全国ジャズ喫茶巡礼の旅(ジャズ喫茶訪問記)
▼ 聖なる巡礼地
ソクラテス:「命など惜しくはない。ただ、どうせ毒杯を仰ぐならば、ここジャズ喫茶で毒入りのコーヒーをちびりちびりとやり ながら逝かせてくれ。」
ジャズ喫茶マスター:「ウチはべつに構わないよ。」
ソクラテス:「・・・・・・・・・」
弟子:「先生!!」
ソクラテス:「と、と、とめても無駄だぞ。も、も、もう決めたのだから。」
弟子:「い、いえ、コーヒーはアイスとホットがあるのですが・・・」
ソクラテス:「・・・・・・・・・」
ジャズ喫茶マスター:「毒はホットの方が溶けやすいんじゃないですかね?おまけに毒が回りやすいアルバム、かけましょうか!」
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
ソクラテス:「・・・・・・・・・?マスター、これ誰のアルバム?この破綻のない演奏は知徳合一派だな。」
ジャズ喫茶マスター:「いやだなあ、先生ともあろう人が。マジですか?この間発掘された“マラトン・ジャズ・クインテット”の“ラ イブ・イン・オリンピア”の未発表テイクですよ!“ポリス・ジャズレヴュー”の今月号、読んでないんですか? 評価は5つ星でしたよ。」
ソクラテス:「まじ??裁判でさあ、死刑にするとか追放にするとかめちゃくちゃ言われて、最近ぐしゃぐしゃに忙しかったからな あ。あれに未発表テイクがあったのか!」
ジャズ喫茶マスター:「先生、ブラインド・フォールド・テストでいつも未発表テイクとかリハーサルテイクとかポケットの中でやっ た不法な聴き取り不能な隠し撮りテイクを有力者に聞かせて「あんたはジャズが全然わかっておらん!“ 無知の知”じゃ!」なんてメチャクチャいじめてたじゃないですか。アテネ・ジャズ協会の会長さんなんか、 人前で恥をかかされた復讐は必ずするって怒ってましたよ。」
ソクラテス:「うっ・・・」
一瞬青ざめたソクラテスだったが、やがて満足そうに微笑むと弟子たちに言った。
ソクラテス:「おおっ!まだまだ私はジャズがわかっていないことに気づいた。うーむ、これが本当の無知の知じゃ。むちむち、 むちむち。人生はむちむちギャルにむちむちジャズじゃ。故に死ぬのはやめじゃ。ウワサではスパルタの方にもいい ジャズ喫茶がオープンしたらしいし、アフロディーテやらアルテミスやら美人ジャズミュージシャンも出てきたから なあ。これからもジャズを聴きまくってやる!これぞジャズ三昧哲学じゃ。開眼じゃあ。わっはっは。」
弟子:「・・・・・・で、でも先生、毒入りのコーヒー、もう飲んじゃいましたよ...」
ソクラテス:「ううっ、しまった!マスター、コーヒーおかわり。今度は毒なしでね。」
アテネの夜は騒々しく深まっていったのである。
以上は『ソクラテスの本当の弁明』/プラトン の別冊に収められているとかいないとか。
全国ジャズ喫茶巡礼(ジャズ喫茶訪問記)に関して
願いはただ一つ。全国各地にジャズ喫茶文化が定着すること。みなさんジャズ喫茶に足を運びましょう。
▽営業日時・時間は、直接お店にご確認いただくのが一番です。「遠路はるばる出かけていったら空振り(店が閉まっていた)」、というのはかなり空しいものです。もっとも、「空振りもジャズ喫茶巡りの愉しみ」という悟りの境地に至られている方、またその境地を目指したい方についてはその限りではありません。
土地カンのない場合や方向音痴の方は、道順と所要時間も、自家用車利用の場合は駐車場についても確認しておいた方がいいと思います(地方のお店は駐車場ありの所が結構ありますし、住宅地の自宅兼のお店は自宅駐車場や敷地内に駐車させてくれることもあります)。特に地方の鉄道・バス利用の場合ですが、念のため帰りの時間帯の時刻表を下車した駅でメモっておくことをおすすめします。
▽ジャズ喫茶巡りの参考書となるガイドブック(書籍)ですが、『ジャズ日本列島』(1995年、ジャズ批評社)、『オーディオマップ』(2001年、透土社)があります。残念ながらどちらも絶版です。古本屋さんで探すか、図書館でご確認ください。その他、お店によってはホームページに情報の詳細が掲載されています。また、インターネットにジャズ喫茶の情報サイトが各種あります。
⇒ジャズ批評2005年9月号『特集・日本列島ジャズの店 2005年版』(2005年、ジャズ批評社)が発売されました。
Dec.2005