MISCELLANEOUS WRITINGS
MISCELLANEOUS WRITINGS 今月の雑文


過去の雑文たち
06/06/28
・浅暮三文さんの釣りエッセイ『ペートリ・ハイル! あるいは妻を騙して釣りに行く方法』(牧野出版)を読了。正式な感想は追って書くにしても、フライフィッシングをはじめとする魚・釣りという行為全般に対する強大な愛情が感じられる好エッセイ集であることにびっくり。でも考えてみれば、このコピーライター→作家→釣りエッセイ発表って、開高健と同じパターンなんですよね。だからこそということもありましょうが、肩肘の力を抜きつつも、”釣り”を通じて人生を語ってしまうというアサグレ節が全編にわたって炸裂。フライは毛鉤以上の経験は個人的にはないけれど、行ってみたくなりました。

・本書、グレさんのファンが読んでフライフィッシングに興味を持つ……という読まれ方も確かに良いけれど、これはフライフィッシングのファン(たぶんグレさんファンよりも人数は多いだろう、たぶん)に読んでもらって、アサグレミツフミに興味を持ってもらう方がいいなあ。もしそういった方がこの文章に目を留めてくださった場合のために書いておくと、「貴方には『ラスト・ホープ』(創元推理文庫)がお勧めです」と、とりあえず。


06/06/26
・会社から戻ってくると部屋中に拡がっていた本が何やら多少積み上がっているものの床が見えるようになっている。あ……と。これは家人の手が入ったか。それはそれで何やら無言の圧力のようなものがあり、ある意味恐怖ではある。たぶんまだ大丈夫だとは思うけれど、さりげなく捨てられていたとしても判らないし……。お金と違って本を増やすのは簡単、減らすのは難しい。

・ドラえもんに「お金のいらない世界」という話があったことを、ふと思い出す。貧しい者がお金を大量に持っていて、富める者はお金を持たない世界。貧乏だと家いっぱいにお金があるわけだ。だけど「お金を得る」という行為に比べて「いらない」という行為の選択肢が無数にあるだけに違和感が大きい話だったよなあ。


06/06/25
・積ん読が床まで拡がって、部屋が本格的に足の踏み場がない状態になりつつある。目当ての本が「たぶんある」山まで、他の本を突き崩さないと届かない……って普通でしょうか。そろそろ何とかしなければ。

・というようなことを金曜日の夜に考えて、結局月曜日の早朝(今)まで何も手が付けられていません。


06/06/21
・ということにより、多島斗志之著作リストを正式にコンテンツとして公開。他の作品リストのメンテも久々に行う。でも、自分自身を振り返ってみるに、どうもリストが出来た段階で、更にはその段階でちょっと珍しい本が入手できた段階で満足してしまう傾向がある。もっと読みたい。だけど、最近昔ほど、その欲求ほどに読めないのは何故なのだろう。


06/06/20
・ふと立ち寄った、数駅先のリサイクル系の書店になぜかサイン本、なぜかプレミア価格。確かに著者サインですが、これは一般客対象のお店だと、なかなか欲しがる人がいなさそうだ。西村望 『火の蛾』。 いやまあ、ワタシが買いましたけれど。帯付き。その帯のキャッチが凄い。「貧困、怨嗟、遁走、そして殺人」 ちょっと引きますね。

・横に置いてあった板東英二サイン本は、いずれ誰かが購入するのでしょう。謎の品揃えだなあ。

・先日暫定公開した多島リストに一点引き写しに間違いがあり指摘頂きました。ありがとうございます。あとは刊行されたら付け加えていくだけでいいですかそうですか。


06/06/17
・創元推理文庫にて新たに「多島斗志之コレクション」が始まって、マイブームの自分的には拍手喝采なのだけれど、実はカルト的に人気のある作家であるにもかかわらず、インターネット上にきちんとした著作リストがないんですよね。まあ、ほぼ全ての作品が一定期間の後に文庫化されているうえ、書誌的に解説して頂いている文庫はいろいろあるため、調べようと思ったらそう面倒くさくはないんですが、やはりネットにないのは不便。それに文庫化の際の「改題」が他の作家に比べると明らかに多い方なので、そのあたりも配慮したうえで、自分のためも含めてリスト作ってみました。

・ということで、多島斗志之著作リスト暫定版公開。 何か漏れとかご意見があればぜひ賜りたく(mixi可)。特にこれで問題ないようであれば近く正式公開します。


06/06/16
・先日の飲み会で、「いかにくろけんさんをブレイクさせるか」について真剣に討議した(?)くろけんさんですが、8月発売の『別冊ヤングマガジン』から、ゲームボーイアドバンスの人気ゲーム『逆転裁判』をベースとした同題の漫画の脚本を担当されるそうです。漫画の方は前川かずお氏。既に発売されているゲームシナリオのノベライズとかではなくあくまでも新作の案出がお仕事。かなり本格テイストが濃厚になる可能性が高いようで、楽しみにしております。(多分立ち読みになるとは思われますけれど)。 これもまた、くろけんブレイクのきっかけになってくれるといいなあ……。(余計なお世話でしたらすみません)。


