■エンジン機(フラッシュpro45) 製作:1993年

ラジコン飛行機の魅力は、「実機では自分の姿を見ることはできないが、ラジコン飛行機はコントロールして飛んでいる自分を観察することができる」と、ラジコン飛行機の草分け:松井勲 氏の著書に書かれていますが、実機でアクロ飛行をしている人たちをも惹きつけるものがあるそうです。

ラジコン飛行機には、本物感を求めた「スケール機」と、アクロバット飛行特性を追求した「スタント機」があります。

スタント競技には、日本選手権、世界大会などがあり、規定演技をいかに美しく飛行するかを競います。
また、日本無線航空会 では 「曲技飛行検定」なるものを行っており、フライヤーの技術アップ目標としての役割を果たしています。
スタント競技においてはまず、真直ぐ飛ばせることが基本なのですが、水平3年ともいわれ、これがなかなか難しいんです。風や機体のクセ、エンジントルクの反動などを考慮しながら細かく舵を打たなければ真直ぐには飛んでくれません。なにもしないと曲がっていきます。(^_^;

自作3機目の「ヨシオカ・モデル・ファクトリー」スタント機バルサキット:フラッシュPRO45です。この機体を設計した吉岡氏は1975年の世界チャンピオンです。

全長:1360ミリ、全幅1465ミリ、主翼面積36dm2

翼端のカット(TNT翼)が特徴的で、翼端失速を防ぐデザインとなっています。

スタント機では飛行特性を重視する為、独特の形をしています。例えば、背面飛行においても正面飛行と同じような飛行特性を持たせています。

ラジコン飛行機にはハンドメイドの領域が多く残されています。機体は強度と精度が必要で、バルサ材を組み合わせて作らざるをえません。これらは、人間の手でつくるしかなく、多くのフライヤーは自分の手で作っています。キットだと1万円程度ですが完成機ですと10万円位しますので。ただ、最近は中国製の完成機もお目見えしましたので安くなってきました。

エンジンは「4サイクルエンジン」です。排気量は約10cc。アルコールを燃料として回転します。燃料は¥500/Lくらいです。小さくっても吸気-圧縮-爆発-掃気のサイクルでプロペラを回します。

参考までですが、模型用2サイクルエンジンは勿論、ロータリーエンジンや、多気筒エンジンそしてジェットエンジンなどもあり、メカニカルな部分でも楽しませてくれます。

マフラーからの青いチューブはマフラーのプレッシャーを燃料タンクに送り、燃料供給を安定させます

脚は引き込み式です。「エルロン」などの操舵部分は「サーボ」と呼ばれるモーターで制御します。

「着陸」の際はちょっとしたミスでも大破しますのでとても緊張します。飛んでいるものが地上におりたつことはとても難しいことを実感します。鳥はえらい!!

 

垂直尾翼がとても大きく、横向きのまま飛行することもできる設計になっています。(横向きの飛行はナイフエッジと呼ばれています)

「エルロン」同様、「ラダー」、「エレベーター」も「サーボ」で制御します。尾輪の下にある銀色の塊は「重心」を調整する為のウエイトです。スタントにとって、重心は最も重要です。

機体重量は1グラムでも軽くあげたいところですが重心調整の為やむを得ずの処置です

これが、送信機です。送信機、受信機、サーボのセットをプロポーショナルセットの略で「プロポ」と呼びます。

右の写真は、JR社のPCM10Sです。色々な機能がマイコン制御されていますが、使いこなせていません。また道具に凝ってしまった(汗)

 

■グライダー(SAL:サイドアームランチ仕様) 製作:2004年

ラジコン飛行機には、手投げで飛ばすハンドランチグライダ-(略してHLG)という分野がります。

メカやバッテリーの小型化により手投げグライダーの性能が飛躍的に進歩しました。さらに翼端投げ(SAL:サイドアームランチ)の発見?により獲得高度が飛躍的に伸び、HLGの新たな時代が切り開かれたといえます。

