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      百舌鳥・古市 世界文化遺産登録推進国際シンポジウム
       要旨−中国や北米では墳墓は人々が集まる儀礼の場


<目次>
1.世界遺産暫定一覧表
2.東アジア古墳シンポ
3.堺市公募提案




<パネルディスカッション> 要旨
 日本の王制は、紀元後107年に倭の奴国王が後漢に使者を送り、武帝より「漢委奴国王」と彫られた金印を贈られて始めて顕在化し、前方後円墳は大和朝廷を創始した崇神天皇(第10代天皇)が亡くなって後、天皇を意識した王陵として造成されたのが始まりである。
 その背景には、卑弥呼の死の影響が見逃せなく、これまで後漢の国(中国)と築いてきた関係を保ち、大和王朝政権の安定化を狙った危機意識がきっかけとなっている。
 その意味において、卑弥呼の後継者としての台与(とよ)の活躍を再評価すべきであるという王仲殊先生(中国社会科学院考古研究所教授、元所長)の見解は意義深い。
 一般に、文化は、中国から朝鮮半島を通って日本へ伝承されたと言われているが、前方後円墳に限って言えば、中国の影響は無く日本独自の様式と言え、むしろ朝鮮半島の前方後円墳は日本の影響を受けたと考えて良いと思われる。
 巨大古墳が出来た背景には、@敵が多く群雄割拠の状況にある、A農業が発展して食糧供給体制が整ってきた、Bその結果として、人口が増加してきたという共通点があるが、中国の場合と日本の場合では基本的な相違点が見られる。
 例えば、中国では、生前の生活を再現(不死の世界)するという意味で、地下に広大な空間を設置して埋設し、陵墓の周りには広大な陵園が造成される。日本では、死後は天に昇るという意味で、地上に盛り土して地表上の極上部に埋設している。つまり、日本は、「葬り」の儀礼を意識し、宗教的な思想を重視している。
 埋葬品では、4世紀までは身の回り品や実用品であったが、5世紀からは、武器やその他鉄製品が加えられ、軍事力や輸入も含めて外交的な王権の誇示など戦略的様相が見られるようになり転換期であったことがうかがえる

市勢要覧(堺NOW)2004『さかい興味津々』6頁(堺市市長公室広報課)
<百舌鳥古墳群の世界的意義について> 要旨
 世界では、環境、制度、文化などにおいて多様性があり、その人類の多様性を代表する象徴的なモニュメントとしてエジプト・クフ王のピラミッド、中国・秦の始皇帝陵および日本の伝仁徳陵がある。
 伝仁徳陵は、巨大さ、保存状態、王権のシンボルとして申し分ない。朝鮮半島の場合も同様であるが、円墳⇒墳丘墓⇒前方後円墳の発展モデルの典型として古墳文化の伝統を引き継ぎ、人類の発展過程を示す貴重な世界的遺産である。
 特に、伝仁徳陵は、その大きさにおいて王権権力の威力を表現し、日本人の文化と日本人観を象徴する歴史的な意義のある遺産である。
 人類の発展過程を示す重要な世界的遺産として人類が共有するためには、可能な限りにおいて公開されることが不可欠である。
 今後の世界遺産申請への取り組み方としては、行政、市民および学会三者協働のテーマとしての取り組みが望まれ、百舌鳥古墳群における位置づけのみならず、古市古墳群および高槻古墳群を含めた大阪府下一連の巨大古墳群としての視野を考慮に入れる考え方もある。

<参考資料>
  デジタル古墳百科三次元表示による三大墳墓の比較
ピラミッド、秦の始皇帝陵、仁徳陵
  堺の“光”−くに、都市、人、こと


<堺市公募提案> 「政令指定都市・堺の未来にかける夢」(平成17年8月24日)

      次世代型路面電車(LRT)を活かした世界遺産のあるまちづくり

1.仁徳陵(百舌鳥古墳群)、竹内街道、応神陵(古市古墳群)を包括的に世界遺産として登録する。
    

2.「政令指定都市・堺」の都心活性化と市民ニーズへの対応策として検討されている新規交通ネットワーク(東西鉄軌道:LRT)のコース設定を、仁徳陵(百舌鳥古墳群)、竹内街道、応神陵(古市古墳群)を包括した世界遺産へのアクセスに位置づけた交通機関として見直す。
<提案コース> ( )内は、既設コース案
  (臨海新都心⇒堺駅⇒堺東駅)⇒
      三国ヶ丘駅(阪和線、高野線)⇒新金岡駅(地下鉄)⇒美原町⇒近鉄古市駅

3.堺市民および平成の合併で新たに堺市民となった美原地域住民、さらには、堺を訪れる観光客の都心および世界遺産へのアクセスとしての機能を果たす。

4.古都(京都、奈良)を訪れる観光客の堺への誘致、アクセク機関として活かす。
<提案コース>
      京都⇒(JR、近鉄)⇒奈良(市内、飛鳥、吉野)⇒橿原神宮⇒古市⇒(LRT)⇒堺


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