06/06/13
・半年ぶりにe-NOVELS書評を書いてみました。関係者の皆さん、遅くなってごめんなさい。

近藤史恵「夜の誘惑 黄昏ホテルシリーズ第14回」  e-NOVELS 定価100円(税込)16P 902KB 販売ページ

第4回鮎川哲也賞を『凍える島』で受賞してデビュー。その後、歌舞伎を中心テーマに据える今泉文吾シリーズや整体師探偵シリーズで人気を博し、最近では猿若町捕物帳シリーズといった時代物や、警察小説でもある南方署シリーズなど、その創作の幅を拡げつつある。本作は短編で、これまで近藤作品に登場した人物は出てこないノンシリーズ作品。

 「教えてください。愛はすべてを凌駕できるのでしょうか」
 意味深な独白ではじまるこの物語。素敵で優しくてまじめな旦那を持つ”わたし”。事実、わたしは夫のことを愛しており、夫もわたしのことだけを愛してくれている。つきあい始めて二年、そして結婚して一年あまり。しかしちょっとした相性の違いはやはりある。夫の好きな料理はあっさりした和食で、わたしの好きなのは濃い味付けの洋食。だけど、夫を愛しているから、そんな些細な違いは乗り越えていけると思っていた。だけど、そのころ。わたしの体調は最悪だった。結婚前は出なかった吹き出物が出て、些細なことでいらいらして同僚に八つ当たり。このままではおかしくなってしまう。かつて出張のあったわたしの仕事は、実は別の部署に結婚を機に配転されていたのだけれど、そのことを言い訳に使って、夫に黙ってわたしは「黄昏ホテル」の部屋を取る。それだけで舞い上がるような気分になり、その夫に内緒の夜を過ごした翌朝、わたしは若返ったような気分になることができるのだ……。

なぜ、彼女は夫に黙って「黄昏ホテル」に泊まるのか? みえそうでみえない真相に向けて
 愛する夫と、でも時にその彼に黙ってホテルに宿泊する妻。もちろん、その裏側には夫にはいえないある理由が……。夫への不満からではなく、夫に満足しながらも、どうしてもその行為を止められない。自分でもいけないことだと判ってはいるものの、我慢の限界が過ぎるとホテルへ予約の電話を入れてしまう……。なんというか背徳の香り漂う独白調の文章。自分の行動に対する引け目、そして罪の意識を持ちながらもずるずるとその行為を続けてしまう”人間の弱さ”が全体に溢れている

この書評の続きはこちらへ!


06/06/11
・元気です。暫く更新ができていないあいだにe-NOVELSの書評モニター関係者が集まり、大阪で飲み会がありました。そのなかで、やはりというか当然というか、メンバー全員しばらく休止状態に陥ってしまっているe-NOVELSモニター書評の督促もあり、やはり書かなあかんと思いました。……が、今回の更新はいろいろあった直後でまだリハビリ中ということで。いましばらくお待ちを。

・(↑)を書いたのが三日前で、上の文章を書いただけで力つきて。なんのかんのでW杯も始まっちゃいましたよ。アンチャ開始以降、今回が三度目のW杯となります。時間の経つのは早い……。


06/05/24
・……と気付くと今週末が探偵講談。そういえば先月のことではありますが、南湖さんご結婚おめでとうございます。

  第28回『名探偵ナンコ』〜よみがえれ!探偵講談〜
  5/28(日)
  会場/本遇寺(JR東西線「新福島」・ 阪神「福島」下車、地下鉄2番出口から徒歩5分。JR環状線「福島」下車徒歩10分。福島区福島3-7-38)
  開場/18:00 開演/18:30
  料金/当日1500円
  出演/旭堂南湖「探偵講談 死人の掌」(原作・丸亭素人)「お楽しみ」
  ゲスト・芦辺拓(作家)「対談・探偵講談と探偵小説あれこれ」

・「丸亭素人」って誰? と思って調べてみました。黒岩涙香の時代にいろいろと翻訳(この頃だと翻案かな)をされている方のようですね。ちなみに「素人」は「しろうと」ではなく「そじん」と読みます。


06/05/21
MYSCON7の公式レポートが発表されています。末尾の方にゲストでいらして下さった石持浅海先生のコメントもあります。ホントにそういう作品書いて頂けると楽しいんですけれど、ちょっと難しいかな、やはり。

