MISCELLANEOUS WRITINGS
MISCELLANEOUS WRITINGS 今月の雑文


過去の雑文たち
09/12/30
・ちょっと中途半端ですが、今年はおしまいです。皆さま良いお年を。

・その年の瀬、多島斗志之さんの件が心配です。父、多島斗志之を探しています。 個人的に出来ることは限られていますが、地域的には役立てられることもありそうなので、その点は意識して。


09/12/26
・市楼さんの後は、そのまま八天さんが登場、まずは「やっぱりエコが好き」(我孫子武丸原作)。エコをネタに社長に取り入る若者……という展開自体は分かり易いと思うのだが、まだ会場のアイドリングが終わっていないので会場全体は筋書きを追っていくのみといった感じか。続いて桂三扇さんによる「転失気」、これは小僧さんの愛嬌と三扇さんのキャラクタが微妙に合っていて定番ながら面白く聴けた。またまた続いて八天さんによる「うばすて村」(田中啓文原作)。冒頭で、はあはあ言っている若者。そして彼はなぜここにいるのか、がカットバックで表現されるのは、改めて考えると落語では珍しいのではないでしょうか。後半のノリに会場も盛り上がる。

・ここで中入り。そして、再開は幕が上がって「ハナノベ」のレギュラーメンバーによるトークショウ。やっぱり浴衣着て、田中(啓文)・北野・田中(哲弥)・牧野・我孫子各氏が舞台上でトーク。とはいっても、自己紹介からしていつも以上に緊張しているのか、話のキャッチボールが盛り上がらず。田中啓文さんがある程度、今後の予定(来年にハナノベが東京に進出する!)や、場内販売物などの伝達事項(?)をお話ししたあとは「さあ、どうしましょ」といった感じでした。北野さんがなんとか繋いで、山の話で捨てられるのは爺さんなのに、「うばすて村」というのは題名的にどうなのか、とか、ぼちぼちと。とはいっても、田中哲弥さんが正座対策を持ち込んでいたり、牧野さんが床をじっと見詰めて固まっているなど、芸風(?)はそれなりに活かされていたかも。


09/12/25
・ふと気付くと一週間放置。年内あと何回更新出来るものか。

「第3回 繁昌亭 de ハナシをノベル!」。 レポートは後日と先般書いてしまったものの、作品自体は既に紹介している内容と多少のアレンジはあれど中身は同じ。記録の意味もあるので簡単に概要は記しておきますが。

・まずは場所はご存じ天満天神繁昌亭。平日夜の開催ということで一般的忘年会などと日程的に被るのではと心配していたのだが、個人的な付き合い関係なんぞはなんとかクリア。仕事を終えて飛び出し、南森町へ。入り口前はまあ、人が多くもなく少なくもなく、か。メールで前売りを申し込んでいたのでチケットをその場で引き取って入場する。

・繁昌亭内部では、講談社の方が先日発売開始したばかりの田中啓文さんの忠臣蔵エンタ新作『元禄百妖箱』や、今回の演目の作者でもある我孫子武丸さん『殺戮に至る病』(ロングセラーですねえ)、牧野修さん『黒娘』(文庫版)の、それぞれサイン本が販売されていました。観客席を見渡した感じでは、中央公会堂開催に比べると全体的に年配者が多いかなー、という 印象だったものの、開演時間寸前の飛び込み、さらには開園後にはサラリーマン・OL風などそれなりの人数が集まってきたかな、という感じ。確かに「空席を除けば満席」という状況ですね。

・ということで、幕開け。林家市楼さんが登場して「看板の一」


09/12/11
・恒例のハナノベの御連絡。いつもの中央公会堂ではなくて「繁昌亭」開催ということになりますので、開催番号の付け方が変わります。「落語家と小説家のコラボレーション落語会」のコンセプトはそのままに、繁昌亭は今回が3度目! 

・ 「第3回 繁昌亭 de ハナシをノベル!!」

 12月18日(金曜日) 午後6時30分開演 (平日週末開催です)
 入場料 当日2500円(前売券は、チケットぴあ、天満天神繁昌亭窓口でもお買い求めいただけます!)
 出演: 月亭八天
 助演: 桂三扇、林家市楼  三味線:浅野美希
 演目:  「やっぱりエコが好き」(原作・我孫子武丸) 「うばすて村」(原作・田中啓文) 「がしんじょ長屋」(原作・牧野 修)

 トークdeノベル: 田中啓文、我孫子武丸、牧野修、北野勇作、田中哲弥

 場所: 天満天神繁昌亭 (地下鉄谷町線・堺筋線「南森町駅」またはJR東西線「大阪天満宮駅」から徒歩3分)

・今回予定の三作は、既に公会堂「ハナノベ」で発表済みのもの。その時の手応えをもとに八天さんが手直しやコンセプト変更をしてくるはずなので、二度三度聞いて美味しいはず。特に「がしんじょ長屋」は、本当に繁昌亭の舞台上でやるんですか。やるんですよね。大丈夫かなあ。追い出されたり……しないですよね? ←どんな舞台なのかは当日!


09/12/15
・既に会期に突入しておりますが、珈琲舎・書肆アラビク内「Luftアラビク」にて、新進気鋭のグラフィックデザイナー・朝日久美子嬢の個展「朝日久美子豆本展 Apple & Cinnamon」が開催されています。題名にもあります通り、豆本を中心とした製本作品の展示。著作権切れの名作のほか、許可を得て作成している現役作家短編も豆本となって登場。一般的商業出版とは異なるかたちの「本」の魅力に気付いていただければ幸いです。

・〜12月28日まで。(一応、ちゃんと見に行ってから書いてます)。


09/12/13
MYSREC2009の応募は、本日(13日)24:00まで!  ←MYSRECの応募は締め切られました! 忘年会のみ参加ということであれば、応募はまだしばらく受け付ける模様です。


09/12/01
MYSREC2009&忘年会の御連絡。(MYSDOKUでもMYSCONでもない、あのMYSRECだ!) 12月19日(土)開催。そのまま忘年会に流れ込み。いいなあ、行きたいなあ……とワタシが思うくらい楽しいイベントになるはず。ちなみにMYSRECは、ミステリをネタにしたレクリエーション大会。ミステリ好きでミステリをテーマにしてゲームをするような感覚です。とりあえず見ているだけでも楽しい。まだMYSRECをご存じない方は、ぜひこの機会にいかがでしょうか。

・ちょっといろいろあってサイトの方はしばらくお留守になります。うう。


09/11/29
・(サッカーについて)うーむ、柏-大宮の引き分けで残留は決まったものの、愚図愚図のサッカーしてたのがヴィッセル神戸。(FC東京さんに終了間際に失点して0-1で負け)。しっかし、来年このままだと降格候補筆頭ということにもなりかねん。せめて数年越しでもチームとしての方針がしっかりしていればなあ。三浦監督続投みたいです。

・ようやく北野勇作さんの奥様・森川弘子さんの『年収150万円一家』がベースのテレビ放送を見る機会に恵まれる。森川さんがあくまで中心で、家族の父親として「勇作」さんが紹介されていたが、北野という名字がどこにも登場していないような気が。番組的にはそれでいいのでしょうけれど。


09/11/26
・(とくに書くことがないのでサッカーについて)ヴィッセル神戸の緩サポとしては早く残留を決めて欲しいと思う今日この頃。この週末、アウェイ瓦斯戦に良い思い出はないし、今年既に二敗しているけれども、こちらは監督も替わったし、どうやら石櫃も出られそう。あと瓦斯さんは石川居ないし出場停止多い、序盤でいつものようなつまらない失点をしなければ大方の予想を覆して勝ち点3取れるんじゃないかなとか。(もしかするとフラグ立てちゃった?)

・にしても優勝争いも残留争いも次の土曜日が天王山になってますよね。普通の注目カードは鹿VS脚ですが、裏天王山、残留の魔術師・大宮vs奇蹟目指してまっしぐらの柏がとても気になる。


09/11/17
・神戸にあります横溝正史 生誕地碑建立五周年記念イベント とのことでミステリ作家・有栖川有栖さんの講演が行われることになりました。次の三連休の真ん中の日になります。

・日時 平成21年11月22日(日) 午後2時から

 場所 東川崎地域福祉センター
  〒650-0044 神戸市中央区東川崎町5-1-1  TEL 078-652-3866

・内容 講演「私にとっての横溝正史」(仮題)  推理小説作家 有栖川 有栖

・主催 東川崎ふれあいのまちづくり協議会    神戸探偵小説愛好會

詳しい場所はこちらの地図をご覧ください。

・親戚が来阪していて案内予定につき私は行けません。なんかこんなんばっかり。


09/11/12
永瀬三吾宛て城昌幸署名本。……を見てきました。眼福眼福。

・決して手の届かない価格ではありませんでしたが、今回は見送ってきました。――順番が後先になりましたが、いろいろ一区切りがついたので珈琲舎・書肆アラビクさんにお邪魔してきました。現在は「ギャラリーCAVE」と題して、コレクターCAVEさんの蔵書を中心とした古本販売拡大期間中。久生十蘭やミステリ作家のサイン本がかなり出ています。写真がこちらから見られますよ。上段で下にテープが付いているのがサイン本。下段はサイン本も含めて500円均一。

・アラビクでは特装本についていろいろ。


09/11/10
いつもご覧頂きましてありがとうございます。 だらだらと続いている本サイトですが、1997年11月の開設よりまる12年が経過しました。昨年もその前も同じようなことを述べたような気もしますが、引き続きぼちぼちとお目汚しを続けてゆきたいと思います。また今後ともよろしくお願いいたします。


09/11/08
・梅田の紀伊國屋書店で桜庭一樹さんのサイン会。……が、所用で梅田に行って紀伊國屋にも寄ったものの、それが開始時間一時間半前。会場になる小さなコーナーと吊り看板だけ見学して、連れがいた関係もあって、それからすごすごと移動。残念です。


09/11/06
・昔買った講談社ノベルスを掘り出していたら、こんな帯が眼に付いた。「綾辻行人、有栖川有栖両氏も瞠目する才能、ノベルス初登場!!」 奥付は2000年1月5日。同じタイミングでノベルス出している作家の名前は、東野圭吾、森博嗣、高田崇史、霧舎巧、歌野晶午の各氏。さて、この帯は誰のことでしょう?

・答え(反転)倉阪鬼一郎『迷宮 Labyrinth』。 なんか意外じゃないですか?