通常のHLGはちょうど紙飛行機を飛ばすのと同じ動作で投げますが、 サイドアームランチは陸上競技の円盤投げやハンマー投げの要領で1回転しながら投げます。これが、思いのほか高く上がっていきます。最初にHPでサイドアームランチの動画を見たときは衝撃が走りました。ということでサイドアームランチグライダーの自作にチャレンジしました。

SAL機はまだ市販されているキットが少なく、かつ高価です。

SAL機の製作を紹介をされているHPを参考にしながらで自作することにしました。

翼は発泡スチロールコア+バルサ+フィルム貼り、胴体はカーボンパイプです。

主翼 翼端部分のアップ写真。

ペグの部分を指にかけて、円盤投げのように投げます。黒いラインは強度確保の為にカーボンをエポキシ樹脂で貼り付けて補強しています。

丸いのは、軽量化の為の肉抜きです。(この程度ではあまり効果はありませんでしたが・・・)

尾翼は垂直尾翼と、水平尾翼をずらしてつけるのが主流です。

軽量化の為、肉抜きしてあります。湿ったように見える部分はマイクログラスをエポキシ樹脂で貼り付けて補強した部分です。

主翼作成途中の写真です。発泡スチロールのコアにバルサを貼り付けて作成します。黒いのは強度確保の為のカーボン補強です。

SAL機では、ランチ時の空気抵抗を減らす為に翼厚は薄くします。

製作過程はこちらに掲載しています。

グライダーをコントロールするためのメカです。

<上>
動翼を動かす制御モーター:サーボ 5.7g
<左>
超軽量高容量のリチウムポリマー電池
 5.4g
右>
信号を受信する受信機。5

黄色いコードはアンテナ線。

です。小さい!!

 

■グライダー(SAL:サイドアームランチ仕様) 製作:2007年

もっと高く!もっと長く!そんな思いからフルサイズ(F3Kという競技のレギュレーションによる)のハンドランチグライダー:SAL機を自作することにしました。競技のレギュレーション準じた機体なので空気抵抗は少なく、重量は軽く、強度は高くということで高度な工作となりました。 (製作期間4ヶ月)

このカテゴリーの機体キットは3〜4万円が相場でかなりお高いのでこの際、自作しようと思い立ったのですが、結局、出来上がってみるとキットを買うよりはるかに 高くつきました。

機体はネット上で図面が公開されているSuperGee2をお手本としました。SuperGee2設計者のMark Drela氏は、マサチューセッツ工科大学(MIT)のエアロダイナミックスの博士で、世界的に有名です。


↑こちらがDLした図面

主翼はフォームポリスチレン(スタイロフォーム)にガラスクロスをエポキシ樹脂で直張りします。

黒い部分は、厚さ0.5ミリのカーボン材による補強材。

左の写真は、主翼の製作過程。
左上:主翼翼型のテンプレート切り出し
右上:熱線でフォームポリスチレンからコアをカット
左下:主翼コア完成
右下:コアにガラスクロスを乗せた後、エポキシ樹脂を真空パックにより「真空貼り」

手間のかかる工程です。

メカを搭載するポッド(機種の黒い部分)。ポッドの中には、バッテリー、受信機、サーボ4個が搭載されます。

下の写真は、ポッドの製作過程。
左上:バルサ材で雄型の削り出し
右上:雄型の表面を滑らかに仕上げた後、2分割
左下:雄型から雌型を成形(ガラスクロス+ポリエステル樹脂)
右下:雌型から製品を成形(カーボンクロス+エポキシ樹脂)

雄型、雌型、製品とならべたところ。1セットしか作らないのに、量産するのと同様の手順を踏みます。

全長:1134ミリ、全巾:1495ミリ

既製品を購入したのはテールパイプのみ。その他のパーツは図面をもとにした製作となりました。

苦労の甲斐あって、高性能な機体ができあがりました。

今迄に経験したことが無い飛びをみせてくれています。

製作過程はこちらに掲載しています。

 