・相変わらず古書店には出向くものの、新刊は新刊書店できっちり買う生活。これはこれでいいのだけれど、一軒の店で大量買いというのが、なぜか出来ない。やれと言われればそりゃ出来ないことはないですが、例えば今月十冊購入したい本があったとすると、A書店で二冊、続いてB書店で三冊、といった具合に色々な店で分割して買う傾向があるみたい。

・特に理由はないけれど、複数の書店を回るのが好き……というよりも、実は本にカバーをかけてもらう派なので、大量の本でレジの人を困らせてはいけないという心理が働いているかもしれない……と分析してみた。書店の方もお仕事ですから「ノー」という返事はないんでしょうけれど、いくら大量お買いあげでも十冊にカバーをかけさせること自体にどうも気が引けてしまう。ああ、なんとも弱気なことですよ。


06/05/19
・なんか最近新刊書店でノベルス棚を眺めていると、漠然と”ミステリ”というジャンルの退潮を感じ取れるようにな気がする今日このごろ。(ちなみに単行本棚に関しては、まだそこまで感じませんけれど……)。刊行冊数のなかからかなりミステリを絞り込んでいるようにみえるのは、やはり最近の講談社ノベルスに特に顕著ですけれど、少しずつ他の出版社も同じような傾向になりつつあるようにみえます。我々からすれば、刊行されなければ新作が読めないわけですから。なんとも寂しいものです。


06/05/17
・古本屋らしい古本屋に行く。……が、某所に二軒並んでいたうちの一軒が移転してしまっていた。その前は当てにしていた、某市の駅前の古本屋はファストフード店になっていたこともあった。会社の近所にある地元古本チェーンのお店は撤退したまま、空っぽ。この業界、大手ないし自宅兼店舗ならとにかく、テナントを借りて家賃を支払っての店舗販売が割に合わなくなりつつあるのかも。(業務自体は目録もインターネットもあるわけですが)。古本屋を回りだして、まだ十年経過していませんが、自分の頭の中の古本屋地図、アップデートされないまま消してゆく店が着々と増えていて。なんとも寂しいものです。


06/05/14
・いろいろな議論があったりしたこともあって結果を注目していたのですが、第5回本格ミステリ大賞、既に各所で報告のある通り『容疑者Xの献身』が受賞されたようで。もう一つ、インターネットで選ぶ本格ミステリ大賞2006もまた、『容疑者Xの献身』となりましたか。インターネットの方は(自分で投票しておいてなんですけれど)意外なような、そうでもないような。ただ、2位に『ゴーレムの檻』がきているあたりは、あくまで何となくですが斬新かつ正調な本格ミステリを重視した結果のようでインターネットらしさが出ているように思われました。

・その本家の方。杉江松恋さんが第6回本格ミステリ大賞開票式のレポートをまとめておられます。その東野発言(格好いい)を眺めていて思うに、結局2005年は、東野圭吾の年だったのだなあ、ということ。決して御本人がこのジャンルを引っ張ってやろうという意識をお持ちではない(ようにみえる)のに、結果的にジャンルの開拓者となっているという。メッタ斬り的には、あと吉川英治文学賞で上がり?


06/05/01
・お久しぶりです。

MYSCON7、行ってきました。既に参加者レポートがまとめられています。

・インタビュー時間帯に受付していたり、第一企画時間帯に大広間で雑談していたり……と、裏に回っている時間帯が比較的多かったMYSCONでした。あと全体企画では我が班が優勝したのでMYSCON8参加許可を頂くことができました。例年に比べ出品数が少なく危惧されていたオークションも、それなりに盛り上がりちょっと安心。あと、寄る年波に勝てず(?)、早朝に仮眠を取ってしまったので人狼イベント終了後に行われていたらしい雑談に参加できなかった点が少し残念だったかな。お会いできた方、お話できた方、スタッフの方々お疲れさまでした。また来年よろしくお願いします。


06/04/08
・お久しぶりです。

・身辺がばたばたしておりまして更新できてません。すみません。一度サボり癖つくとなんですな、これは。

MYSCON7とっくに参加申込は終了していますね。さすがにこちらは万難を排して(なんとか)参加する予定ですので、いらっしゃる方はどうぞ宜しく。

・もう二週間前になりますが3/26(日)「名探偵ナンコ」に行ってきました。本来詳細レポを書きたいところですが、もうアレなので簡単にメモのみ。「探偵講談・ハブ娘」大阪では再演。もともと探偵講談らしい演目なのだが初演の頃に比べると格段にレベルアップ。登場人物の動きなどがブラッシュアップされていて当然同じ内容ながらシンプルすぎずくどすぎず。感心しながら聴けた。「探偵講談・講釈場殺人事件」、もう聴くのは何度目かになるか「南湖殺人事件」。その最終形態。基本的な筋書きは同じながら、犯人を変えてみたり工夫のあとがみられる。この作品はオリジナルだけにかえって苦労が多い印象。そしてメイン「探偵講談・行方不明」。黒岩涙香「紳士のゆくゑ」を原作とするお話。パリで起きた殺人事件を日本人名に翻案した作品でおおもとはガボリオの作品。昔の話ながら心理的なポイントを巧みに突く展開で筋書きは探偵講談向きかな。これも磨けば定番に成り得る作品だと思うのでくりかえしかけてみてもいいかも。


