前には、ミナミでも有名な日暮(仮名)なる乞食がいるだけで、夫の姿はない。しかし、部屋の中には子供の誕生日の為に買ってあったと思われるプレゼントと、夫の服が。そして裏の道頓堀からはポケットに小銭の詰まった夫の上着、そして現場に血。果たして消えた夫はどこに……。

・と、あまりに有名な話なのだが、地名が大阪に変わったことによって受ける印象が全然変わり、講談らしくなって面白い。場所を歌舞伎町にしようとも思ったが、南湖さんが東京の地理に明るくないことと川がないことからミナミになったものらしい。個人的には必然性がなくとも、こういった置き換え自体が結構楽しいと感じた。展開もテンポが良くなり、前回の失敗を完全に取り返すことが出来ていた感。これなら。

・お客さんも少ないこともあって打ち上げは芦辺さん、南湖さん、わたし他三名の合計六人。人数が少ないながら、そのせいもあって濃密な話に終始。芦辺拓さんがいきなり「残念会だ!」と言いだした時は何かと思いましたが。 六人で「ガニラ」以降のアイデアを練ったり、話題はミステリに限らずあちこちに飛ぶ。そうそう、南湖チラシを毎回書いてくださっている藤本和也さん(大阪のヨドバシカメラのレジにイラストがあるそうだ)の単行本も出るとのこと。こちらも皆さま宜しくです。


05/01/25
第21回「名探偵ナンコ」続き。 ――この場面、南湖さんが大層もったいぶってなかなか次の場面に進まなかったのだが、ページ(というのか)を捲った瞬間、ちょっと驚かされることになる。

・なんと操縦士はいきなりガニラのハサミにかかって「胴体真っ二つ」。 しかも三枚にわたってその描写が続くのだ。後で聞いた話によれば、もともと紙芝居は興味を引くためにこういった残酷な描写がけっこう出てくるものらしい。画がいかにもかつての子供向け劇画というだけに、極端にリアルということはないのだが、少なくとも激しくインパクトがある。

・しかし、洞窟の表でこういった惨劇が繰り広げられているあいだ、もう一人の操縦士が何をしていたかというと、内部をうろうろして別の抜け穴を探していたのであった。しかし、見つかった別の穴は小さく、大人がくぐり抜けることができない! そうなると勇気ある真一少年「僕が行きます!」……となる。そして……。以下次号! 続く! ああ、初演から一年、ガニラはまだ終わらないのか! (さすが続きを引っ張るのが紙芝居だともいえるのだが)。

・そうこうしてガニラを終えて、今回のメインのお題目は『探偵講談・ホームズ・唇のねじれた男』が開始される。実はこの演目が探偵講談で演じられるのは初めてではない。前回はちょうど二年前の一月。なぜすぐに分かるかというと、いずれ紹介する同人誌に自分の日記が掲載されているからだ。それによれば、予告された演目であった『赤毛連盟』を急遽差し替えてこの『唇のねじれた男』が演じられている。だが、翻訳者・日暮雅通夫妻まで迎えたその当時の出来、南湖さんの準備不足もあって、お世辞にもあまり良くなかった。今回はその雪辱戦……なのだが、前回今回の両方を聞いているのは一部の常連だけというのは少し悲しいです。

・ワトソン博士が患者を捜して阿片窟に侵入する場面が冒頭。その阿片窟、講談ではなんと大阪・ミナミの繁華街である宗右衛門町にあることになってしまっている。なるほど、これはいわゆる翻案? 大阪を舞台にしたホームズ講談というミスマッチがいきなりの笑いを誘う展開となる。


05/01/24
第21回「名探偵ナンコ」鑑賞。 18:30の開始に対して、本日もまた例の如く微妙に遅刻という時間帯に入場。……あれ、今日はお客さんが少ない。受付名簿によればまだわたしで十一人目。最終的にぞろぞろと後から来たので二十名は超えたものの、最近は他イベントからの流れ等もあって着実に参加者を増やしていたのが、今回はちょっと寂しい人数だったかも。

