囲炉裏の煙に防虫効果発見 青森の会社設楽山中に
自然に優しくアトピーにも効果 燻煙材づくり新装置


 古代人の知恵に学び、環境や健康に配慮した燻煙(くんえ
ん)乾燥木材づくりに取り組んでいる「古代人スガオカ」
(本社・青森県十和田市)の菅岡健司社長(63)が設楽町
田峯の山中で新型乾燥装置を完成させ、8日、火入れを行った。
 皮付きの杉やヒノキ、カラマツの大木とともに、愛知万博
会場のグローバル・ループに使われたユーカリの敷板も、煙
で約10日間いぶす。首尾良くいけば、敷板は宇都宮市のと
ちぎ労働福祉事業団が建設する集会所に使われる計画だ。
菅岡さんは、工務店を経営していた22年前、岐阜県白川
郷の合掌集落を訪れた際、「昔の家屋が長持ちする理由が知
りたくて」、囲炉裏の煙を一升瓶に詰めて持ち帰った。民間

の試験機関に分析してもらったところ、煙の中に天然クレゾールや防虫剤、防錆(ぼうせい)剤の成分が含
まれていることがわかった。
 以来、木くずや廃材、竹などを燃料に燻煙乾燥材づくりに取り組んできた。1995年には、青森県・三
内丸山遺跡に文化庁と県から頼まれ、燻煙材で掘っ立て柱を復元した。燻煙材はアトピーにも効果があるこ
とがわかり、同材を使った住宅建築も手がけている。
今回の新装置は、〈三河の炭焼き名人〉と言われる田峯の斎藤和彦さん(61)の炭焼き技術とタイアッ
プして完成させた。斎藤さんの独特の技術と手を結び、「より自然に優しい皮付き丸太の燻煙材を全国に発
信したい」と意気込んでいる。

(2005年11月9日 読売新聞)