06/03/14
・単なる誤変換ですけれど、「講談社体臭文学館」というのはちょっといやだなあ。どういう叢書なんだいったい。


06/03/07
・わざわざ↓で紹介までしたというのに、今回の「安楽椅子探偵」をリアルタイムで見損ね、録画もセットし損ねました。慌ててBS朝日(放映日が日曜日なので)の入る親戚に録画を頼んだところ、今度は機器の扱いに不慣れで録画がうまくいかなかったとの報。余程、今回の放映とは本当に縁がなかったというか何というか。スカパーは見られませんし、ここまで来るとかえって諦めがつきます。話題にしたかったんですけれど。


06/02/28
・今回で六回目。以前に予告のあった綾辻行人・有栖川有栖のコンビによる推理ドラマ安楽椅子探偵。放映日がこの週末(3月3日(金)深夜)に決まっていたようですね。真犯人とトリックを見破った方のなかから一名に賞金五十万円(という中途半端な金額は相変わらず)。注目すべきは、放送エリアがかなり拡大していること。日程は一概に同じとはいえないまでも、北海道から九州までいろいろな地域で視聴が可能な模様です。(サイト内でチェックできますよ)。

・さらに驚いたのは、当日の夜に「安楽椅子探偵 スペシャルナイト」なるイベントが大阪のリーガロイヤルホテルで催されるとのこと。スペシャルゲストはもちろん綾辻・有栖川ご両人。さらに「安楽椅子探偵」の内片輝監督が加わってトークショーをはじめとしたイベントや、放映の鑑賞会があるらしいです。わたしゃさすがに参れませんが、ご興味のある方は参加されてみてはいかがでしょうか? 推理も一人でするよりも恐らく何人かで集まってブレインストーミングした方が進むと思うのですよねえ。


06/02/25
・2月の初頭より開始された「ミステリ既読調査 2005」、気付けば投票者が(のべ?)千人を突破。先に雑文で取り上げていたこともあるので、そのベスト10の推移というか変転を示してみる。

・投票初期の一位は米澤穂信『春期限定いちごタルト事件』。ただ、現在も僅差の二位。当時二位だった東野圭吾『容疑者Xの献身』が現在は一位となっている。三位は変わらず石持浅海『扉は閉ざされたまま』で、以下、当時の七位までの作品、すなわち『クドリャフカの順番』『神様ゲーム』『犬はどこだ』『死神の精度』までは、現在もベスト10圏内をキープ。一方で、転落したのが石持浅海の二冊と有栖川有栖の一冊(とはいえ二十位以内には踏み止まっている。一方、入れ違いにベスト10入りしたのが伊坂幸太郎『魔王』と、西尾維新、森博嗣。世間的な人気の度合いからして、それほどおかしな状態ではないように思われる。

・ただ、実際は誰にも把握できない実売部数とこのランキングは恐らく連関していない。もう今後は発表もなくなるようなので高額納税者ランキングあたりで比較することはもう無理だが、恐らく実際に「本当にたくさん売れて」いる(もちろん、ランキング上位の作品はそれなりに売れているとは思うが)のは、これまでと変わらず西村京太郎であり内田康夫であり赤川次郎であろう。現段階、このランキングにおけるその三人の新作の最上位作品の順位が西村京太郎『青い国から来た殺人者』239位、内田康夫『風の盆幻想』215位、赤川次郎『三毛猫ホームズの降霊会』162位――と不振にみえるのが、いわゆるネット系の読者と、本当の意味での一般読者の違いを端的に示している、ような気がする。


06/02/19
・既に各所で告知されている通り、加納朋子さんの『てるてる あした』がテレビ朝日系金曜23:15枠(ナイトドラマ枠)にて映像化されるそうです。照代役に黒川智花、サヤ役に木村多江というキャスト。両方読まれている読者の方であれば、なぜシリーズ第一作の『ささら さや』ではないの? という疑問が当然湧くでしょうが、『てるてる あした』も『ささら さや』も、同じ佐々良という都市を舞台にした同一コミュニティの話で、サヤも『てるてる あした』に登場しており、どうやら両方のエピソードを絡めて制作されるようです。つまりは、佐々良シリーズがまとめてドラマ化というかたちになるのでしょう。