・最初の題目が新作講談「坊主の火遊び」。口上を聞き逃したものの、恐らく最近高野山で南湖さんら講談師数名で山籠もりをしてネタ練った(すみません)際の成果だと思われる。内容はというと、まあ題名通り。愛人のいる生臭坊主のお話。若い愛人の機嫌を取るためにシャネル(もどき)のバッグを買って、欲望に燃える坊主。夫の浮気を疑う夫人と、とぼける二人の弟子……といった展開で、細かなボケとツッコミが繰りかえされる展開が面白可笑しく語られる。ただ、講談としても確かに成立するものの、はピンの漫才みたいな印象も同時に受けた。真面目に分析するにシチュエーションの面白みよりも会話のキャッチボールにおける笑いや描写がメインになってしまっているからかもしれない。とはいえ、坊主が愛人の影響で○○○○に○○してしまう……あたりのめちゃくちゃ加減はなかなか。

・続いては、開始より既に一年、佳境に入った講談紙芝居「原子怪物ガニラ6」。原作の左久良五郎という方は、酒井七馬のペンネームで、手塚治虫と合作して「新宝島」を書いたという人物……というのはもういいか。(前回までのあらすじ)突如北洋に現れ、漁船を襲う謎の怪獣・ガニラ。間一髪のところで、海上保安庁のヘリコプターに救われた真一少年たちであったが、ヘリコプターは無人島に不時着。追ってきたガニラの手(ハサミ)から逃れるために、彼らは岩山の洞窟に立て籠もった……。さて、ここから。その岩山洞窟に彼らがいることに気付いたガニラは、狭い入り口からハサミを入れ彼らを脅す。一方、生き残った乗組員の一人、源さんは「びっくり」しつつも、上着を脱ぎ捨てて火を点け、火に弱いガニラに対抗しようとする。そう、ガニラは火に弱い。双子にみえるが、たぶん双子ではないヘリコプターの操縦士の一人が、ヘリコプターに積んであるガソリンを使うことを思いつく。足に自信があるという彼は勇躍、ガニラの待ち構える洞窟の外へと飛び出してゆくのだが……。


05/01/22
・そういえば、一つPRを度忘れ。e-NOVELSにて進行中の企画《川に死体のある風景》特集。先般、その第二回目としてくろけんさんこと黒田研二さんの短編『水底の連鎖』が登場しております。

・これに伴い、「オススメの黒田研二作品」というテーマで書いた、『硝子細工のマトリョーシカ 入れ子構造の最強インパクト』という文章を寄せています。なお、拙文は、上から三番目にあります。(なのでスクロールが必要です)。ほかは政宗九さんが『霧の迷宮から君を救い出すために』嵐山薫さんが『クレイジー・クレーマー』に書いていることに加え、あのMZTさんが『闇匣』について文章を寄せているのもポイント。いろいろ参考になさって頂ければと思います。

・その一方、誰か(って誰やねん)、黒田研二作品を文庫化してあげてください。以前に関ミス連レポでも書いたけれど、一冊もまだないんですよ文庫が。いつの間にやらメフィスト賞受賞作の『ウェディング・ドレス』も『ペルソナ探偵』も品切れだし……。何よりもあの異色作『嘘つきパズル』が入手できなくなっているのも実に痛い。


05/01/21
・先の日記に書いたもう一冊。は野村宏平『ミステリーファンのための古書店ガイド』光文社文庫。これは危険としかいいようがない。この書に掲載された店は少なくとも野村宏平さんが入ったためにもうミステリファンにとって未開の店ではない――というような言説もあろうが、一概にそうはいえない。古本は嵩張るのだ。

・普段のホームグラウンドから離れた、滅多に行かない店に行って、欲しい本がたくさん見つかったとする。乗用車やトラック(これは某業者だが)で来ていない限り、両手に持てる荷物の重量には限りがある。百冊欲しい本があっても、厳選して何冊か選んで残りは次の機会――ということがままある。それに、古本屋の品揃えも時々入れ替わる。ま、何と行き当たるかは運次第。