電動ファンフライ機(EPP機) 製作:2004年

かつては、電動飛行機というと、パワー不足、飛行時間が短いなどのハンディがありましたが、メカの飛躍的進歩により、 それも過去の話となりました。

ここで紹介しますのは、ファンフライと呼ばれるカテゴリーの飛行機です。側面積が大きい胴体と大きな動翼を持ち、 アクロバット飛行特性を高めています。通常の飛行機では考えられない「ホバリング」や、狭いエリアでのタイトな飛行が可能です。(もちろんテクニックが必要ですが・・・)

電動ファンフライにおいては、EPP機なるものがブームとなっています。簡単に製作できる+墜落しても壊れないという夢のような機体です。これはRC愛好家の「RC飛行機実験工房」のSekiai氏の発明によるものです(たぶん)。

私もSekiai氏をはじめとする先人の知恵を拝借しながら、手作りでEPP機を完成させました。

EPPとは発泡ポリプロピレンです。読んで字のごとくポリプロピレンを発泡させたもので、一般的には、吸音材・梱包材料として使用されているようです。

類似材料に発泡スチロール(正式には発泡ポリスチレン)があります。見た目は類似していますが発泡スチロールとは異なり、発泡ポリプロピレンは衝撃に強く変形しても元に戻る性質があります。

この性質を利用することにより、「墜落しても壊れない」を実現しています。

ただ、生のEPPのままでは、剛性が足りないので、様々な補強を加えながら飛行機としての性能を確保しています。

全長 880ミリ、全幅 800ミリ 。手軽に持ち運べるサイズです。Sekiaiさん設計のEPP機サザンクロス」のCAD図面が公開されていましたのでこれをベースにスケッチを起こしました。

カラーリングは3原色を用いてカラフルなデザインとしました。青いしっぽ(尾翼)が特徴的なので「Bluetail」と命名。

製作過程はこちらに掲載しています。

とても大きな動翼を持ち、タイトな飛行が可能です。(急回転や急旋回が可能)

また胴体の側面積を大きくしてあり、これはナイフエッジ(横向きに飛ばすアクロ飛行)を安定させる為です。

ちゃんと飛ぶようになるまでには試行錯誤を繰り返しましたが、とても楽しめる機体に仕上がりました。

上の写真で主翼に光っている部分があります。これは透明テープによる補強部分です。テープを(裏表に)貼ることによって、ふにゃふにゃのEPPにシャキっと強度がでます。右の写真の黒いラインは、厚さ0.5ミリのカーボンシートです。これも両面から貼ることによって強度がでます。

EPPシートによくくっつくOffice depotの透明テープ。

 

多くの模型の中でもラジコン飛行機は特別です。自分でデザインして組立て、カラーリング。そこまでだと「模型」の領域ですが、ラジコン飛行機はそれを飛ばし、さらに飛行性能が上がるようにチューニングする。まさにハンドメイドの醍醐味だと思います。

飛躍的進歩を遂げたメカです。

写真のパワーユニットで500g以上の推力を発生します。機体全備重量は300g程度ですから、空中静止から一気に垂直上昇も可能です。

使用するバッテリーは「リチウムポリマー・バッテリー」コンパクトながらとてもパワフルです。ただ、このリチウムポリマー、使用方法を誤ると「発火、炎上」があり、かなり物騒です。

<左上:モーター>
効率の高い交流モーター(チェコ製)。プロペラをダイレクトドライブします。
<右上:リチウムポリマー・バッテリー>
危険が伴いますので扱いは要注意(韓国製)。
<左下:スピードコントローラー>
バッテリーの直流電源を交流に変えるとともに、モーターの回転スピードをコントロールします。(アメリカ製)
<右下:受信機>
僅か5gで、4チャンネルの信号をサーボ(制御モーター)に送ります。 (アメリカ製)

殆ど外国製。技術の日本は何処へ・・?

 

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