・加納作品の映像化は、ありそうで実はこれが初めてのはずで、また特に『てるてる あした』はコージー的雰囲気が満ちていて、様々な登場人物にいろいろな役割がある分、一連の作品群のなかではもっともドラマに向いている印象があります。照代やサヤといった主人公格はもちろんですが、久代ばあちゃんや、ユウスケなどの脇役の配役も重要だよなあ。あとサヤの旦那役はどうするんだろう……といったあたり興味津々。

・4月スタートは判っているのだけれど、4月のいつからなのかが現段階ではまだ不明……か。


06/02/13
・↓で記した『ミステリーズ!』だが、探偵講談の後にそのまま恒例のコラム「私がデビューした頃」がある。今号は樋口有介氏。(まだレビューできてませんが最近刊行された『月の梯子』は傑作でっせ) 先の作品の続きなのでそのまま何げなく読んでいてかなり驚いた。

・一連の柚木草平もののイメージがあるせいか、サントリーミステリー大賞読者賞を受賞してデビューした樋口氏は、なんとなく一流大学卒業で、日常生活もきっとお洒落なんだろうなあ、と勝手に考えていたのだが。

・これが実に苦労なさっているのだ。山の中で生活していたくだりなどびっくり。詳しくは本文をあたって頂くべきだと思うので詳細はここで述べませんが、小生と同じような思い込みをされている方も多いと思うので、取り敢えず日記のネタにしてみました。


06/02/12
・さて、東京創元社より刊行の「ミステリーズ!vol.15 FEBRUARY 2006」、以前より噂は聞いておりました通り、旭堂南湖さんによる幻の探偵講談『血染めの鞄』が掲載されてます。

・大阪での『名探偵ナンコ』では九月末の公演時に発表された作品が改めて講談形式で活字化されたもの。実際、文章で目にするとまた違った感慨があります。というか、実際のところは語りで聴いた方がやはり面白い。今回、随所に挿入されているくすぐりの部分、これが活字で読むぶんには滑って寒かったりもするところ、実際の講演ではやはり”演じられている”アドバンテージがあって面白いのですよ。

・ただ、それでも東京・大阪・名古屋で開催されている講演になかなか顔を出せないという方は、この作品で渇を癒すのもまた一興。本格ミステリとしてのフェアプレイ精神、つまり整合性が取れているとは到底いえないものの、そのある意味”いい加減さ”が何が出てくるか分からない講談の魅力でもあるわけで。

・この号では、さらに芦辺拓さんが「探偵講談を講釈する」というエッセイを合わせて寄せておられますが、そこにある「探偵小説の原初的な魅力――《物語》としての勁さ(つよさ)がとどめられています」という一文が見事に探偵講談の魅力を言い表していると思いました。ということで、是非皆さま、お目通しを。


06/02/10
・あの、スパムで何かの落札を装ってくる「岩崎」ってメールが非常にうざいんですが。

・近く、サイト開設以来長年お世話になっていた、kyougoku.com が停止するので、下記の転送アドレスが使用できるのもあと少し。ただ、思いっきり長年アドレスを晒していた関係でスパムも凄い勢いで届く。また、最後がcomのせいか海外からのメールが過半とはいえ、やっぱり出会い系のメールが多い。最近は物語仕立てだとか巧妙なものもある一方で(偶にしみじみと読んでいたりもする)、「こちらから」と示してあるのがURLなのが痛いよなー、と思う。その部分が普通のプロバイダ契約のメールアドレスだったりしたら、騙されてもおかしくない内容だったりするし。

・ということで、近くアドレスを変えます。今後フリーメールにするか転送にするかは引き続き検討中。


06/02/04
・「ミステリ既読調査 2005」、投票者数691人、2月5日午前3時42分。明らかに投票の伸び率は鈍化。ある程度、行き着くところまで行ったか。自分も投票。ベスト10では再び『春期限定いちごタルト事件』が首位に返り咲いて、石持作品が抜け、森博嗣がランクイン。その一位でも投票者の過半を押さえられていないところをみると、ある程度の幅のある投票になりつつあると思われる。むしろ、特定のある読者層が参加していない(恐らく最後まで参加することがない)結果のようにみえる。

・イメージとしてはどちらかといえば年輩の読者層で、特定の作家の新刊が出たら読む……というタイプ。ランキングは下位、だけど人気作家という集団からの類推でしかないんですけれど。

・下は更新し損ねた数日前の観察結果。

・投票者数515人、2月2日午前1時09分。3位だった『扉は閉ざされたまま』が1位へ。『セリヌンティウスの舟』がベスト10落ちし、じわじわと順位を上げていた『ネコソギラジカル(上中)』がその10位へと滑り込んでいる。

・まだ得票ゼロの作品のなかに、赤川次郎が一冊、西村京太郎がなんと六冊もある。ほか、森村誠一、鳴海章、大谷羊太郎、和久峻三といったかつて乱歩賞を受賞している大物作家の名前があるのも興味深い。どうやら、ネットミステリ読者との相性が今ひとつなのか?