・で、翻って小生。個人的事情ながら本業の関係で結構地方に出向くことが多い。移動して仕事して帰る……だけのはずだった土地にミステリーファン向けの古書店があると知ってしまった今は……。何というか非常に危険なんですよ。道を踏み外しそうで。既に昨日、出張先の某県某市の古書店に寄る。二冊買う。少なくとも『ミステリーファンのための古書店ガイド』がなければ、寄ろうとは思わなかったのに。とはいっても、欲しい本が百冊ある古本屋に行き着くことなど、実際はもう無くなっているような気もするので、これくらいで丁度良いかも。恐らくは同書を入手された方は、まず自分の近所を再チェックしているのではないだろうか。何となく。


05/01/17
・しばらくバタバタしていて書店に行けなかったのだが、興味のあった二冊をようやく入手する機会に恵まれた。一つは喜国雅彦『本棚探偵の冒険』双葉文庫、もう一つは野村宏平『ミステリーファンのための古書店ガイド』光文社文庫。 先に言っておくと、この二冊を同時に買うのはひじょーーーーーーーーーーに危険である。『本棚探偵』を再読してから『古書店ガイド』に目を向けた日には「明日は会社なんて行ってらんねー、古書店巡ってやる」という危険な気分になること請け合い。(実行しないというか出来ない宮仕えは辛いなぁ……)。

・『本棚探偵の冒険』、もちろん二〇〇一年に刊行された函・月報・帯・初版著者検印付きの同書の文庫版。当然元版は本棚に刺さっているし、実は買おうかどうかちょっと迷っていたのだが、噂の帯――「石井女王様が発売当日、開店前に先頭に並んでゲットしたこの文庫を、一週間後によしださんが百円均一台で拾い、十年後に彩古さんが十万円で買うだろうと日下さんが予想する爆笑エッセイ集!」(ああ、全文引き写してしまった)が、やっぱり欲しくなったのだ。 女王様、そんなに早く売り払ってはいけません。古書店主も発売一週間の本を均一台に出しちゃいけない。あと、よしださんが魔術師たるのは三冊百円であって、百円均一でもないはず――なんて無粋なツッコミは抜きにして(してるやんか)、文庫特典として「喜国雅彦x北村薫x出久根達郎 【抱腹絶倒座談会】嗚呼、本日も古本まみれ」と「文庫本のためのあとがき」が付いているので、テキスト的にも買う価値がある……と思うですよ。

・特にその鼎談、本編で行われている古本マニアの対談は内輪ウケ満載だったこととは別に、大人の視点で古本マニアを面白がっており、それはそれで普遍的な味わいがある。北村薫さんの場合は、筋金入りマニアだったのが、気付くと古本マニア垂涎の本ばかりを持っている人になってしまった……という感じ。全集揃ってないけど、入っているのはキキメだけって本棚は格好いいなぁ。


05/01/16
・ちょっと遅れましたが、今年最初のe-NOVELS書評。引き続き「黄昏ホテル」の個別レビューをお送りします。しかししょっぱなから、何というか田中啓文氏の真髄に触れるような作品に当たってしまったような……。

田中啓文「ふたつのホテル 黄昏ホテルシリーズ第9回」  e-NOVELS 定価100円(税込)18P 419KB 販売ページ

 どちらかといえばホラー小説という印象の強い作家ではあるが、最近は特にミステリ方面でもその頭角を現しつつあるのが田中啓文氏。その氏が「作者の言葉」において、「と我孫子武丸さんが書いているとおりです。」とある通り、「あとのことは知らん」と冒頭で述べるのがこの作品。果たしてどんな飛び道具が用いられているものか――。

 少年の日記。「ホテルにはいろうとしたとき、じゅうせいがきこえました……まいとしさんがつにじゅうよっかにみんなでとまりにくる……とまっているとぼくはうきうきします。このホテルはたそがれホテルとよばれているそうです」
 一方でホテルマンたちのあいだには緊張が走っている。三月二十四日。今日はホテルにとって大切な日、一年に一度、大切なお客様がいらっしゃる日。ホテルは貸し切りとなる。憂いの顔をした従業員たちに対し、フロント長は気持ちは分かるが失礼のないように訓辞を行う。この春入社したばかりの客室係・篠原明美など蒼白な顔をして「どうしてあんなやつらを泊めなくちゃならないの?」とくってかかる始末だ。そして夕刻、そのお客様がやってくる。階下のエントランスに到着する数台の車。支配人以下、手の空いている従業員は全員出迎えに出るのがルールである。先頭は若い女性に手を引かれた少年、そしてあの方々の総勢は百人余。ねとりの濃厚な香の匂いの合間から、鼻を刺すような酸い匂いと海草を煮固めたような磯臭さが漏れてくる。もちろん気が付かぬふりをするのが礼儀だ。たしかに……見かけは異様だが……大事な……大事なお客さまなのだ……。

