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Seven samurai
「七人の侍」

【1954年日本映画/東宝作品】製作●本木荘二郎 監督●黒澤 明 脚本●黒澤 明/橋本 忍/小国英雄 撮影●中井朝一
出演●志村 喬/三船敏郎/稲葉義男/宮口精二 /千秋 実/加東大介/木村 功/津島恵子/土屋嘉男 ほか

最初に観たのは多分中学の時、民放テレビで3週に分けて放映されたものだったが、
初回の放送からすぐにわたしは映画「七人の侍」の熱烈なファンになってしまい
自分の人生の中で、最も大きな影響を受けた映画となりました。
その1
 研究 映画『七人の侍』のリアリズム

あらすじ
 
時は
戦国時代(西暦1588年)、度重なるいくさが生み出した戦争浪人が盗賊化した「野武士」の群れは、
戦時弱者である農民達の村々を襲って彼等の食料、財産等を奪っていった。
 ここ利吉たちの住む村に「次に麦が実ったらまた野武士がやって来る!」ということが事前に判った時、村
の長老は言った。『やるべし!』つまり「農民自らで侍を雇って村を守る」と農民達は決意する。だが、もと
もと貧乏な村のことで、「ただ、その間に腹一杯メシが食える」という報酬だけで力を貸してくれる侍がいる
のか?見知らぬ小さな村のために、はたして進んで自らの命をかけて戦ってくれる侍などいるのだろうか?、、、
 だが、これも戦争浪人らしき侍「勘兵衛」のもと、名誉や報酬等のためではなく、ただ農民達の苦境を救う
べく、次々と集まった侍達がいた。その数は七人。襲って来る野武士の数は総勢四十騎。それに対する勘兵衛
達「七人の侍」は、はたしてこの史上稀なる「百姓対野武士」の戦いに勝利出来るであろうか?

 盗人に農家の子供を人質にとられ、家の者達が困っている
のを、たまたま通りかかった侍(勘兵衛)が救い出すシーン。
 群集とともに大きな農家の門をくぐって出て来る勘兵衛。
 このショットを目にして、『すごい絵だ』とまず感動しま
した。
 歴史を感じさせる大きな建物の迫力『日本にはまだこんな
素敵な建物が残ってるんだ!いいな』と思った。が、最近に
なってあれはオープンセットだったことを知った。だってそ
の頃わたしはまだ中学生で、たかが映画のワンシーンくらい
でわざわざ農家を一軒建てるなどとは考えない。
 後半に出て来る村の大規模なセットも、なんと撮影所と遠
方のロケ地など数カ所にそれぞれ同じものを建てたという。
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 昔のハリウッドのスペクタクル映画ではクレオパトラだの
ベン・ハ−だのと巨大なセットを組んで、まさに映画にしか
出来ない迫力を出していたが、近年はCGI(Computer Generated Image)などを駆使して、通常ではありえない映像や、莫大な
費用のかかるセットなどを割りと安く、しかも簡単に作れるようになって、さまざまな興味深い映像で観客を楽しませてく
れている。
 ただ、そのおかげで、大規模なオープンセット、ミニチュ
ア、着ぐるみ(かぶりもの)類などが自然と省略されてしま
う方向になって来て、「そこに実際に存在している!」とい
う感動がめったに味わえなくなってきた気がするのは残念だ。

 この作品で印象に残る映像は沢山あるが、中でも老婆の悲
惨な映像は衝撃的だった。 身内の者をすべて野武士に殺され
たという久衛門の婆様。この役は、演技力より見た目を重要
視させて、一般の人を使っている。老婆に刻まれたシワと内
面からにじみ出て来る年輪のようなものは、化学素材なんか
で作る特殊メイクなどでは出せない生の迫力があると思う。
 映画制作当時は戦後まだ十年経ってなかった訳だから、こ
ういう戦争の暗いイメージを帯びた方々も多数おられたのか
もしれない。
 この映画に内包された『反戦』のテーマとかを見いだせそ
うなこの老婆の悲惨なイメージは、生け捕りになった一人の
野武士を農民達がなぶり殺しにしょうとする後のシーンに繋
がることになる。
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 腕のたつ侍達がいるとも知らず、のこのこ偵察に来ていた
野武士三人のうち、かろうじて斬り殺されず生け捕りにされ
たひとりは、野武士達の数、巣窟の場所などすべてを白状し、
命乞いをしてる。普通なら命だけは助けてやりたいところで
ある、、、
 古来、仏教や儒教の教えに従順な日本人とはいえ、戦国時
代の渾沌とした環境の中である。「農民達の落ち武者狩り」と
いうのも歴史の真実で、「落ち武者狩り」シーンは出て来な
いが、それを思わせるのがこのシーンの他、随所に出て来る
、、、
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 しかし、こういう主人公達の正義が揺らぐような設定のシーンなどは、娯楽作品としてはかなりマイナスに
なるのではないか?たとえばテレビドラマなどではあまり見かけない気がする。
 当時わたしはある民放テレビの「素浪人花山大吉」なる時代劇ドラマが大好きでよく観ていたが、その呑気
な「弥次喜多道中」のような娯楽時代劇にくらべ、この「七人の侍」のここにあげたシーンの他、真に迫るリ
アルなドラマの数々を目にし、『映画って凄い!』と感じた。『こっちは本物だ』と、、、だが、この映画に
したってあくまで『娯楽映画』には違い無いのだが、単にそれだけでは終わらない、、、その芸術的とも言え
る『何か』を十代前半の頃、この『世紀の名作映画』にはじめて出会った時に感じたのだと思う。
2004年10月29日
_古賀マサヲ
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_つづく、

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