06/02/01
・「ミステリ既読調査 2005」、投票者数353人、2月2日午前1時09分。一晩でまあ、よくぞここまで。なので、途中経過の記録など。

 1位、春期限定いちごタルト事件(米澤穂信) 181
 2位 容疑者Xの献身(東野圭吾) 178
 3位 扉は閉ざされたまま(石持浅海) 176
 4位 クドリャフカの順番(米澤穂信) 151
 5位 神様ゲーム(麻耶雄嵩) 148
 6位 犬はどこだ(米澤穂信) 143
 7位 死神の精度(連)(伊坂幸太郎) 142
 8位 モロッコ水晶の謎(連)(有栖川有栖) 119
 9位 BG、あるいは死せるカイニス(石持浅海) 115
 9位 セリヌンティウスの舟(石持浅海) 115

・分析。

・文庫、ハードカバー、ノベルス、ソフトカバー、函入りハードカバー、ソフトカバー、ハードカバー、ノベルス、ソフトカバー、ノベルス。

・東京創元社、文藝春秋、祥伝社、角川書店、講談社、東京創元社、文藝春秋、講談社、東京創元社、光文社。

・とりあえず。


06/01/31
ミステリ既読調査 2005が開始されました。2005年に刊行された新刊ミステリをどれだけ読んでいるか、チェックシート形式で数えることが出来ます……。ただ、この手の調査でいえるのは、普段からネット系を漂うミステリ者中心の投票となるため、ミステリを時間つぶしの手段とみなす人々の票が入らないため、実際の販売部数とは恐らくリンクしないこと。だからこそ結果が興味深いということもいえる訳でもありますが。小生は、もう少し時間をおいて目立たなくなった頃に投票します。深い意味はありませんけどね。

・あー、でも忙しい時ほどサイトの更新が楽しいのはなぜだろう?


06/01/29
・一週間がかりの名探偵ナンコレポート最後。

・休憩を挟んで、南湖さん再登場。楽屋でふかーーーーく反省したとのことで、もう一席講談が急遽演じられることになった。古典講談、探偵講談、いろいろリクエストがあったなか、結局、お客さんの投票で選ばれたのは「般若寺の焼き討ち」なる物語。七福神に関する話題を枕に挟んで、再び語りが始まった。大阪(この当時なら大坂だろうけれど)に攻め上る家康と秀忠の一行。その家康は一軍を率いて奈良方面から大阪に向かっており、その晩、宿泊先に選んだのは奈良にある般若寺という寺だった。しかし、夜中、厠へと起きた家康は、その物置から不審火が発生するのを目撃、不吉な予感を得て慌てて逃げ出す。振り返ってみれば般若寺は炎に包まれてしまい、家来衆もほうほうの体で逃げ出すところ。そこへ現れたのが豊臣方の猛将・岩見重太郎改め、大阪方の剣豪として名高い薄田隼人だった。家康を守るは、本多忠勝の息子・忠朝。彼らが戦っている隙に、家康は藪の中に逃れ、乞食に我が身を預けて更に逃げ出し……といった、逃げ回る家康のカッコワルイ描写をはじめ、全般としてやはり上方講談ならではの大阪方寄りの物語。相変わらず合戦の戦仕立ての描写や、馬の駆け寄ってゆく様の演出などは格好良かったです。

・その余韻を引きずるまま、最後は恒例の芦辺さんと南湖さんの対談。基本的に、黒岩涙香を準備していなかった南湖さんが芦辺さんに叱られるの図でした。

・まあ、常連さんの方は演目変更も慣れているところがあって甘くみているところはありましょうが、涙香目当てで来られた方に対して失礼だったのは事実ですし。その次回の演目については芦辺さんと、本来は涙香目当てでいらっしゃっていた小森健太朗さんがいろいろ黒岩涙香ならあれが良い、いやこれが良いとアドバイスをされていたので、たぶん大丈夫でしょう。発表を待ちます。

・打ち上げもいつもに増して賑やか。巷(といってもネットミステリ界の一部)を騒がす例の騒ぎについてなど、色んな話がありましたが、もちろんここで書ける話ではありません。興味がお有りの方は、次回名探偵ナンコへどうぞ。打ち上げは誰でも参加できますので。


06/01/25
・(レポートは一回休み)