09/11/05
・知らないあいだに「山田風太郎賞」なる賞が出来るときまったらしい。直感的に、この賞を山田正紀さんが『神君幻法帖』で獲ったら、わけわかんなくていいよねー、とか思ったら、「新人〜中堅作家対象」らしい。

・新人はとにかく、中堅作家というのはどういうレベルのことをいうのだろう。審査員に京極夏彦さんがいるが、京極さんにしてもベテランからすれば、人気作家であっても中堅作家ということにならないのだろうか。とか。


09/10/28
・『粘膜蜥蜴』を探して新刊書店を二日かけて都合六軒ハシゴ。今年八月刊行なので「普通あるよね」と思っていたら、この苦労。堂島ジュンク堂にも無かった時は眩暈しましたよ。もっと前に刊行された本だったらネットに逃げるところだったのだけれども、ほんの二ヶ月前のメジャーな文庫(角川ホラー文庫だけど)が一冊も見つからないたあ、どういうこと。単なる運の問題なのか、刷り部数の割に売れているとか。折角復刊された文庫も書店ではあっという間に見あたらなくなるこの時流、良いのか悪いのか。


09/10/27
・やっぱり大した更新ボリュームではありませんが、樋口有介さんの著作リストを更新しました。文庫がハイペースで復刊されています。良いこと。

・結構、この著作リストは文庫化の際の改題や内容変更の確認の意味合いが強いのですが、遠藤徹さんの角ホラ入りする際の題名変更の度合いがきっついように思う今日この頃。(間違えて単行本で読んだの文庫で買っちゃうから余計にそう思うのだけれども)。←まさかこれが狙い?


09/10/26
・大した更新ボリュームではありませんが、皆川博子さんと多島斗志之さんの著作リストを更新しました。


09/10/21
・2009年10月21日。生誕だと115周年にあたるのか。江戸川乱歩の誕生日。お気づきの人も多いと思いますが、googleロゴが、ポプラ社の少年探偵 江戸川乱歩全集 (全46巻)の表紙絵をベースにしたものになっていた。このシリーズの装画を手がけた中心的な画家が柳瀬茂氏。今回のロゴバナーも氏の作品が中心となってコラージュされているようだ。



・まず、小林少年だが、まるまま『少年探偵団』から。表情から顔の向き、服装まで同じで完全にコピー。(なので「どこかで見た感」が皆様強かったのではないでしょうか。また、さりげなく飛んでいるヘリコプターについては、『奇面城の秘密』に使われているものを縮小しているようだ。一方の、縄ばしご+二十面相らしいシルエットはどうやらオリジナル。さすがに挿画までは確認していないのだが、少なくとも表紙絵ではこういった場面は使われていない。背景のシルエットで描かれる遠景の町並みについても、『青銅の魔人』等に状況としてはあるが、絵としては異なっており、オリジナルなのではないかと思われる。いずれにせよ、当然ポプラ社の了解を取り付けてのことだとは思うものの、選択の唐突感がgoogleっぽい。(あ、でも最近「銀河鉄道の夜」モチーフのロゴも見たか)。

・検証にあたっては、与志田の貼雑帖さんのコンテンツ・表紙絵ギャラリーを参考にさせて頂きました。乱歩少年もものの挿画がまとめられた素晴らしいサイトです。是非ご覧を。


09/10/20
・思い出し話。そのハナノベに参加していた牧野修さんが、電撃文庫から新刊『少年テングサのしょっぱい呪文』を出したという話を壇上で、田中啓文さんと田中哲弥さんがしていた、と。「いやー、なんかイラストがエッチですねえ」とかなんとか。……で、平日の仕事帰りに書店に寄って買ってみた。

・ラノベど真ん中の電撃文庫を素で買うのはなんとなく久しぶり。表紙は思い切りのラノベ絵。牧野修の文字はイラストに霞む。店員さんの上目遣いがちょっと恥ずかしかった、と。それだけの話です。


09/10/18
第21回「ハナシをノベル!」レポート 最後。

・といっても簡単ですが。『大阪ヌル計画』、前回に比べると、やはり中段までのやりとりノリが極端に良くなった一方、やはり後半になるとそれでもまだ多少だれてしまう印象。そもそもの原作のオチがかなりシュールに過ぎるため、内容的に観客についていける人と、ついていけていない人が両方いるようにも見受けられた。ただ、こういった実験的作品を演じてこその「ハナノベ」ではあるので、だからこそ八天さんがリメイクに挑戦されたものだと思う。そうそう毎回聞いている観客ばかりでもなく(確実にいらっしゃるけれど)、やはり再演というのは噺家・原作者・観客双方にメリットがあるように思う。(もちろん、最初から練習だとか思われても困りますが)。

・さて、次回は年末恒例となった(とはいっても三回目)、「繁昌亭でハナシをノベル!」。場所はもちろん天馬天神繁昌亭。次回開催は週末ではなく、平日で12月18日(金) 18:30開演。忘年会と重なるという人もいらっしゃるかもしれませんが、万障お繰り合わせの上、是非お越し下さいませ。


09/10/17
・中入り後、今度は次の作品『大阪ヌル計画』の作者・田中哲弥さんと田中啓文さんが壇上。相変わらず、「正座がキツイ」という哲弥さんは、あの正座する時に脚の下に入れたりする道具はどこに売っているんや、とぼやきまくり。仏具屋? あと前回の『ヌル計画』の時は実は膝隠しの裏側にカンニングペーパーが貼ってあったという月亭八天衝撃の事実がバラされてしまう。ただ、基本的に一人語りで淡淡と続く話なのでどうしても一本調子になりやすく、ちょっとつまづくとそこから挽回が難しいという理由もあって、特に演じにくかったとのこと。

・前回公演では、一族長老のおっさんによる一人語りが延延と続いていたが、本作はそこにバリエーションというか変化が加えられており、遙か未来の居酒屋で、一人で酔っぱらっているオヤジが若者の集団に乱入して、そこで昔話を語り聞かせるという形式に変更された。この結果、八天さんの噺家としての動き(酒を注ぎ、飲み干すというような)が、生きて、物語世界への観客の一体感も深まったように思われた。

・当然、筋書き自体は以前に聴いたものと同じ(前回の話は06/10/18の雑文参照)で、今や日本のゴミ捨て場と化している「大阪」。信じにくいかと思うが、昔は繁華街だったのだ。そして非常に危険な街で、水商売とそのヒモ、そしてヤクザしか存在しない、近所のコンビニに行くのも命がけ。ようこそそんな危険な高座にいらっしゃいました……。(お約束)。

・人と人とがぶつかっては喧嘩ばっかりしている大阪。そこで神戸で以前は水着を作っていたメーカー、高速社(違ったかも)がヌルという材料を発明した。このヌルは摩擦力が極限まで低く、人と人がぶつかってもつるっと滑ってしまうためトラブルになりにくい。そのヌルを使って若者たちが新たな遊び「リープ」を考え出した……といったお話。


09/10/14
第21回「ハナシをノベル!」レポート。日曜日の昼間開催、会場である中之島界隈では「御堂筋KAPPO」なるイベントが開催されており、そぞろ歩きしている人もいつも以上に多い。……、いつもならここでお客さんが少ないとかぼやくところ、開始時間前後にぞくぞく入場され、満席とまではいかないまでもかなりの入りとなる。(ただ内幕は今回初演となる高田豪さんの関係者が多かったという話も。同氏の創作学校での師匠にあたるという本格ミステリ作家Aさんや怪談作家Nさんも客席に)。

 公会堂で結婚式もあるということでお囃子も控えめに、まずは開口一番ということで、先月に引き続き月亭八斗さんによる「子ほめ」。とりあえず定型通りに演じようと、一生懸命な感じが伝わってくる。続いて、笑福亭扇平さん。マクラではなぜか各地方の方言の話などを披露。笑いがおき会場が少しずつ暖まってくる。ここで演じられたのが「勘定板」。日本海沿いのある漁師町では、便所のことを閑所(かんじょ)という土地があり、海辺に杭に繋がれた板があり、そこで用を足している。その板はいずれ波に洗われてゆき、天然の水洗便所みたいになっている。その板のことを「かんじょ板」と呼ぶ。その町から親子が大阪見物に来て宿屋に泊まった。用が足したくなった親子が、番頭を呼んで「かんじょがしたい」と言う……噺。まあ、あとはご想像の通り。下ネタ話だが、ミステリでも某作品にて登場している。あれは江戸落語だったか。笑いは取れるけれど、まあなんといいますか、ちょっと引いた笑いになるのは仕方ない。

・さて、ここからが本番ということで、月亭八天さんが登場。演じるのは高田豪さん原作の『大』。原作には別の題名が付いていたというのだが、あえてこの題名に直したそうで、直したはいいものの、寄席文字作家の橘右一郎さんが、漢字一文字が書きにくくて困ったという話だとか、寄席文字に隠された様々な意味だとか。ということで『大』。女子大生の大場百合子(字は適当)は、友人の紹介で恋人候補の男性を紹介してもらうことになっていた。待ち合わせ場所の公園に行くが、約束の時間になっても誰も現れない。「あの〜」「はい? どこにも姿が見えないわ」「うえ、うえ」「あれ、誰かえずいているのかしら」……と見上げてみると、大きな大きな男。彼は馬場マサル(字は適当)と名乗り、彼の指にしがみつくようにして二人は歩き出す。交際を開始した二人だったが、マサルの父親は酒乱という問題があった……。

・現代版キングコングというか、新作落語らしい落語。どうやら八天さんによってかなり脚色がなされていたようで、全体的に笑いのツボも多数。四階建ての平屋という設定がわけ判らなくて好きだ。父親とマサルの身長が、その時々によって変化するというようにみえる話術もどうやらわざとそうしているよう。筋立てのわかりやすさ、笑いの多さ、噺自体の長さも適当であり、ハナノベとしては理想的なウケ方だった。恐らく近くどこかで再演されるのではないだろうか。終了後、田中啓文さんと高田豪さんが壇上へ。いつも通り、普通に二人が会話しているだけで会場が盛り上がり、仲入りへ。


09/10/05
・前回、節目となる第20回を突破、遂に次回が21回目。とはいっても舞台上及び観客の慣れもあるのか毎回毎回きっちり面白くなっているのが実際です。恐らく今回も20回目より面白い会になることでしょう。今回は、演じられる二つの作品ともに「大」の字が入るということで、大いなるハナシ特集なんだそうです。

・ 第21回 落語再生公開堂「ハナシをノベル!!」

 10月11日(日曜日) 午後2時30分開演 (微妙にいつもの休日開催と開始時間が異なります)
 入場料 当日2000円(前売りは事前にメール)
 出演 月亭八天
 助演 笑福亭扇平、月亭八斗
 演目  「大阪ヌル計画」(作・田中哲弥) 「大」(作・高田豪) 月亭八天、田中啓文氏らによるトークコーナーあります。
 場所 大阪市中央公会堂地下大会議室 地図はこちら。地下鉄御堂筋線・京阪「淀屋橋」駅、さらに「なにわ橋」駅も使用可

・田中哲弥さんの『大阪ヌル計画』はリメイク。原作は『ホシ計画』所収の作品で、調べたところなんと第三回の演目でした。大体どんなハナシだったかは覚えているのですが、また変わってくるのかな。楽しみです。


09/09/10
・締切が先でしたので、告知遅れました。前回好評だったイベントの第二弾。

「MYSDOKU 2」 詳細はリンク先。

・日時:9月26日(土) 14時〜17時 今回の課題図書:『1/2の騎士 harujion』(初野晴/講談社ノベルス)

・場所:江東区 富岡区民館(門前仲町駅 1番出口から徒歩で約3分)

・申し込みはMYSDOKU 応募フォームから。

・締切は9/20です。多数のご参加をお待ちしています。

・前回は新宿ルノアール開催で多少費用がかかりましたが、今回は公的施設利用で料金を抑えています。


09/09/07
「ハナノベ!」第20回記念。続き。時間がかかってすみません。

・最初に書いた通り三題噺のお題は「とかげ」「総選挙」「押し入れ」。八天さんが壇上に上がるとマクラも何も無しに本編に。そりゃ今覚えたところ、覚えているうちに演じないとという焦りが感じられるわけだが、その緊張感は観客席も同じ。皆が集中して噺に聞き入る。

