大正文化概論

  序論

G線の下で
アリアをうたっていた
てるてる坊主が
雨にぬれていた

  本論

交通が便利になって
文化はランジュクした
戦争に勝って
リキュウルをのんだ
はだかおどりの女のパンツは
日章旗であった
タケヒサ・ユメジが
みみかくしの詩をかいた
人は死ぬことを考えて
女とあそんだ
女とあそんで
昇天した
震災が起って
いく人もやけ死んだ
やけ死ななかったものは
たち上がった
たち上がった
ボクらのニッポンは
強い国であった

  結論

ダダがうなっていたけれども
プロがうなっていたけれども
エロがきしんでいたけれども
グロがきしんでいたけれども
芸術はタイハイしていたけれども
ぼくらはタイハイしていたけれども
ぼくらは
たち上がった
たち上がった


「愚の旗」 成星出版 より