前半までの不気味な雰囲気作り、中盤でのお約束の展開、しかし終盤明かされる仕掛けに唖然
 冒頭がひらがなとカタカナしかない少年の日記。ここには、年に一回、ホテルに泊まりにくることを非常に楽しみにしている少年の手記としか思えない内容が書かれている。一方、すぐに場面は迎える側に。こちらでは、懼れながらもこの日を避けられない、絶望しながらサービスに務めるホテルマンたちの様子が描かれる。さあ、果たして今晩ホテルに現れるのは誰なのか――?
 泊まりに来る人々の素性が謎にしては、すぐに想像がつくよなぁ……とまず読者に思わせる(たぶん)。しかし作者は彼らの素性を比較的早い段階で明かしてしまう。ただ、古い洋風のホテルという「黄昏ホテル」の存在に対する彼らのギャップというか違和感が凄まじいのだが、そこは圧倒的な存在感でカバーして気付くと異界に連れ去られている不思議な感覚が取って代わっている。というか彼らの振る舞いが悲愴であればあるほど、なぜか笑えてしまうのだ。これを不思議といわずしてなんだろう。

この書評の続きはこちらへ!
05/01/15
・大変申し訳ないと背表紙を眺めつつ思っております。なぜか小生にまで送って頂いた(しかも二版の方)のにぱらぱらと眺めただけでまだきちんと目を通しておりません。裏を返せば、その充実度が一瞬にして判明したため、腰を据えて取り組めるタイミングを図っているともいえる(外読み派なので気軽に持ち歩けるサイズでないのもちょっと理由かな)かもしれませんが。 本書、各方面で絶賛されていることは周知の通りで、……あ、そうそう何かというとですね、『子不語の夢』(江戸川乱歩小酒井不木往復書簡集)のお話。せめてもの罪滅ぼしに『子不語の夢』ホームページ(オフィシャル)を御紹介。紙媒体、ホームページ問わず各方面の賛辞が一覧となって掲載されております。

・も一つ。お知らせ。今のところの予定では、行くつもり。

  第21回『名探偵ナンコ』〜よみがえれ!探偵講談〜

 1月23日(日) 開場/18:00 開演/18:30
 会場/本遇寺(JR東西線「新福島」・ 阪神「福島」下車、地下鉄2番出口から徒歩5分。JR環状線「福島」下車徒歩10分。福島区福島3-7-38)
・料金/当日1500円
・出演/旭堂南湖「探偵講談・シャーロックホームズ」(原作・コナンドイル)、「講談紙芝居・原子怪物ガニラ6」(作画・左久良五郎)、「他一席」
・ゲスト・芦辺拓(作家)「対談・探偵講談と探偵小説あれこれ」

・ホームページのコメントを転記するに「「ガニラ」はいよいよ佳境に入ってきました」 え、いや、ここんとこずっと佳境に入りっぱなしなんですが、まだ続きありますか。あと南湖さん、同人誌持ってきてください(私信)。


05/01/12
・先日のこと。わたしは珍しく某書店のラノベ棚の前をうろうろしていた。もう一月ほど前、滅・こぉるさんが気合いの入った感想を書き、それに呼応してpuhipuhiさんが絶賛、更に各方面で話題になっていた桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』(富士見ミステリー文庫)を今さらながら探していたのだ。ちなみに、ここで”わたし”などと書いているが、わたしは男のおっさんである。実際、おっさん人種でも購入に抵抗のない人も多いのだろうけれど、わたしゃ年相応にシャイなのであまり美少女絵系表紙のラノベを購入しない。ラノベ(ミステリ含む)の感想については、体系立てて読んでいる優れた書き手もネット上に多いし、アンチャの役割ではないと普段は割り切っているし。それに、行きつけの幾つかの書店の大抵のところがラノベは別コーナーになっているため、あまり足を運ばない。というかうろうろするのがそもそも一年か二年ぶりかそのくらい。実際思い返してみても、贔屓の作家の作品がそういったレーベルで出た時に買うくらいで、初めて読む作家の作品をわざわざ買ったという記憶がほとんどない。