・長屋にやって来た男。長屋の主は「開かずの押し入れ」を開け、中に入っていた遺物を取り出している。かつてあった「総選挙」に関する品々なのだという。3710年。地球の支配者を選ぶ総選挙があったという。その時、いろいろな生物が我こそは、と立候補した記録。本命だったのはゴキブリだったが、選挙の時にゴキブリホイホイなる建物にみんな入って出られなくなってしまった、とか。頭の良いイルカも立候補したが、水がないと生きられないことで辞退したとか、生命力の強いネズミは直前にネズミ講がばれてダメになったとか。そして総選挙で堂々一位となったのは……(お判りですね?)――という噺。

・押し入れが消化不良になったところは仕方ないながら、よくぞ「総選挙」と「とかげ」が絡んだもの。サゲも含めてきちんと盛り上がるべきところは盛り上がっており、数十分で作られ、暗記された作品にしては良くできていたと思う。あとで聞いた話だが、作品の雰囲気自体もそうだが北野勇作さんのアイデアがかなり効いていたとのこと。終了後、参加した作家が(なんか精も根も尽き果てた感じで)前で挨拶、「責任の所在があいまい」という言葉が妙に印象的でした。今回、福田和代さん以外の原稿が集まらず「三題噺なら、原稿無しでもできるやん」「そや、それでいこ!」というのが内幕だったようですが、それにしても本当に皆さん、お疲れさまでした。

・ハナノベの次回は 10月11日(日)の予定です。


09/09/04
・仲入りの最中、廊下では作家陣が集まって何やらごそごそと。観客席にいた小林泰三さんは談笑しているだけにみえたけれども。田中啓文さんが猛烈な勢いでPCを叩いており、話しかけられる雰囲気では無し。そんなこんなで仲入りも終了。続いては、二度目のご祝儀ということで、林家卯三郎さんによる『湯屋番』。家を勘当され、知り合いの職人の家に居候している若だんな。若だんなは図々しく、食欲満点なのだが、職人のおかみさんは働きもしない居候にいい顔はしない。一応食事の準備はするものの、若だんなの、特に食欲に対しては冷淡だ。そんな状況を見かねた職人が、家に居づらいだろう、どうだ奉公にも出てみねえか、と誘った先は何と風呂屋。普通は下働きから、というのが普通だろうが、楽天的な若だんなは番台にあがれるものと信じて疑わない……。

・卯三郎さんの演じる、おかみさん、姐さんという女性が上手かった。ちょっと意地悪をするおかみさんは、若だんなのリアクションがあってのものだけれども、事実上一人芝居の悶絶度合いがなぜかめちゃくちゃ嵌っていて、観客も笑うには笑うのだけれども、何か芸に魅入られてしまったような印象。(オレだけだったらすみません)。

・ということで、遂にやって参りました三題噺(続く)。


09/09/01
・福田和代さん原作の『馬賊の清吉』。大阪の鶴橋にある安アパート。ベテランの川辺とまだ若い岡田という二人の刑事がやって来た。鶴橋や、焼き肉の匂いがする、焼き肉食べたいとうるさい岡田に、川辺はアパートにいる老ヤクザ「馬賊の清吉」こと、加藤清吉の話を聞かせる。昔気質の任侠肌、小さな桂組の若衆頭として長年にわたり組を支えてきたが、組長の自殺と共に組を解散して引退、今は静かに余生を過ごしているという。若き頃の奔放、かつスケールの大きな活躍に加え、筋の曲がったことが大嫌いという性格に馬賊が重なり、この渾名となっているのだという。

・アパートの階段を上り、ノック。清吉が顔を出す。こんなところでは何やからと上がり込む刑事二人。部屋の汚さを岡田は突っ込むが川辺が黙らせる。川辺は亡くなった組長に線香を上げたいといい、清吉は昼間から酒浸りの生活であることが伺える……。

・といった展開で、若い岡田のボケ以外は笑うところなく、終始一定の緊張とそして昔を懐かしむような台詞が続く。伏線が丁寧なので超意外とはいえないまでも、ミステリらしいどんでん返しもある作品だった。自称”落研のマドンナ”福田さんによると、わざと所作を挟むシナリオとすることで八天さんの高座での仕種を見てみたかったらしい。確かに、川辺が仏壇を開けて線香を上げる場面、観客席が静まりかえり、八天さんの一挙一動に注目する状態になった。そして実際、その挙措が上手いのだ。本当に仏壇が、蝋燭が、線香があるかの動き。さすがです。これは後の一人酒のシーンもそう。

・SFの突飛さや強烈な笑いはなく、どちらかといえば静的な物語。そういった静かな人情譚としてはなかなかの出来だったかと。観客席も笑うではなく素直に感心していたようにみえた。この後、何故か田中哲弥さんが(啓文さんではなく)壇上に登り、福田和代さんのインタビュー。……のはずが、落研のマドンナの正体など田中さん全くつっこめず(チラシ読んでなかったみたい)、福田さん自分語り状態なのが面白かった。哲弥さんは、お馴染み(?)正座がしんどいというぼやきで会場の笑いを誘う。ここで仲入り。


09/08/31
「ハナノベ!」第20回記念。 ということで、行って参りました。

・初の試みである三題噺があるということで、かなり変則的な段取りでの開催となった。まずはご挨拶から。月亭八天さんと、三題噺に挑戦する田中啓文、北野勇作、田中哲弥、我孫子武丸、牧野修の各氏が登場、ひと言ずつご挨拶と自己紹介。名前をいって「よろしくお願いします」と言っているだけにもかかわらず、観客席が既に温かい。三題噺は、この場で観客から好きに「お題」を集め、即興で落語を作家陣が作り、さらにソッコーで八天さんが覚えて、観客の前にて披露するというもの。更には、今回は寄席文字書家の橘右一郎氏が舞台横に座り、三題噺のお題をその場でなびらにしていただくという趣向あり。

・まずは観客席からお題を募る。誰も手を挙げないようなら、と思っていたのだが結構皆さんノリが良い。最初の回では「紅葉狩り、とかげ、停電、殺人狂、公会堂、蒼いウサギ」といったところが出た段階で一旦打ち止め。作家陣合議の末、ここからは「とかげ」が採用される。続いては「総選挙、敗者復活、寄席文字、二足のわらじ、水都大阪」と時節や開催場所を反映した内容のお題が多く寄せられ、こちらからは選挙前日ということもあり「総選挙」が選ばれた。最後は「ケロヨン、二十世紀少年、空気感染、押し入れ、ウルトラマン、リング」。最後は挙がったキーワードの中から、観客の拍手によって「押し入れ」「ウルトラマン」の一騎打ちとなり、最終的には「押し入れ」が採用されることになる。「とかげ、総選挙、押し入れ」。果たしてどうなりますことやら。

・ここで作家陣は一旦退場。公会堂の廊下でネタを考えます。高座のうえには月亭八斗さんが登り、まずは『色事根問』。かなり緊張している状態が見て取れ、ほとんどマクラらしいマクラもなく、いきなり本題。もてない男が、どうやったら女性にモテモテになるか聞きに来るという噺。いち見栄、に男、さん金、し芸、ご精、ろくおぼこ、しち台詞、や力、きゅう肝、と評判。これが女性にもてる男の要素だといわれて、自分が当てはまっているかどうか話を聞いてゆくのだが……。ちょっと八斗さんがまだ緊張気味なのか、出来としてはまだ改善の余地がある状態。

・続いて『馬賊の清吉』という新作落語。福田和代さん原作で、どうやら高齢ヤクザの絡む人情物。冒頭、八天さんが「作者の方が目の前にいてなんですが、笑うところがほとんどありません」という話。ただ、これまでのハナノベも笑うところのない話はいくらでもあったよなあ、とも思う。


09/08/28
・分かる人だけ分かれば良いと思うのですが、近所の古書店・M野書店が来月いっぱいで閉店だそうです。インターネット販売に移行するらしいといわれても、残念でなりません。近所にBOOK OFFがありながらずっと独自路線で頑張っていたので「この店は大丈夫だ」と思い込んでいただけにかなりショック。一般古書店には厳しい時代です。


09/08/27
・演目の内容を整理しました。再掲というか、そのままだけど。まず一作は、『ヴィズ・ゼロ』や『TOKYO BLACKOUT』でブレイク中の女流冒険小説作家・福田和代さんがハナノベに初登場。 もうひとつは「ハナノベ!」レギュラー作家陣による三題噺なのだそうです。案内には「お客様からいただいた3つのお題を、その場で落語にして、即座に演じます!」……仕込みなし? ホントに大丈夫なんでしょうか(作家的・噺家的にの両方の意味で)。 あと今回のお題は、寄席文字書家でいらっしゃいます橘右一郎氏が実演にてご披露くださるそうです。

・ 第20回 落語再生公開堂「ハナシをノベル!!」

 8月29日(土曜日) 午後14時30分開演
 入場料 当日2000円(前売りは事前にメール)
 出演 月亭八天
 助演 林家卯三郎、月亭八斗
 場所 大阪市中央公会堂地下大会議室 地図はこちら。地下鉄御堂筋線・京阪「淀屋橋」駅、さらに「なにわ橋」駅も使用可

・演目 「馬賊の清吉」(原作:福田和代)
    「三題噺」 (参加作家:田中啓文、北野勇作、田中哲弥、我孫子武丸、牧野修)
    参加作家によるトークコーナー(もしかすると反省会?)もあります。

・なんのかんので今回は、ハナノベ史に残る一回になるような気がします。開始時間が平日開催と異なります。お間違え無きよう。


09/08/22
今やってます、つーか今日まで。

・京都太秦映画村でのイベントお化け大学校 化け大祭

・京極夏彦・荒俣宏という大御所が来るというだけで大きいですが、その有料の夏期集中講座だけでなく、ワークショップの方では、化野燐さんであるとか、木原浩勝さんであるとか、アンテナにびんびんくるお名前が揃っています。場所が京都なだけに気軽に参加できる方は限られているかもしれませんが、間に合うなら是非。

・お世話になっている書肆・アラビクさんも出店されているそうです。


09/08/21
・楽日だけになったとはいえ何とか都合をつけて、旭堂南海・南湖・南青さんによる「講談一週間」の最終日、聞いてきました。旭堂南湖さん、着物だと少し顔がほっそりしたかな、と思う程度でしたが、確かにブログでもありました通り普段着では8kg減がはっきり分かりました。

・まずは南青さんの「荒木又右衛門」。三十六人斬りの敵討ち「鍵屋の辻の決闘」の場面ということになるのかな。父親が門弟だった河合又五郎に斬られたため、息子の渡辺数馬が仇討ちを決断、荒木又右衛門に助太刀を求め……という話。途中に河合の奸計やら、流言の術やらくすぐりが入り、人情譚のような印象。でも南青さんの表情が良く、時代劇を堪能した気分に。