みすらぼ経由で知りましたが、佐々木丸美さんが56歳という若さで他界されたとの報に接し驚いています。心から御冥福をお祈り致します。佐々木丸美さんのファンサイト「M’s neige」は時々チェックしていましたが、そちらから伝え聞くところによれば、復刊を断っていたのは新作へのこだわりがあったからとのこと。その新作を目にすることができなかったのは残念でなりません。

・佐々木丸美、全十七冊。一応、たぶん全部持っているけれど。さすがに『恋愛風土記』はない。古本屋に行っても普段から漫画棚はノーチェックですしね。でも、読んでみたい。


06/01/24
・(レポート続き) 芦辺先生が執筆した、シナリオ形式の「容疑者ナンコの冒険」を、芦辺さん自身と、南湖さん南青さんらに加え、役割を振られた常連参加者の一部が、その台詞を読み上げてゆく。さの字庵さんや國桃桜さんらも参加。小生も、何故か錦之輔の健康状態や、毒物についてコメントする医師・本遇寺(偶然にも、この名字は会場の名前と同一である……というか、偶然じゃないけど)の台詞を読み上げることになった。……しかし。事件発生後、毒殺の謎が不明のまま、容疑者の一人として名前を挙げられた南湖氏(作中人物)の悲痛な叫びにて作品は終了。つまり事件編のみでおしまいとなってしまうのだ。この後、どうやら南湖は名探偵・森江春策のもとを訪ねることになるのだが……というあたりまでは、頂いたシナリオに書かれていたのだが、解決編はシナリオの表にも裏にも、どこにも載っていない。この事件の真相は、いずれ公開されるネットラジオにて、ということになるらしい。<(問題編については、近く刊行される南湖同人誌のVol3にて公開予定。興味がおありの方は購入のコト)。うー、これはちょっと消化不良かも。

・さて、続いては南湖さんが登場。今回、準備が間に合わず黒岩涙香作品と差し替えとなったのが「南湖殺人事件」。こちらは、ナンコ同人誌(Vol2)の方で藤本和也氏が発表した漫画を原作にアレンジしたもの。(だが、黒岩涙香の作品が発表されなかったことで、そちらをお目当てにいらしていた方が帰られる事件も発生。南湖さんは反省すること!) 後藤一山なる落ち目の講談師の講談会にて殺人事件が発生、来ていた客はたったの五人、そのうちの一人、高利貸しを営んでいた天王寺なる人物が後ろからナイフで刺し殺された。さすがにダーツを得意とし、ナイフを懐に偲ばせている後藤一山といえど、後ろからは刺せない。犯人は、他の客、すなわち借金を抱えた八百屋・天満、OLの桃谷、通りすがりのサラリーマン・鶴橋、そして趣味はジャニーズと講談という女子高生・桜宮の四人に絞られたかと思えた……。果たして犯人は誰なのか? 観客は答えを、苦し紛れに南湖さんが演じる”南京玉すだれ”(初めて見た)を見物しながら考えなければならない! 水入りを挟んでの回答発表。同人誌版ではこの作品には、ある回答があり、そちらの答えが表向き……だったのだが、南湖さんは更に上を行く、驚天動地、でも誰もが納得できない別の答えを正解として用意していたのであった! 


06/01/22
・『名探偵ナンコ』広報部宣伝課宣伝第二係主任代理のフクです。

・第26回名探偵ナンコレポート。

・久々にきちんと開演時間前に会場入り。ちょっとお客さんが少ないかと思いきや、開演時間にはいつも通り、それなりの人数が集まった印象。さて、今日の演目の予定はサイトで予告していた通り、黒岩涙香の『探偵講談』(題名未定の意だったようだけれども、小生はてっきり涙香の「探偵講談」という題名の作品があるんだと勘違い……)だったはず。これが当日会場配布のパンフレットでは「探偵講談・犯人当て 南湖殺人事件」(原作・藤本和也)に差し替えられている。あれ? と思う間もなく開演のベル(は鳴らないけれど)、旭堂一門、南左衛門さんのお弟子さんという旭堂南青さんが高座に登場。

・南青さんの講談は初見。まずは「開口一番」とのことで自らの生い立ちをマシンガントークで喋る喋る。生まれから育ち、講釈師を目指すに至るまで五分くらい(これはいくらでも調整可能らしい)で、喋りまくった後、本題である古典講談へと突入。「赤穂浪士外伝」で正式な題名がトークに埋もれて聞き取れなかったのだが、赤穂浪士の討ち入りを予感した上杉家が、吉良家の裏にある八百屋に何かその気配があれば報せてくれ……というところから始まる講談。上杉が提示したお礼の百両という金額にびびる八百屋の驚き喚く表情が秀逸。欲にまみれた八百屋陣兵衛とその妻であるお婆さんのやり取りが何ともとぼけていて面白い。まあ、もちろん討ち入りは決行され、上杉は駆け付けられないわけで、その理由に至る描写も独特の迫力と共に面白可笑しく演じられる。次回に期待を続けさせない、どないもこないもどうもならんというオチがかえって講談らしくなく、一つのあったかもしれない裏話として楽しませてもらった。

