脛骨疲労性骨膜炎(シンスプリント症候群)

スネには強く打ったり、蹴られたりすると弁慶も泣いたと言われる「弁慶の泣き所」がある。これがいわゆる脛骨であり、、通称
「向こう脛」と言われるものである。
脛骨の前面にある筋は、前脛骨筋と言われるもので、この筋の働きはつま先を曲げ伸ばし(背屈)させる働きがある。この前脛骨筋は、
凸凹面を歩いたり、走ったり、またスキーやスケートを行う際に使うもので、それらの運動を行った後には、その筋肉が痛くなる遅発性の
筋肉痛に見舞われるので、その存在感は極めて大きい。
一方、後脛骨筋は、脛骨の後面の目立たないところに付着している。
後脛骨筋の存在感は、前脛骨筋に比べて極めて乏しいと言える。また、その働きについても、後脛骨筋は、足首を底屈、下にする、下腿三頭筋
の補助筋として働き、足首を内反、足の裏を内側にする、筋の主働筋として働く。

運動する場所として、土よりも極めて固いコンクリートやアスファルトなどで運動を多くした時に起こりやすい。脛骨の中・下1/3の前後部分に
疼痛のあるものをアメリカではシンスプリントと呼んでいる。

このシンスプリントは理論的に、土踏まず、アーチの形成が低く、ランニングなどで脚への衝撃力を緩和する力が弱い扁平足の人に多く見られる。
後脛骨筋は、下腿部の上部後面から端を発して強い腱を形成して、内果の後ろを回り、舟状骨、楔状骨、立方骨から形成される足根骨と第2〜4の
中足骨に付着している。
走ったり、ジャンプしたりするには、強いキック力が必要となり、足首は必然的に内反する。足の裏が内側を向くようになる。これは足関節の構造上
によるものである。
歩行などのゆっくりした動作では問題ないが、足にかかる力が体重の2倍を超えるジョギングや、体重の5〜6倍もの力が加わる運動種目などでは
キックするごとに後脛骨筋は強く引っ張られることになり、これを繰り返していると、Overuse症候群(オーバーユース)に陥る。
後脛骨筋とともに、長指屈筋、前脛骨筋、長母指屈筋、長母指伸筋等が使いすぎとなると、筋腱のシンスプリントの好発部における脛骨の骨膜
に炎症が生じることがある。

予防・対策としては、ストレッチが重要となる。運動後には、スネの前を意識してストレッチすることである。細かく言うと、スネの中・下1/3の前後部を
もみほぐしたり、ストレッチすることである。


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