・続いて旭堂南湖さん。マクラに少し某芸術祭の愚痴(?)を差し挟み、「片桐且元」のこれまでの粗筋。ただ、この段階で且元は大野三兄弟の奸計によって蟄居させられており、盛り上がるのはむしろ「難波戦記」としての大阪夏の陣。簡略版の「幸村の入城」や、長宗我部盛親と藤堂高虎のエピソード等々。最後は且元が再登場。秀頼を狙って大砲を爆発させてしまう話で締め。エピソードごとの「難波戦記」は楽しいけれど結末に至るほどに寂しいものがありますね。

・トリは旭堂南海さん「上方講談物語」。これは良かった。戦前に子ども時代を過ごした先代の旭堂南陵師匠の幼少の頃のエピソードから、講談師としての弟子に無理矢理デビューさせられる話。赤紙を一旦すり抜けるが、補充兵として応酬され、数々のエピソードの末に中国へと渡り、最終的には絶滅した師団に所属しており、玉砕を覚悟。しかしその最後の瞬間に講釈師として喋ってくれという上司の要求。南海さんの思い出話、どこまで本当でどこからホラが分からないそもそもの南陵師匠。考えようによっては思い出話、だけどしっかり講談でした。

・いや、今回も面白かった。今日はたまたま脚を少し痛めてまして同じ姿勢が辛かったので、そわそわした行儀の悪い客でした。その点は講談師の方々に申し訳なかったです。


09/08/19
・二ヶ月に一度の恒例・講談一週間。もともとは一週間の続き読み。単発の講談会が短編小説だとするならば、長編小説を演じるようなもの、なのですが、これまでの経験からいえば一日しか聴けなくても前後の(主にそれまでのあらすじ)説明がかなり丁寧に行われるうえ、一回一回に(あたかも連載小説のように)クライマックスがあるため十分一日だけでも楽しめる内容になっているのです。 告知が遅れて申し訳ないのですが、今回は明後日(金)まで。 南海さんの演目はよく分かりませんが、残りお二方は正統派(?)の上方古典講談のようですね。

・8/15(土)〜21(金)
  第10回『講談毎日亭』〜葉月一週間〜
 会場/雀のおやど(JR環状線「鶴橋」中央改札を出て徒歩20秒)
 開場/18:30 開演/19:00(平日)
 料金/当日2000円
 出演/旭堂南海「上方講談物語」、旭堂南湖「片桐且元」旭堂南青「荒木又右衛門」


09/08/17
・夏休みが取れたので一週間ほどネット環境から完全に外れてみた。調べものとか不便なこともあったが、何よりも眼が休まる。それが最大の収穫。


09/08/06
・某作家の別名義「嵯峨島昭」。これは「さがしましょう」という言葉から来ているというエピソードは有名過ぎ。が、おかげで、その名前も「さがしま・しょう」と読むのだとずっと思い込んでいた。ああ勘違い。「さがしま・あきら」が正解ですね。まあ、マヌケな少数派の間違いかもしれないけれど、同じ思い込みをしている人もそれなりに存在しているのではないかと類推。え、そもそも嵯峨島昭知りませんか、そうですか。


09/08/04
・大抵の新刊はもういい大人なので購入する時にびびったりはしないが。結構思い切った買い物をした。都筑道夫さんのエッセイ三冊まとめ買い。『都筑道夫ポケミス全解説』『都筑道夫の読ホリデイ(上巻)』『都筑道夫の読ホリデイ(下巻)』。締めて7,700円+税。都筑道夫ファンなことはもちろんだけれども、この「読ホリデイ」は、今、売っているうちに買っておかないと入手できなくなってからだと強烈な効き目になると思うのですよね。

・そして拾い読みしているけれど、結構面白いのだ、これが。いい買い物。


09/08/03
・現実にも裁判員制度が始まり、ニュースでも大々的に取り上げられています。特に今日は初回ということもあって、ドキュメント風にまとめている局が結構あるように思えました。が、小説以上に「裁判員法廷」のドラマの臨場感と、どうも裁判所の雰囲気とが非常に近しい印象。ドラマの裁判所セットもかなり現実に即していたのだということが今日になって判るという。


09/08/02
土曜ワイド劇場「裁判員法廷」、観ました。中村梅雀の森江春策というのが微妙といえば微妙も、見た目以外のイメージについては上手く回っている印象。菊園綾子のキャラが強めかと思いきや、ドラマ的に最後にやりこめるためにはこれくらいで良いのかも。新島ともかがいないことが不満だなあ、と思っていたら中盤であれあれ、ラストで「ほお」てな展開。

・何よりも原作の本格としての良さが損なわれていないところが良かったです。いや、素直に面白く二時間ドラマを楽しんだ印象。


09/07/31
・芦辺拓さんの作品『裁判員法廷』が原作となる、森江春策のテレビドラマが今晩放映されます!

 土曜ワイド劇場「弁護士・森江春策の裁判員法廷

・「容疑者5人全員に殺人動機あり!!真犯人は誰だ!?女検事と壮絶バトル…逆転のサシスセソ」。うーむ、サシスセソ。とはいっても原作は同作のなかの作品「自白」に相当するはずで、これはこれで意味が判る人には判るなあ。原作とどう変更されているのか、そもそも映像化の難しそうなあの作品をどのように処理しているのか、個人的には凄く興味があるところ。


09/07/19
MYSCONスピンアウト企画・MYSDOKU、終了しました。サプライズゲストとかあったみたいですね。いずれレポートみたいなのが読めるかな。


09/07/17
・明日はMYSCONスピンアウト企画・MYSDOKUの当日です。全く新しい試みにかかわらず、想定以上の参加申込がありました。参加いただける皆さまには幹事になりかわり、感謝する次第です。今回どのようなものになるのか、スタッフではないので全然想像がつかないのですが、ぜひとも楽しんでいただいて、第二回、第三回へと繋がってゆければ良いなあ、と思っています。


09/07/09
四天王寺古本市百円均一コーナー。陳列棚。先にも書いた通り、恐らく各古本店が普通では売り物にならないような本を持ち寄ったのであろう、混沌とした場。もしかしたら、小生が訪れたこの段階で、すでにまともなものは売れてしまっていた可能性もあるが、普通に水濡れ、普通に表紙破れ、汚れやシミ、背ヤケは当たり前。リサイクル系に慣れた眼にはこれはちと触れないのではないか。が、自分としては日本人作家の量産ミステリーも守備範囲なので選択の余地はある。赤川、西村、etc。多少状態のマシなものを選び、わしわしと本をつかんでは袋に詰め込んでゆく。

・ふと気付くと、小汚い格好をしたおっさんが、袋いっぱいに本を詰め込みながら「またお母んに怒られるわ。こんなにぎょうさんゴミ持って帰ってきて、いわれるに決まっとるわ」とぶつぶつ独り言を呟きながらもせっせと本を袋に入れて、でもまったく手が止まっていない。

・その瞬間、たぶん「あ、オレも同じや」と思った人間が小生以外にも場に五人は居たに違いない。あれ、おっさん、その袋、よくみると二袋目ですか。そりゃ怒られても仕方ないと思います。

・ただ、この場になんともいえない「買えるだけ買わなきゃいけない」オーラが漂っていてたこともまた事実で、バーゲン会場にて頭が血が上るのと同じような状態になっちゃってました。何を買ったかは書きませんが、文庫ばかり、一冊十円見当(何冊か分かりますね?)。しかし、自宅まで持って帰るあいだ、ビニール袋の持ち手が手のひらに食い込んで、手が千切れるかと思った。また次回もコレやってくんないかなあ。


09/07/08
・うん、ネタもないので今年の五月の話。(メモが出てきた)。

・休日出勤の隙間で大阪は四天王寺で行われていた古本市を覗く。最終日ということもあって大した出物もないなあ、とうろうろして最後に辿り着いたのがお約束の百円均一コーナー。遠目にも、どうしようもないような屑本が並んでいるようにしか見えなかったし、近くで見ても明らかな水濡れやカバーが取れかけた本、表紙のない雑誌がちらほら。――なのに、群れている客がえらく熱心に本棚を見ている。「? なんで?」と思っていたら、後ろから売り子のおばちゃんに声を掛けられた。

・「兄ちゃん兄ちゃん、袋500円。詰め放題やで」

・渡されたのはビニールの買い物袋。スーパーで貰えるタイプの普通に大きいサイズ。もちろん、一冊100円で普通に買ってもいいのだが、5冊以上買うのであれば、こっちの方がトクである。
「袋入れて、レジに持ってくればいいんですか?」
「いらん、いらん。そのまま持って帰ってくれたらええよ。頑張ってたくさん詰めてなあ!」
長年古本市巡りしてるけれど、こんな方式は初めてだ。さっそく袋を買い、売り場へと向かう。


09/07/04
・来週の12日が締切となっております、「MYSDOKU」(7/18開催)の件。まあ、告知から時間が経ったので再告知。状況はそのまま、といっていいでしょう。ある程度参加申込頂いていますもののまだ枠はある、とそんな感じです。(上限がどれくらいかよく判ってないのもあるけど)。MYSCONの雰囲気が好き、MYSCONがどんな感じか知りたいという方には非常に適当な入門者向けイベントとなっております。初めての方こそ、この回をお見逃し無く。実際初参加の方が多いようです。


09/07/03
・続いては北野勇作さん原作『地獄八百景』。これは実は作者本人曰く「評判最悪」(いや、私ゃそうは思いませんが)の『ウニバーサル・スタジオ』にある、あるエピソードを落語にしたものなんだそう。

・地獄にある長屋での御隠居と喜八はんの会話から始まる。どうやら地獄に人が溢れてきて閻魔大王のお裁き待ちで行列どころか人が集まり過ぎてどうしようもなくなっているらしい。そこで待っている間、暇だからどうせだったら芝居でもやろか、折角地獄やから閻魔様の芝居したらどないやろ、そらええ考えや……と亡者たち。しかし、いざ配役を決めようにも、みんな自分が亡者のクセに亡者は嫌だといい、閻魔役や鬼役をやりたがる。どうしたらええんやろ、そうや、事情を知らない亡者が次々と地獄に来るんやから、そいつらに亡者役やらせたろ……。という芝居。なのに閻魔の芝居をやっているとまた亡者が溢れてきて、なんや時間待ちや退屈や、芝居やろ、芝居やるなら折角地獄やし閻魔の芝居にしよか……。

・というような噺。北野作品らしい不条理感と、八天さんの苦心とが折り合って、終わってみると落語らしい落語になっているという。最後に北野さん、田中さん、Yさんと八天さんが台上で。なぜか「三途の川の子守唄」が三番まで披露される。(頭に焼き付いた……)これをライブハウスで演奏しようとすると、非常に嫌がられるのだという。そこいらの悪霊が集まってきそうで。とまあ、そんな感じの落語&トークでした。田中さんは、相変わらず嫌がっておられるのだけれど、トークでの観客をつかむツボみたいなものが着々と磨かれているように思うなあ。(Yさん曰く、高座は人を育てる、だそうです)。

・次回は第20回記念、『ハナシをノベル!』の開催は8月29日(土曜日)です。また日程が近くなれば告知します。夏休み期間ですので普段は観られないという方も是非どうぞ。ちなみに、年末には繁昌亭開催、さらに一年くらい先には「ハナノベ」の東京進出が内定しているそうですよ。