・さて、続いては南湖さんの講談ではなく、恒例になりつつある芦辺拓さんによる「文藝朗読パノラマ館」。これまでは名作朗読という形式で来ていたことに対してこちらも変化球で、いきなり小生をはじめ数名に芦辺さんよりシナリオが渡される。これがなんと、同人誌&インターネットラジオ用に書き下ろしたという短編「容疑者ナンコの冒険」という作品。タイミングが合えば、会場で録音までしようとしていたという作品のさわり(?)が披露された。茶臼山一族の身内のパーティに呼ばれた旭堂南湖。当主の茶臼山錦之輔は豪放磊落ながら、その息子・緑郎と娘・紅子には何やら思惑があるようだ。無事講談も終わり歓談している最中に、茶臼山錦之輔が毒殺される事件が発生、緑郎と紅子のほか、南湖自身も疑いを受ける……。というストーリー。


06/01/16
・告知ばっかでごめんなさい。でも今度はたぶん行きます。お暇な方、新年会(打ち上げともいう)しましょう。

 第26回『名探偵ナンコ』〜よみがえれ!探偵講談〜
 日時/1月22日(日) *第四日曜ですので、29日ではありません! お間違いなく。
 開場/18:00 開演/18:30
 会場/本遇寺
 料金/当日1500円
 出演/旭堂南湖「探偵講談」(原作・黒岩涙香)、旭堂南青「開口一番」
 ゲスト・芦辺拓(作家)「芦辺拓の文藝朗読パノラマ館」、「対談・探偵講談と探偵小説あれこれ」

・名探偵ナンコで文字通りの『探偵講談』そのまんま。果たしてその内容は。あと、この週末ですよ、月末じゃないですよー。というところ、上記もしていますがちょっと強調。例の如くですが、行きたいけれど行き方が分からないという方がもしいらっしゃっるようでしたら連絡してください。御案内させて頂きます。


06/01/06
・小生が上京する際に、ほぼ毎回必ず利用するショットバー・ですぺらのマスター、渡邊一考さんが日本推理作家協会の土曜サロンで行った講演(?)「七十年代のプライヴェート・プレス」の模様が、協会のサイト内で公開されました。12月会報の更新、最下部から。この文章を書いたのは、同じくですぺら常連の垂野創一郎さん(誰のことかお判りですね)。

・旭堂南湖さんが大阪で「怪談・妖怪」をテーマにした公開録音をされるそうです。人数があまり集まらず困っておられるようなのでヘルプ告知。 (といいつつ所用があって自分が行けなかったりするあたり痛いんですが)。

『怪談と妖怪講座』〜妖怪新聞2 CD録音の会〜
 日時/1月8日(日)開場/18:30 開演/19:00
 会場/ワッハ上方4階・小演芸場
 料金/前売1000円・当日1500円
 出演/旭堂南湖「怪談・小夜衣草紙」、「お楽しみ」
 ゲスト・亀井澄夫(日本妖怪研究所)「妖怪講座」、「対談」

・いつもの講談ではなく怪談をされるみたいですね。そして「お楽しみ」……とは?? あと、ゲストの亀井澄夫さんは、直接は存じ上げませんが大阪での「怪談之怪」などにも出演されている、妖怪研究家の方です。


06/01/05
・(今さらですが)新年あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。他のミステリ系サイトと比べて新年早々いきなり出遅れておりますが、今年こそは昨年以上のペースで更新できればと思います。

・で、年末に落掌した、昨年最後に購入した本をちょっと紹介。

 

・森雅裕氏の新作長編 『トスカのキス』。 森雅裕応援サイト『森雅裕を見ませんか』によって刊行された私家版(という扱いになるのでしょうか)で、森氏の二十一世紀初の単行本です。装幀も造本も素晴らしい。関係者への謝意を込めて、ちょっと見づらいとは思いますが書影を紹介しておきます。(申し訳ございませんが、完売とのことですのでこれからの入手は当面不可の模様) 小生、本そのものも宝物にするのはもちろんですが、なんか勿体なくてまだ読み始められません。

・同サイトが中心となって、復刊.COMでも森雅裕作品二冊が復刊。(但し在庫が限られているので購入をお考えの方はお早めに)。次はぜひとも鮎村尋深シリーズ、幻の第4作目『愛の妙薬もう少し…』をっ!

・あと「皆川博子著作リスト」を更新。