・滅・こぉるさんもpuhipuhiさんも信頼できる読み手だと思っており、読了してから彼らの感想を読むと唸らされる部分も多い。(読了前は先入観が嫌だったのでわざと読み飛ばしていた)。ただ個人的に購入を決意して探し回っていた理由は、puhipuhiさんの該当箇所に、あのS川さんが何やらすごい傑作らしいとコメントを寄せていたこと。(諸般の理由あり、この部分にあったもう一つのコメントは削除)。 なんのかんの棚差しになっている該当書を見つけて、無事購入することができた。読み終わりもした。

・いずれ書評はまた書くとして(この作品、優れた変格社会派小説だと思った)、最大のサプライズは、作者が女性だったということ(名前による先入観が……)。


05/01/11
・三連休最後に行ったのが一部の本の処分。作業開始のきっかけとなったのは、某所でも書いたことだが、先の葉山・朱鷺野両氏との飲み会で出た戯れ言がもと。

・「本を読み出した頃、本がいっぱい部屋のなかにある生活に憧れた」

・「その本が一定数量を超えてくると、空間のある生活に憧れる」

・「さらに究極の贅沢は、本が沢山あって、かつ全ての本が本棚に収まっている生活である」

・東京から関西に引っ越してきた当初、大量に処分を行ったことと、その残りの本が収まるように書棚を新居に準備した甲斐があって、その「究極の贅沢」を味わうことができた。――ただ、その期間は投資と労力に比してあまりにも短い。実際、思い返すに数ヶ月保たなかった。あやつら勝手に増殖をはじめおってからに……。気付けば本棚の隙間に本を詰め込み、床から本がキノコの如く積み上がり、パソコンの収まっている机の上といわず下といわず本で埋まっている。根が貧乏性なので読了するまで捨てられない。下手すると読了しても捨てられない。それでも気力を振り絞り、思い切って処分! ダンボール二箱。

・ちょっとだけ空間ができた。はぁ、これでまたその分は本が買える(おいおいっ!)。


05/01/10
・三連休を頂き、初日の晩に来阪中の葉山響さんを、朱鷺野耕一さんと二人で迎撃するという試み。新刊に関する情報交換やあれやこれや……。「ここに書けない」話ではないが「ここに書ききれない」ほど話をした。葉山さんはとにかく朱鷺野さんが内田康夫について熱く語るのには少々驚いた。三ヶ月分くらいのミステリ話をまとめてした感。楽しゅうございました。

・本も何冊か落掌。一冊は注文していた高木彬光『神津恭介未収録短編集1 悪魔の山』。復刻シリーズの三冊目。同封のカミツレ通信のなかに風々子さんのお名前などがあり、ちょっと懐かしい気持ちになった(ご無沙汰してます)。お問い合わせはこちらへ。もう一冊は小路幸也『そこへ届くのは僕たちの声』 ……既に所持している作品の二冊目。小路幸也(RE-QUIN)さんの8周年記念サイン本プレゼントにて当選させて頂いたものが届いたもの。ありがとうございますありがとうございます。

・某所で今年開始される次の平成仮面ライダーのことを知る。わたしがそのサイトを見た瞬間「仮面ライダーヒデキ?」と読み誤ったことは秘密だ。何にせよいろいろツッコミをいれたくなる容姿である。マジレンジャーは更に……だが。


05/01/08
・一部で話題となっている歴史ミステリ『参議怪死ス』翔田寛(双葉社)を読み終え(歴史ミステリにして、歴史ミステリと思わせない、全体を覆う迫力が凄まじい作品。題材の地味さゆえに年間の高評価は得られないかもしれないものの、ロングセラーになりうる逸品)、余韻に浸りながら「次は何を読もうかなあ」と、購入したっきり積んであるハードカバー新刊の山に手を伸ばす。わたしの場合、基本的に新刊書店で買った場合は、「カバーをおつけになりますか?」「うんっ」てな具合なため、各書店のカバーが付けられており、実はどんな作品を積んでいるのか見ただけでは分からない。