09/07/01
・最初の噺は、浅暮三文さん原作「釣りは天国」。 いきなり頭を打った男が起き上がるところから始まり始まり。案の定というか、主人公の男は釣りをしている最中に頭を打ってどうやら死んでしまったらしい。しかしそこは天性の釣り師。三途の川で釣りをしているおっさんを発見した。おっさんはどうやら太公望というらしいのだが、もう何千年も釣り糸を垂れているのに、まだ一度も釣れたことがないのだという。三途の川にいる魚も既にこの世のものではないため、食欲など湧かないようなのだ……。とまあ、病膏肓に入るといいますか、浅暮小説の随所にも登場し、本人が趣味といって憚らない釣りに関する落語。

・そもそも地獄の入り口にまで来て釣りをしようという発想がユニークで、そこに太公望のみならずお釈迦様だとかキリスト様だとか様々な人物が絡んでくる。どうしても疑似餌も含めて食いついてくれない三途の川の魚を釣るにはどうすれば良いのか……というオチは微妙に判りにくいような印象。後から解説を聞いて判るというのはやっぱり少しもったいないかな。

・続いて、桂あさ吉さんと田中啓文さん、北野勇作さんが壇上に上がり「トークは苦手」だというあさ吉さんを田中さんがリードするかたちでの恒例のトークショー。防波堤で釣りをしていて海に落ちたのに大人は誰も助けてくれなかったという話から、米朝師匠の大ネタ『地獄八景』がいかに凄かったかをこの世のエンターテインメントに例えて語る。田中啓文さんはこの世のなかの最高の楽しみというが、北野勇作さんがウルトラQとかゴジラとか茶々を入れる。そこから田中啓文さんに、まだ単行本にまとめられていない地獄テーマの短編があるという話になり「ばっばばば、ばっばばば」と活字で書いてある文章について。ちなみにこれは某時代劇のオープニング。その短編の題名も『地獄の水戸黄門』なのだという。どこか心ある出版社が単行本にまとめても良いよと言ってくれるのを心待ちにしているそうです。

・そこで何故か会場の電気が消えてギターの音色。田中啓文さん(とその友人・Yさん)が高校時代に作った『三途の川の子守唄』という歌が合唱されてトークショーが終了。ちなみに、落語が終わって一週間経つのに「三途のかぁわはどこにある〜♪」のフレーズから頭から離れません。


09/06/29
「第19回 落語再生公開堂 ハナシをノベル!!」 予告通り6月26日金曜日に行われました。久々の平日開催ということでしたが天気にも恵まれ、人の入りはそこそこ。但し決して週末開催に比べると多くはなかった……かな。今回は「あの世特集」ということで浅暮三文さんと北野勇作さんの作品がメイン。ただ、浅暮さんは今回は残念ながら帰阪されず。

・まずはご祝儀ということで桂あさ吉さん。いつものコトながら客層が読めないようで客席を温めるのに少し苦労されている様子。植木屋の小咄から、その英語版。ただ、駄洒落オチの日本の小咄を英語にしてもオチになるようにするという翻訳の妙に素直に感心する。そこから演じていただいたのは「天災」。いらちの男を坊さんが天災だと思って落ち着きなさいと説教して、感化されてしまう話(いい加減な要約ですが)。あまりテンションを無理にあげずに淡々と、でも笑いは笑いできっちり取るという落ち着いた流れに客席が落ち着いた感。

・続いて月亭八天さんが登場。毎回の事ながら準備が足りないといったボヤキ。段々「覚えた」という日が開演時間に近づいているような。ちなみに今回は「今日の昼間」。(そのうち「明日」とか、落語みたいになるんじゃないかという話も……)。ただ、とはいいながら、きっちり落語として仕上げているのは流石です。


09/06/25
・ハナノベと時間まで重なるので小生は参れませんが。

・6月26日・金曜日の夕刻より、「珈琲舎・古書肆アラビク」にて寮美千子さんの朗読会が行われます。

寮美千子『夢見る水の王国』出版記念朗読会 18:30開場・19:00開演。入場無料(ワンドリンクオーダーが必要) 詳細はアラビクのブログ(リンク先)にて。


09/06/22
・ここのところ週末開催が続いていたハナノベ、今回は週末金曜日の平日開催。そろそろ暑くなってくる時期ということで、北野勇作さんと浅暮三文さんによる
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  あ┃の┃世┃の┃ハ┃ナ┃シ 特 集  !
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 なんだそうです。

・ 第19回 落語再生公開堂「ハナシをノベル!!」

 6月26日(金曜日) 午後7時開演
 入場料 当日2000円(前売りは事前にメール)
 出演 月亭八天
 助演 桂あさ吉
 演目  「地獄八百景」(作・北野勇作) 「釣りは天国」(作・浅暮三文) 北野勇作、月亭八天、田中啓文氏らによるトークコーナーあります。
 場所 大阪市中央公会堂地下大会議室 地図はこちら。地下鉄御堂筋線・京阪「淀屋橋」駅、さらに「なにわ橋」駅も使用可

・お仕事帰りに中之島で夕涼み……川辺も良いし、公会堂はきっともっと涼しいはず。


09/06/20
・えと、いろいろあったような。まずはとりあえず、「MYSDOKU」(7/18)は引き続き参加者募集中。そこそこ参加申込頂いてはいるようですがまだ枠はある、とそんな感じです。


09/06/15
・恒川光太郎x遠藤徹の対談は無事に終了したとのことです。

・さて、MYSCONは年に一度だけのイベントだと思っていたら大間違い(というか、これまでそういうアクションが足りなかったという反省も込めて) オフシーズンのスピンオフ企画を行います。読書会です。

・その名も「MYSDOKU」。 言ってしまうとMYSCON主催の読書会。読書会っていっても一筋縄ではいかないのかもしれないはMYSCONだから。いやいや普通の読書会? いずれにせよMYSCONに来たことがない、行きたかったが日が合わなかった、そもそもちょっと本会は敷居が高い。そんなあなた方のためのMYSDOKU。お一人さまで参加しても大丈夫です。(まあ、一人だと敷居が高いという方は何人かお誘い合わせのうえでもOK)。しかも、初回テーマ作品は、ひと言なにかいいたくなるあの作品だ!

MYSDOKU 詳細はリンク先。

・日時:7月18日(土) 14時〜17時 今回の課題図書:『秋期限定栗きんとん事件(上・下)』(米澤穂信/創元推理文庫)

・場所:ルノアール新宿3丁目ビッグスビル店7号室 料金は1,000円〜1,500円(ワンドリンク付)

・申し込みはMYSDOKU 応募フォームから。

・締切は少し先7/12です。多数のご参加をお待ちしています。


09/06/11
・もう終了して暫くになりますが、MYSCONサイトでは、現在もMYSCON10の各企画について企画担当をしてくださった方や、スタッフによるレポートがアップロードされています。最新版では、小生が担当しましたMYSCONオークション(たぶん)最後という名の企画(というか、そのままなんですが)の顛末を書いています。果たしてMYSCON名物オークションはどうなってしまうのか? この題名の真意は? ――ま、予想通りの決着っていやあ決着なんですが。引き続き、みなさま、よろしく。


09/06/09
・ 『関西ミステリ連合春の総会 恒川光太郎・遠藤徹講演会(対談)』のお知らせ。

・『夜市』での第10回日本ホラー小説大賞受賞者VS『姉飼』での第12回日本ホラー小説大賞受賞者という、そちら方面にとっては垂涎の対談が今週末に実現します。この組合せを生で観られるのは恐らく最初で最後ではないかと。ホラー小説大賞受賞作品こそ同じ漢字二文字の題名ながら、実際のところかなり作風が異なるお二方、果たしてどんな話になるのか、興味が尽きないところです。

・日程: 6月13日(土曜日) 12:30開場 13:30開始

・場所: 同志社大学新町キャンパス・尋真館20 アクセスはこちら

・その他: 両先生の本を持参された方に対するサイン会あり。入場料金 千円。

・最後にリンク 「恒川光太郎講演会特設ページ


09/05/31
・MYSCON10で小生がお手伝い販売しました、「皆川博子講演会録」 同志社大学ミステリー研究会の特設サイトで通信販売も行っています。また、お世話になっている珈琲舎・書肆アラビク、さらにブックファースト京都店でも委託販売があるようです。ただ、聞いている話ではもともとの印刷部数がそれほどないようなので、欲しい方はお早めに購入の手筈を整えた方が良いと思われます。

・風邪は治りました。なので明日から仕事だ。やれやれ。


09/05/30
・風邪を引いています。これがただの風邪と判るまでの過程がむしろ大変だったという。


09/05/24
・MYSCON10、無事終了。参加頂きました皆さま、ありがとうございました。次回に向けていろいろ課題もありますが、来年もやります。MYSCON11になります。(あと、古本オークションも今回の参加者の多数決で引き続き開催することが決定しました)。皆さま、MYSCON11でお会いしましょう。


09/05/20
・ぎりぎりでの告知!

MYSCON10の参加申し込みは本日まで、ということで、ちょっと個人的な話にもなりますが。同志社ミス研のお手伝いで【MYSCON夜の部】にて同人誌の販売をすることになりました。あの『皆川博子講演会録』です。既に同研究会から刊行されている『カメレオン』に収録されている内容と同じですが、『カメレオン』もあっという間に売り切れたため、新たに講演会内容のみの冊子が作られました。こちらも部数限定、さらに恐らくは関東で手にとって見ることができるのはMYSCONだけ。



・あとMYSCONでは「MYSCONを振り返る」「古本オークション(たぶん)最後!」という企画をお手伝いする予定です。MYSCONが最後なのではなく、オークションが最後(になるかもしれない)というもの。繰り返し、ぎりぎりになりますが、年に一度のお楽しみ、MYSCONにぜひご参加ください!

・迷っている方はMYSCONサイト内のスタッフの檄文を読みたまへ。来られない方も、ミステリ歌会への投票をぜひお手伝いください。貴方のセンスがMYSCONを盛り上げます。


09/05/18
MYSCON10の締切が5月20日までになりました。これまで以上のイベント連発、絶対に参加者に楽しんでいただこうと頑張っています。予告があるのにゲリラ企画、知恵を絞って全体企画。夜の部、さらに充実。

・スタッフは終わったら過労でばたばた倒れるかも。(わたしゃ年で)。逐次(ほとんど毎晩のように)新たに紹介されていますので、ぜひともサイトの方を御確認ください。まだ余裕がありますので、迷っている方は一度参加してみてください。損はさせないはず。


09/05/13
MYSCON10、↓だけではなく、毎日のように着々と企画その他のエントリが増加しています。ちょこちょこ確認してみてくださいね。

・「名探偵ナンコ」でお馴染み、旭堂南湖さんと、南海さん、南青さんによる第9回『講談毎日亭』〜皐月一週間〜が、5月15日(金)から一週間、開催されます。場所はJR環状線・鶴橋駅そば「雀のおやど」。詳細は南湖さんのサイトから。今回はじめて南湖さんがトリを預かるそうです。


09/05/10
・MYSCON10昼の部、湊かなえ先生に続いて、第二のゲストが発表されました。東亰バンドワゴンシリーズ等が人気の小路幸也先生ですっ! 詳細はMYSCONの本サイトで! お二方とも在京の方ではないので、なかなか直接インタビューを伺ったりする機会は珍しいのではないかと思います。申し込み、まだの方はお早めにどうぞ。


09/05/08
・「名探偵ナンコ」が無くなってしまい、なかなか講談を聞く機会がなくなってしまったので、直前の案内メールに導かれるように、旭堂南湖さんの独演会である『南湖だんご 45』に行ってみました。「だんご」は基本的に隔月開催、回数は←にある通り45回目。場所はワッハ上方の四階、上方亭(読書系の方にはミナミのジュンク堂のビルの4階といった方が判りやすいかも)。

・演目は軍記物として『難波戦記 真田の入城』、世話物として『藪井玄意2 玄意、按摩になる』、最後が赤穂義士もので『赤穂義士伝 杉野十平次』。それぞれ独特の味わいがあって、落語とは異なる「世界」みたいなものがあるのが良いなあ。赤穂義士伝は幾つか聴いているけれど、四十七士それぞれにドラマがある(創作だとはいえ)のがユニーク。それらがまとまって赤穂義士サーガを織りなしているのだと改めて実感。


09/05/07
・ということで、次回のハナノベは、6月26日(金)19時〜。ひさびさの平日開演。予定としては、「あの世特集」ということで、北野勇作さん、浅暮三文さんの新作が聴ける(あくまで現段階では)予定とのこと。どうやら三途の川とか、地獄だとか、そういう噺になるようです。そろそろ暑くなっている頃ですね。


09/05/01
・ハナシをノベルのレポ続き。『スパイのライセンス』がウケまくった余韻を引きずるなか、田中啓文さんと笑福亭智之介さんが壇上に上がっての「トークでノベル!」の第一弾。智之介さんが手品を披露したり、実は新作で「ピンク寿限無」という作品がある(ちょっとお子様には聞かせられない内容らしい。想像つくけど)とか。先の作品は、本来は普通にスパイものを書こうとしたら、入り口に入るところで「道具屋」のネタを被せたところで、一本の作品になってしまったものとか。(だから「道具屋篇」)。だけど、どくろ団にしても、そのライバルの、こぐま団にしてももうこのままでスパイ本篇に持ち込むのは難しそう。

・仲入りを挟んで、続いては再び田中啓文原作の『恐怖のダイエット』。 太り気味、というか肥満女性のマチ子が友人のユキと食事をしている場面から始まる。マチ子「トマトとナスのスパゲティ、大盛り、二人前!」ユキ「そんな、私大盛りなんて食べられない……」マチ子「私の分よ。あなたは何にするの?」 といった導入。ユキは既にダイエットを始めているが、鈍感なマチ子はそのことに気付かない。そのユキが男性と一緒にアメリカ村を歩いているところを、マチ子は目撃してショックを受ける。

・彼氏が出来て六ヶ月前からダイエット中のユキ。体重92kgのマチ子はユキから自制心のない○○と罵られ、家に引きこもってダイエットを開始した。ありとあらゆるダイエット方法を試し、目標は50kp減。そしてマチ子は、トレーニングがうるさいという階下の住人の苦情に合わせ引越までして、目標まであと8kgというところまで来た。しかし、新しいマンションに引っ越してから、不気味な声が聞こえ、更には怪異が……。

・原作はもともとラジオドラマのために書き下ろされた作品。これを落語向きに変更したもの。後半部に山伏が登場したり、ダイエット方法を数十種類空で言いつのったりと、月亭八天さん熱演でした。また途中の怪異が始まるところで八天さんが「トワイライトゾーン」風のナレーションをしたところで、三味線の浅野美希さんが「ウルトラQ」のテーマを奏でて客席が大受け。(うーん、観衆の世代……)。作品そのものの後半部に関しては、微妙にどろどろぐちゃぐちゃの田中啓文ホラーのテイストが感じられる場面もあり満足。

・新作落語の会として作者も演者も勘所がつかめてきている印象。いやあ、今回も面白かったです。


09/04/28
・田中啓文原作『スパイのライセンス〜道具屋篇』。(多少ストーリーは違うかも)御隠居の佐兵衛が、ぶらぶらしている甥っ子(多分喜ぃやん)に小遣い稼ぎをしないかという。佐兵衛は甥っ子に「あたまに「ど」のつく仕事をやって貰おうと思ってな」「あ、判った。道具屋」。「違う。どくろ団や」「どくろ団、なんでっかそれ?」「正義の秘密結社や。二重スパイとの連絡係を頼もうと思ってな」

・そこで佐兵衛は、首の抜ける雛人形や、ボラが尾で立って素麺を食べている掛け軸や、鋸や二本足の電気スタンドなどを風呂敷に包んで首にかけさせる。「これを持って、坂町の夜店へ行き。行ったら本屋の善さんが場所割りしてくれるから。そやそや、どくろ団には合い言葉があるんや」「なんでっか」「「おい道具屋」と言われたら「へいっ」って応えるんや。それが合い言葉や」

・うーむ、文章に落としてみても何が面白いのかさっぱり判らない。多分読んでいる貴方もそうでしょう。しかし、これが会場では馬鹿ウケ。個人的な感覚では、本来は頭に「ど」がつく職業=「どろぼう」というフリが、いきなり正解である「道具屋」で落とされたところから、観客のスイッチが入ったように感じられる。一旦スイッチが入ったものだから、ちょっとしたツボでも観客席が大いに湧く。恐らくは基本的な落語である「道具屋」が頭のなかに入っている人が今回の客席に多く、そのパロディであるところをめちゃくちゃ喜んで面白がったからだと思う。とにかく、新作落語らしい、めちゃくちゃな盛り上がり。ウケという意味だけでとれば、一連のハナノベのなかでも最上位に入るのではないかという程の出来だった。

・実際、面白かったし。


09/04/26
第18回「ハナシをノベル!」に行ってきました。午前中から吹き荒れた風雨でお客さんの出足が心配され、実際に前回よりは少なかったようにも思えましたがそれでもそこそこの入り。今日は毎回このイベントを支えてくれている田中啓文さんの新作二編。

・最初に登場したのは笑福亭智之介さん。フジテレビの『爆笑レッドカーペット』に出演した時のネタをマクラに、この段階ではまだ観客が温まらず。そのまま古典落語の『千早振る』に入る。勉強のできる娘から百人一首の「ちはやぶるかみよもきかずたつたがわ……」という業平の歌の意味を聞かれた父親・喜ぃさんが、厠に行くので待っていろといいながらそのまま抜けだし、物知りの甚兵衛はんのところに教えを請いにゆく噺。問題は「物知り」であるはずの甚兵衛はんもその歌の意味が分からないことで、あの手この手で誤魔化そうとする様がコミカルにテンポよく進んでゆく。甚兵衛はんが苦し紛れに解釈したおこの歌の意味、それは相撲取りが……。

・と会場がほどよく温まったところでまず第一作『スパイのライセンス〜道具屋篇』。この作品は会場をめちゃくちゃ沸かせました。


09/04/21
・抽選に当たったので(いや、そもそも抽選だったのか?)週末に大阪市が主催する物語の舞台・上町というのに行ってきました。ミュージカルや落語があるなか、目当ては有栖川有栖さんの登場するトークショー。ただ、トークショー自体は、舞台上に八人もの各界の方々が登場して話しが振られてゆくので、なんかあまり目新しい話が聞けなかった感じ。観衆の三分の一くらいはOSKのミュージカル目当てっぽかったし、有栖川さん目当てで行く人はたぶん超少数派。それを反映したわけでもないでしょうが、話が振られる回数が微妙に少なかったような。『幽』連載の怪談が、今後、天王寺七坂を順番にテーマにしてゆく予定など、もともと『大阪人』の「上町特集」にあるインタビューにあるエピソードが中心。目新しかったのは『プリンセス・トヨトミ』を大阪(上町)文学として絶賛していたことかなあ。以上、ショート感想。


09/04/17
・今回も週末の開催、そして土曜日・お昼の部。今回は
 ━┓━┓━┓━┓━┓━┓━┓
 田┃中┃ケ┃―┃ブ┃ン┃祭┃
 ━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛  だそうです。あと、田中啓文さん第62回日本推理作家協会賞短編部門受賞おめでとうございます!

・ 第18回 落語再生公開堂「ハナシをノベル!!」

 4月25日(土曜日) 14時開場 14時30分開演
 入場料 当日2000円(前売りは事前にメール)
 出演 月亭八天
 助演 笑福亭智之介
 演目  「スパイのラインセンス〜道具屋編」「恐怖のダイエット」両編とも(作・田中啓文) 月亭八天、田中啓文氏らによるトークコーナーあります。
 場所 大阪市中央公会堂地下大会議室 地図はこちら。地下鉄御堂筋線・京阪「淀屋橋」駅、さらに「なにわ橋」駅も使用可

・原点回帰? おおよそ二ヶ月に一度開催、これで三周年というか、四年目突入というか。たっぷり楽しめること請け合い(たぶん)です。気候も良いですし、皆さまのお越しをお待ち申し上げます。


09/04/07
・次回、MYSCON10のゲストでもある湊かなえさんが、見事に本屋大賞を受賞しました。ぱちぱち。その湊さんの生インタビューが来月なら聞けますよー。

・そんなMYSCONに貴方も参加しませんか。MYSCON10、絶賛受付中


09/04/06
・そうそう、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構ってえ独立行政法人があるんですが、たまたま職場で回覧されてきたその機関誌の巻末に、なぜか桜庭一樹さんのインタビューが写真入りで1ページあってのけぞりました。同号はまだですがバックナンバーは同機構のサイトに掲載されるようなので、いずれ読めるようになるとは思いますが。


09/04/02
・先日、皆川博子さん原作の『写楽』の話題をしたと思うのだけれど、それと同時にもう一冊マンガ系統の本をネット注文していたのだ。一時期ただでさえ入手困難だった佐々木丸美作品の中でも最凶の一冊である、佐々木丸美・文/わたなべまさこ・絵『恋愛風土記』。 現在は周知の通り、ブッキングから全作品が復刻され、東京創元社で文庫版も刊行されているけれど、既にブッキング版は在庫僅少の模様。未入手の方はお早めに押さえておかれるべきかと。


09/03/31
・MYSCON8でゲストでもあった、海堂尊さんの新作『ジェネラル・ルージュの伝説』(宝島社) 内部の「HISTORY 海堂尊以前/以後」というパートに、MYSCON8にゲストに出席された際の話が登場しています。(文中表記では残念ながら「ミスコン」ですが)。P130〜131。

・そんなMYSCONに貴方も参加しませんか。MYSCON10、絶賛受付中


09/03/29
・亀な話。本屋うろうろしていて初めて気付いたのですが、夢水清志郎シリーズ、完結するんですね。なんかずっと続くものとなんとなく思っていた……。ちょっとショック。ただ、『卒業』というシンプルな題名の、この作品を三月に出版するところは少し心憎く思ったり。勇嶺名義の作品が今後もっと出ると嬉しいな。