・手に取った作品は宮部みゆき『日暮らし』でもなく、馳星周『長恨歌』でもなく……『参議怪死ス』翔田寛(双葉社)だった。「ん?」

・なぜ二冊??? ……考えること三秒、事態に気付く。つまり、やっちゃった訳だ。ハードカバー新刊同一作品二冊買い。そういやあん時は、酔っ払っていたっけ。それにしても古本ならとにかく、1,800円定価のこいつは痛い。痛いがどうしようもない。今まで、古本や文庫ではたまーにこういったケースがあるけれど、刊行一ヶ月以内の新刊でこういうことをやってしまうとは。自分自身の記憶の衰え? を感じるようで、金銭的によりも心理的に辛いできごとであった。果たして、誰もが通る道なのだろうか。いや、聞くまい。そんなのオレだけだったらかなり悲しいし。


05/01/04
excite Booksにて、米光一成さんによるスペシャルインタビューにて『潜入! 本棚探偵の凄い本棚』と題されて喜国雅彦さんが取り上げられている。……その潜入という題名通り、本ちゃんインタビューそっちのけ、喜国邸の本棚写真ラッシュという凄まじい内容。何年か前にお邪魔させて頂いているので(ちょっと自慢?)、実際を拝見しているはずのだが……なんかその頃に比べて格段にグレードアップしているみたいな気が。

昨年の11/27の雑文に〈ミステリーズ!extra〉からの情報として今年刊行が予定されている東京創元社《ミステリ・フロンティア》のラインナップについて掲載したが、ちょっとした追加情報。

・先に紹介していたのが、森谷明子『レンゲ野原のまんなかで』、加藤実秋『インディゴの夜』、獅子宮敏彦『砂楼に登りし者たち』、藤岡真『ギブソン』、翔田寛『グッドラック・チャームを貴方に』、堺三保『部室探偵』、小路幸也『HEARTBEAT』、米澤穂信『犬はどこだ』。もう一冊、東川篤哉については『館島』という題名で出していたものの『十文字家の一族』という題名に変更されるかもしれないとのこと。この九冊に加え、三津田信三『拷問館の惨劇』、北山猛邦(タイトル未定)の二冊の予定もあるのだという。実は全て楽しみにしているのだけれど、ピックアップして一冊。 puhipuhiさん待望の藤岡真氏の『ギブソン』はこんな感じみたいです。「調査の過程で次々と現れる、奇矯な人物と不可思議な事実。上司の失踪と関係があるものはどれで、関係ないものはどれなのか? 鬼才が四年ぶりに放つトリッキーなミステリ。」(ごめんなさい、某所丸写し)。 ああ、しかし。あの強烈なサプライズと余韻を残した『六色金神殺人事件』からもう四年ですか。期待っ。


05/01/02
・新年、明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。

・新年、初買いは年賀状と一緒にポストの中に。大下宇陀児『魔法街』世界社版(昭和22年初版)。ジグソーハウスさんの恒例(?)年末年始セール(なんと【在庫品全品】目録提示価格の20%OFF!)につられて注文していたもの。1月4日までですので、まだ間に合います。

・もう一つ、既に各所でニュースになっていますが、更新停止状態だった、ともさんの「みすべす」がブログ形式となって復活。新年早々嬉しい報せ。昨年は老舗ミステリ系サイトの休止や停止が相次いで、寂しい思いをしていただけに、素直に喜んでます。

・ただ、某所(といっても凄く限定された場所)でちょっと話題にした通り、インターネット全体としてのブログ化の流れとミステリ系サイトの在り方の変化についてはちょっと思うところ(ex.敷居の低さの功罪とか)もあるんですが、それは別の機会に。(もしかするとここで書かない可能性も大)。

・新年早々弱気なことで申し訳ないですが、今年も更新は気長にのんびりと続けます。特に今年は、サイト充実以外にミステリ関連でやりたいことも多いので。いずれにしましても、皆さまにとりましても、今年が充実した良い一年になりますように。