09/03/28
・ついに十周年記念大会・MYSCON10の申し込みが開始されました。何はともあれ、まず、申し込んどきましょ。

・詳細はリンク先。まだ未定の個所も多くてごめんなさいですが、今年も昼の部・夜の部の別開催になります。昼はゲスト中心、夜はイベント中心。当然それぞれ人数に制限がありますので、どっちにしろ参加という方はぜひお早めに。


09/03/18
・不景気ながら忙しいのか。不景気だから忙しいのか。

・結果的にネット書店から皆川博子さんの『写楽』を落掌。そういえば、コミック系原作で買いそびれていたブッキング版の佐々木丸美『恋愛風土記』もようやく入手しました。皆川さんの作品も復刊していなければ存在を知った段階で手遅れだったわけで。新刊をばんばん買うとすぐに資金難になる一方、買い逃せない作品の見極めは難しい。


09/03/08
・続いて、樋口有介、皆川博子さんの作品リストをアップデートしました。……で、リストを修正するまで気付かなかったんですが、皆川博子さん原作のコミックがあったのですね。復刊の小池書院版はまだ入手可能のようです。というか、めちゃ慌てて買いました。


09/03/03
・とりあえず、多岐川恭、海渡英祐、多島斗志之各氏のリストをまずアップデートしました。


09/02/26
・ということで、最後に田中啓文さん、牧野修さん、そして月亭八天さんが登場して総括。今回の二つの噺はそれぞれ特徴あるものだったが、特に『がしんじょ長屋』はどうやって演じようかと自宅でごろごろして、本当は普通の布団まで持ち込もうとしていた、などいろいろ裏話。いやいや、今回も堪能させていただきました。

・次回は4月25日(土)。次回はどなたが原作の噺となるのかは、まだ未定です。


09/02/24
・牧野修原作『がしんじょ長屋』。……題名の響きだけなら、えびしんじょとか食べられそうで美味しそうで、さらに実に面白かったのだけれども、どうにも説明のしづらい噺。

・長屋に住む喜八が大屋の甚兵衛さんのところに駆け込んでくる。奥さんのお咲さんが、もがりくされ病というヘンテコな病気にかかって大変なのだという。医者の周庵先生がこの病気には「がしんじょ」なる薬を用いると良いというので与えたのは良いが……。そのお咲は長屋のなかで何かのっぺりしたものに変わり果てている。「お咲!」「わたし、ここ」その何かの一部が手を挙げる。「なにか暖かくて気持ちよくて」 駆け付けた甚兵衛も喜八もその何かに取り込まれてしまう。「あ、これはこれで何か温かくて気持ちいい……」。あっという間に長屋は、そののぺっとしてぐちゃぐちゃとした「がしんじょ」に成り果ててしまう。それが人の噂を呼んで、なぜか土地の名物と化し、様々な人々が見物に集まってくるのだが、そんな人々も次々と取り込まれ、みんながみんな「がしんじょ」に。その「がしんじょ」はどんどん拡がって、ついに近畿一円に拡がってすべて「がしんじょ」に。危機を覚えた江戸の殿様が腕利きの忍者を派遣して「がしんじょ」の秘密を探ろうとするが……。(人名をメモしていなかったのであやふや、というか後で確認したら作者本人がよく覚えていないという……)。

・皆さんは諸星大二郎の『生物都市』のような話だと盛んに言っておられたけれど、小生なんかは友成純一初期作品にこんなのあったよなあ、とか思ってみたり。人間がかたちを変えてねろねろの存在になるのだけれども自意識があるという。ただ! これを八天さんが落語でやってしまったところは凄くて、羽織を脱ぎ捨てて舞台上ごろごろしまくり熱演された落語に(本当は布団を使おうとしていたらしい)驚きを超えて感動しました。繰り返しの妙で笑いを誘いつつ、サゲも分かりやすいし。これはこれで多分またどこかで演じられることになるのでしょうね。たぶん、ここまでで良く判らんという方も、一度観たら「ああ、なるほど」とご理解されるはず。


09/02/22
・『ガンジマン』の終了後、中入りとなり変則的トークでノベル。桂さん都さんと田中啓文さんが壇上に上がって(微妙に気まずそうに)お話。大抵、この場合は若手の噺家さんが何を話せば良いのか戸惑っていることが多いのですが、さん都さんが結構堂々としていて少し驚き。さらに初対面なのに田中さんの風貌をネタにするなど、会場が結構沸きました。

・中入り後は、再びトークでノベル第二部として、今度は田中啓文さんと牧野修さんが壇上に。田中さんはいつも通り、浴衣に着替えていたのですが、牧野さんはどうしても着替えるのが嫌だったとのことで普通の服装のまま。で、さらに自分原作の噺が始まる前ということもあって不安そうな様子。(なぜ不安を感じておられたのかは、実際に演じられるのを見ることで理由には思い当たりました)。「ガンジマンとマジンガーZは似ている」などといった話をしつつ、小さくなっている牧野さんを、田中さんがどうにか話を繋げていくという展開。

・で、トークでノベル第二部が終了して、いよいよ月亭八天さんによる、牧野修原作『がしんじょ長屋』が始まります。


09/02/21
・体調が今ひとつなので、更新がとびとびになってしまって申し訳ありません。ハナシをノベル続き。

『ガンジマン』 とある会社の一幕。癌で入院したため休職中の課長が、部下を招いて食事会をするという。幹事役を頼まれた鈴木さんだったが、他の同僚たちはある理由から皆さっさと帰宅してしまい、自分以外にただ一人残っている田中君を誘おうとする。「確かに課長はいい人で尊敬もしています。だけどこれ以上お見舞いに行くのは嫌です」。やっぱり田中君も帰ってしまい、「はあ、しゃあないなあ」と鈴木さんは一人、課長の待つ焼き肉屋へと向かう。

・「おお、鈴木君、待っておったよ」「はあ、課長、お加減はいかがでしょうか」「他のみんなは?」「いや、何かどうしても外せない用事があるとかで皆、帰ってしまいまして私一人」「……そうか。それも仕方ないな、なら二人で飲ろう。ほら、一杯」

・「どうだ、この生レバー。ぷるぷるして美味しそうだろう。そうそう、わたしも肝臓を切ってね。ちょうどこんな感じで切り取った肝臓がぷるぷると……」「(うえっ)課長、わたしは生の肉はちょっと。遠慮しておきます」「そうか、残念やな。じゃあ、焼き肉の方食べるか。わたしは肉よりも臓物の方が好きでね。ホルモン、レバー、センマイ、好きなものをやってくれ」「(うえっ)、いや課長わたしはもうお腹いっぱいで」「そうか。これはセンマイ。センマイは牛の胃だっちゅうねえ。牛には胃が四つあるというし、わたしも胃を三分の一切って……」

・とまあ、焼き肉屋とおでん屋で癌自慢を繰り返す課長と、嫌そうにそれを聴く鈴木さん、というお話でした。オチでは課長の癌自慢がひっくり返されてしまいます。普通ではタブーとされるネタを扱うこの新作も、ものを飲み食べする八天さんの演技など、それはそれで見せ場も多かったため、最初から最後までテンポ良く進みます。また笑いどころはいわゆる「嫌」な感じなのですが、迷惑そうな鈴木さんの描写がかえって観客の気持ちを先取りして代弁しているせいか、聴いていて嫌悪感があまり強くないのも特徴でしょうか。

・あとから聴いた話では、山田正紀さんの原作は全体がマクラみたいな話だったこともあって全体的に八天さんが手を入れて落語にまとめたとのこと。ただ聴いている分にはどこからどこまでが原作で、どこからどこまでが創作なのかは当然ながらさっぱり判りません。ただ、パンフレットには原作者のことばとしてA4一枚分くらいびっしりと落語や時代劇に関する山田正紀さんの雑感が書かれており、例えば都筑道夫と藤沢周平の時代物の差異だとか、こちらもまたファンにとっては価値のある文章かなとも思ってみたり。


09/02/17
・第17回ハナシをノベル!!に行ってきました。

・今回は日曜日の昼開催。山田正紀さんのネームヴァリューやいかに? と少し楽しみにしていたのですが、思いの外に年配層(恐らくは普通の落語ファン)も多く、そこそこの人数が集まりました。超満員にならなかったのは少しだけ残念かな。いつも通りにお囃子から始まり、最初に壇上に上がったのは、桂さん都さん。自分が出演した演芸会の話などをマクラに振りつつ、最初は「初天神」。おっちゃんと子供の掛け合い、特にオーバーなおっちゃんの動きと子供のコミカルな動きとが、うまく演じられていて良い感じ。小生レベルでも何度も聴く噺ではありますが、特にみたらし団子の下りの下品さ加減などがよく出ていて良かったように思いました。

・続いては今回公開の新作落語・山田正紀原作『ガンジマン』。こうやって書くとなんのこっちゃ判りませんが、これを漢字に直すと『癌自慢』。この噺を田中啓文さんが山田正紀さんに書いて頂くまでの経緯もいろいろあるのですが、ここでは省略。演じる前に八天さんが、決して病気をしている人、病気と闘っている人を面白がるものではないと繰り返し念押ししているところも印象的でした。確かにこのようなネタは場所と相手を間違いなく選びそうです。

・どうやら八天さんの創作らしいのですが、最初は死神がビール券を持ってくるネタから、閻魔様が毎日毎日癌患者を連れてくるのに疲れてしまって、主よっ!と叫ぶ話がマクラ(このあたりも、こういう場でなければいろいろ物議を醸しそうな……)。そして『ガンジマン』が始まります。


09/02/09
・今回は日曜日・お昼の部(お間違えなく)。そしてハナノベに、あの山田正紀さんが初登場。過去に一度客席にいらしていたことはあって我が眼を疑ったことはありましたが。

・ 第17回 落語再生公開堂「ハナシをノベル!!」

 2月15日(日曜日) 14時開場 14時30分開演
 入場料 当日2000円(前売りは事前にメール)
 出演 月亭八天
 助演 桂さん都
 演目  「ガンジマン」(作・山田正紀) 「がしんじょ長屋」(作・牧野修) 牧野修、月亭八天、田中啓文氏らによるトークコーナーあります。
 場所 大阪市中央公会堂地下大会議室 地図はこちら。地下鉄御堂筋線・京阪「淀屋橋」駅、さらに「なにわ橋」駅も使用可

・ガンジマンにがしんじょ長屋。ううむ、両方ともどんな噺になるのか想像できないのですが。あと、先日、山田正紀さんの『火神を盗め』を再読しましたけれど、あれだけ冒険しておいてオチが落語というか強烈な地口なんですよね。ヒント・鰐。


09/02/03
・この『双子の犯罪』、昔の講談らしくテンポがのんびりしているのだけれど、筋書きがしっかりしているせいもあって、聞いていて飽きが来ない。結局、探偵講談では犯罪はおろか、双子すら登場しない段階までしか進まなかったのだが、それでも貴族の脱出行が面白可笑しく演じられ、続いては身分違いの結婚で悲劇の予感を呼び起こすといった、物語原初のパワーみたいなものが籠もっているように感じられた。この文章を改めて書いていて思うけれど、続き読みはやっぱり行く価値があるように思う。

・これにて講談は終了。もしかすると最後になるかもしれない、旭堂南湖さんと芦辺拓さんの対談。このお二方も、壇上では真面目なやり取りを行いつつ、息がぴったり合っていて、今回が最後(かもしれない)と思うと残念でならない。少なくとも本偶寺の本堂を背景に、というのは間違いなく最後か。……この探偵講談が行われていた期間中にも芦辺先生の身辺にも、南湖さんの身辺にもいろいろあったねえ、だとか、探偵講談という存在自体の認知度が確実に向上したので、新たなステージに向かいたいとか、そういった話。いずれ、聞き手としてのアプローチも必要かもしれない。

・残念ながら四十四回で終了した探偵講談、都合、出席したのは四十回弱くらいか。これも南湖さんによれば、芸人の腕、ないし能力というのは少しずつ右肩上がりに上がっていくのではなく、何かのきっかけでぐぐぐっと垂直に向上したあと、また暫く踊り場状態となり、再び何かのきっかけでまたぐぐぐっと芸が良くなっていく、そんなものなのだそう。その意味では、南湖さんのレベルも数段、当初に比べると向上したのではないか、と素人ながら思う。

・なんにせよ、これで(とりあえずは)オシマイ。南湖さん、芦辺先生、長い間お疲れさまでした!


09/02/01
・駿之介さんが退場して、再び南湖さんが壇上へ。演じるは南湖さんの探偵講談の代名詞ともいえる『魔術師』(江戸川乱歩作)。不気味な脅迫状、静養中の明智への呼び出し、東京駅、そして船上の駆け引き。これまた安心して聞ける内容となっており、完全に手の内に入っているという点もまた改めて感じた。数年前、まだ未完成だった時分の『魔術師』と比べると、やはりすっきりした内容へと何度も繰り返し演じられるうちにブラッシュアップされているということか。また、この一年くらいで南湖さんの講談師としての技術がステップアップしている(ずっと聞いているので判るのだけれど)ので、そういったところもまたこの作品の完成に寄与している。末永く演じて欲しいし、演じられる作品だと思う。

・一旦水入りを挟んで、本日のメインであり、新作でもある『双子の犯罪』(初代快楽亭ブラック作)の開始。最初に明治大正期に活躍した初代快楽亭ブラックの紹介。オーストラリア生まれで父親の仕事の関係で七つから来日、十八歳の頃から手品・落語、そして講談を行い、全国的に人気を博したが晩年は不遇だったという。

・そして『双子の犯罪』。フランス革命が起きている頃のフランスでのこと。パリでは貴族階級が次々処刑されているという噂が聞こえてきていたが、そのパリからは300kmほど離れたシャトーワンヌの城に住む沢部(さわべ、字は適当)男爵の周辺も少しずつ状況が怪しくなってきていた。三郎という下男が脱出を勧めるが、そのまま脱出したのでは革命に盛り上がる庶民に襲われることは必定と、変装を勧められる。男爵は、三郎の計により、馬小屋勤めの別当の服を着て徒歩で城から脱出する。なんとか漁師の舟を雇い英国に辿り着いた沢部男爵。しかしフランス貴族は錦鯉みたいなもので、生活能力は全くない。なんとか落ち着いたアパートで生活しようにも、懐具合が怪しくなってきた。一計を案じた男爵は、大屋の許可を得てアパートの一階でフランス語教室を開くことになり、貧しいながらも生活は安定してきた。

・友人もおらず、休日に暇を持て余す男爵ができることは散歩くらい。そんなある休みの日、沢部男爵は美しくはないが若く、貧しい農家の女性と知り合う。いつしか休みごとに彼女と会うのが楽しみになった男爵は、ついに彼女に婚約を申し入れるのだが……。――と、ここまで。

・2月7日(土)〜2月13日(日)に、大阪・鶴橋駅そば「雀のおやど」で開催される「講談毎日亭 如月一週間」にて、同じくこの『双子の犯罪』が、一週間通し読みの対象となっているため、続きはそちらで聞けるそうだ。これまでと同じように旭堂南海さん、南青さんと合わせ三人が登場するこの会だが、通し読みで探偵講談を南湖さんが演じるのは初めての試み。(とはいっても個人的には一回顔出せるかどうかなのだよな……)


09/01/28
『蠅男』(海野十三作)については、もう聞くのは四度目か、五度目か。むしろ原作の方に違和感を覚えるかもしれない。確かに帰宅してから原作の方を拾い読みしたが、最後の大浴場での乱闘シーン、本来は他の人間がいないと無理ですよね。既に完成した作品だと感じるし、既に南湖さんの探偵講談のなかでも代表といえる作品に完全に昇華したよなあ……という感慨。この作品を聞いたことのある方も多いとは思うが、講談での内容はかなり原作を翻案しているもので、その翻案具合が繰り返して聞く際の味わいにもなっている。

・続いて登場するのは、田辺駿之介さん。田辺の一派は元をずっと辿ると旭堂の一派とは親戚なのだという。昨年二つ目に昇格されたそうで、今回は余興の仕事で来阪されており、その機会を利用して「名探偵ナンコ」にゲスト出演して下さっている。最初は声の小さい方なのかなと思ったがポイントポイントで迫力のある声になるなど、講談師としての個性を感じた。幼少のみぎりに「田辺チビ鶴」という名でテレビ出演等しており、その後再入門して講談師となっている(と南湖さんから後から聞いた)。その名前の通り、静岡がご出身とのことで今回の演目も家康にちなんだ『村越茂助 誉れの使者』の一席。

・村越三十郎。家康の家来で幼少の頃から戦いに参戦、数々の武勲を挙げるが学問がからきしダメだった。しかし家康はこの三十郎をかわいがり、殿自ら、いろはから数字までいちいち教えることにした。周囲は少し嫉妬気味。そんな村越三十郎に対し、家に飾る書を書いて欲しいと同僚が依頼するが、一から六までは何とか書けたものの七の字になって、最後の横棒が右に行くのか左に行くのか判らなくなって、えいやっと向けた先は左側。七の字を逆さに書いてしまった。同僚が嘲笑するなか家康が現れ……。ある事件によって、三十郎を茂助と改名することになり、更に家康と秀吉の神社造営を巡るいざこざの申し開きに、なぜか大坂に単身出向くことになるが……。

・有名な講談のようなのだが、初めて聞いたので楽しめた。少し抜けた部下と、そんな部下を温かい眼で見守る上司といった構図か。駿之介さんが自身で述べていたが、足りないのにそこが褒められるというあたりがユニークな講談でした。


09/01/25
・ということで、第44回名探偵ナンコこと、名探偵ナンコファイナルに行って参りました。幸い雪こそ上がったものの、とても寒い冬日。人の入りは特段めちゃくちゃには多くなく、いつもより少し多めかな、というところ。ただ、本偶寺に会場が移ってからはとんとご無沙汰の、高座の両脇にも幕が掲げられていたり、初見の若手の方(今年入門の旭堂南斗さんとのこと)が受付をしていたり、ご祝儀になぜかシャープペンシルを頂いたりと、なんとなく最終回らしく折り目正しい雰囲気になっております。

・旭堂南湖さん登場。久方ぶりのフルセットに触れたあと、最初は名探偵ナンコの回顧。第一回は2001年の9月。現在とは状況も異なり、自分が演じられる講談会が少なかったこと、探偵講談という存在が埋もれてしまっていたこと等々。そんななか、今は無き茶臼山舞台にて開催されたのが最初。当初は半年に一回くらいのペースを考えていたところ、会場にいらっしゃった芦辺拓さんの協力により、二ヶ月に一度の開催になったこと。会場は、茶臼山から旧関西テレビの地下、そして現在の本偶寺へ。

・50回まで名探偵ナンコは行う予定だったが、会場の都合により急遽今回が最終回になってしまったこと。ただ、講談を取り巻く情勢もまた、会開始当初に比べると遙かに条件が良くなり、探偵講談の知名度も向上、これもまた発展的解消ということで一つの区切りとしたいということでした。また、会場や条件が揃えば再開も検討していないわけではないこと。今回の「お楽しみ」枠にあたる新作探偵講談『双子の犯罪』については、講談毎日亭如月一週間で続き読みを行うなど、探偵講談自体は今後も続けてゆく決意であること等々。

・また、12月から開始した断酒がもう二ヶ月に及び、ダイエットにもなり非常に体調が良くなったという話も。尿酸値が正常値ぎりぎりであったことが一つのきっかけだとのことも、今年で入門十周年を迎え、心機一転の気持ちもあるということで、決して酒の上の失敗であるとか、医者に強制的に止められたとか、そういうのではないようです。今回は、江戸講談の田辺一鶴門下の田辺駿之介さんもゲストで登場、盛りだくさんの会となりました。まずは、南湖さんの定番といえる『蠅男』(海野十三原作)でスタート。


09/01/17
・ついにこの時が来ちゃいました。東京・名古屋とお開きになっておりました「名探偵ナンコ」、ついに次回、1月25日(日)がファイナルを迎えます。

・詳細。前回の予告を確認して思ったのは、本来カウントダウンは「6」で、あと六回行ける予定だったのだよな。寂しい。

1月25日(日)
・第43回『名探偵ナンコ』〜よみがえれ!探偵講談〜

 会場/本遇寺(JR東西線「新福島」・ 阪神「福島」下車、地下鉄2番出口から徒歩5分。JR環状線「福島」下車徒歩10分。福島区福島3-7-38)
  開場/18:00 開演/18:30
  料金/当日1500円

 出演/旭堂南湖「探偵講談 魔術師」(原作・江戸川乱歩)「探偵講談・蠅男」(原作・海野十三)「探偵講談・双子の犯罪」(原作・初代快楽亭ブラック)
 特別ゲスト・田辺駿之介「村越茂助」
 ゲスト・芦辺拓(作家)「対談・探偵講談と探偵小説あれこれ」

・はああああ(溜め息)。演目を眺めると南湖さんが探偵講談として完璧に身に付けた内容のもの、プラスαといった印象。ただ、これだと終演時間がかなりかかりそう。個人的には先日の「怪の物」がもう一回聞きたかったなあ。「魔術師」も「蠅男」もまた聞く機会があると思われるので、片方だけでも演目変わらないかなあ……(わがまま)。


09/01/13
・今年のMYSCONの開催日が決定・告知が開始されました。よもやこんなに続くとは(続くといいなとは思っていたけれど、ほんとに続いてしまった)MYSCON十周年、題してMYSCON10

・今年は5月開催、しかもGW以降ということで時期がいつもと違います。5月23日(土)(昼の部・夜の部)〜24日(日)(夜の部)。とりあえずスケジュール帳への記入をお願いします。

・あと、新規スタッフも募集しております。実はスタッフが楽しいのもMYSCONです。


09/01/09
・ここのところ、年明けに、その年に刊行される本のうち最初に読み出す一冊というと、何年も続けて高田崇史さんのQEDシリーズ最新作(講談社ノベルス)、といったイメージがあったのだが、どうやら今年はカンナの第二巻になりそう。しかし……、確認のため調べてみるに、2007年の1月だけは出てなかったみたい。はて? その年オレが読んだのはなんだったんだろ?


09/01/08
・(もう正月からだいぶ時間が経過しておりますが)あけましておめでとうございます。

・今年もよろしくお願いします。とりあえず。