卵巣腫瘍について

『卵巣腫瘍』といっても、かなりたくさんの種類があります。
今回私がかかったのが「胚細胞腫瘍」の中の『卵黄嚢腫瘍』というものです。ここでは、私のかかった『卵黄嚢腫瘍』についてを中心に、私なりに調べたことをご紹介します。

MENU
卵巣腫瘍の分類卵巣胚細胞腫瘍って何なの?良性腫瘍と悪性腫瘍ってどう違うの?症状は?診断についてどんな治療をするのか?化学療法による副作用って、やっぱりあるのね?


まず、こ〜んなにたくさんある卵巣腫瘍の分類(病理形態診断)をご紹介します。

  良性腫瘍 境界悪性腫瘍 悪性腫瘍

表層上皮性・
 間質性腫瘍

漿液性嚢胞腺腫
粘液性嚢胞腺腫
類内膜腺腫
明細胞腺腫
ブレンナー腫瘍

漿液性嚢胞腺腫
粘液性嚢胞腺腫
類内膜腺腫
明細胞腺腫
ブレンナー腫瘍、
 境界悪性(増殖性)

漿液性(嚢胞)腺ガン
粘液性(嚢胞)腺ガン
類内膜腺ガン
明細胞腺ガン
腺肉腫
中胚葉性混合腫瘍
悪性ブレンナー腫瘍
移行上皮ガン
未分化ガン

性索間質性腫瘍

莢膜細胞腫
線維腫
セルトリ・間質細胞腫
瘍(高分化型)
ライディク細胞腫(門細胞腫)

顆粒膜細胞腫
セルトリ・間質細胞腫
瘍(中分化型)
ステロイド(脂質)細胞

腺維肉腫
セルトリ・間質細胞腫
瘍(低文化型)

胚細胞腫瘍

成熟嚢胞奇形腫(皮様嚢胞腫)
卵巣甲状腺腫

未熟奇形腫(G1、G2)
カルチノイド
甲状腺腫性カルチノイド

未分化胚細胞腫
卵黄嚢腫瘍
胎芽性ガン
絨毛ガン
成熟嚢胞性奇形腫
未熟奇形腫(G3)

その他

非特異的軟部腫瘍
腺腫様腫瘍

性腺芽腫

肉腫
悪性リンパ腫
転移性腫瘍

一口に卵巣腫瘍と言っても、こんなに様々な種類があるんです。それでもこの表を見て、自分がいる位置が、わからないなりにも分かりました。
ですが、『卵黄嚢腫瘍』以外のことまで手を出すとワケがわからなくなることは必至ですので、ここでは出来るだけ他のものには触れないようにします。あしからず。


胚細胞腫瘍って何なの?

卵巣を構成する主な組織には、腹膜と表層上皮、性索間質、卵細胞(胚細胞)があります。このうち表層上皮から発生する卵巣がん(表層上皮性・間質性腫瘍)が卵巣悪性腫瘍の90%以上を占めています。その次に多いのが胚細胞から発生する腫瘍(胚細胞腫瘍)で、良性・悪性・その中間的な性質の腫瘍があります。

悪性卵巣胚細胞腫瘍は、全卵巣悪性腫瘍の約8%を占めるまれな腫瘍です。
頻度は未分化胚細胞腫が最も多く、次いで卵黄嚢腫瘍、未熟奇形腫の順になっています。これらには極めて強い特徴があります。それは10〜20歳代の若年に発生し、抗がん剤が驚異的によく効くために現在ではほとんどの人が妊娠、出産の機能を失うことなく治癒するようになったことです

ふむ。私がなった『卵黄嚢腫瘍』は、珍しくって、若いうちにしかならなくって、治療すれば治って、妊娠&出産も可能だということですな。


良性腫瘍悪性腫瘍ってどう違うの?
病名の告知を受けたときに「悪性です」と言われたけれど、治るけど悪性っていう意味がイマイチ分からなかったので、ちょっと調べてみました。悪性腫瘍と良性腫瘍の違いって、一般常識なんですかね?
ここであげていることは一般的な腫瘍についての見解です。

腫瘍には、子宮筋腫のように放置しても死をもたらさない良性腫瘍と、放置すると生体に悪影響を及ぼすことが著しい悪性腫瘍があります。
悪性腫瘍を総称して<癌>といいます。

なるほど。“良性の癌”ってのはないのだな。
悪性腫瘍の大きな特徴として、次のように【浸潤】と【転移】というのがあげられるそうです。

【浸潤】
悪性腫瘍は発生部位で大きくなるとともに周りの正常組織に対して浸潤を始め、そこにある正常組織を破壊します。これに対して、良性腫瘍の場合は、周囲の正常組織との間の境界が明瞭であり、くっきりと境されます。

【転移】
転移は悪性腫瘍と良性腫瘍を鑑別するもっとも重要な特性です。悪性腫瘍は局所浸潤した後、そこにある血管、リンパ管の中に入り込み、原発部位とは離れた他の臓器に漂着して、そこに拠点を確保して、増殖を開始します。この転移を形成する(受け付ける)ことの多い臓器は、肝臓、肺、リンパ節です。

悪性・良性の区別に、治るとか治らないとかっていうのは関係ないということか。放っておけば恐いけど、見つけて治療すれば治るものは治る(モノによるんだろうけど)。“治る悪性腫瘍”っていうのも納得。


症状は?

卵巣は「沈黙の臓器」と呼ばれるほど、ほとんど自覚症状がないまま病気が進行していくのが特徴で、早期発見は困難です。ある程度大きくなってからいろいろな症状が現れます。腹部がはれる、しこりを触れる、不正性器出血(月経以外の出血)があるなどの自覚症状によって産婦人科医の診察を受け、見つかることがほとんどです。

私の場合も病院に行くまで自覚症状は特にありませんでした。最終的には便秘と腹部の腫れ(腹水が溜まっていた)がありましたが、その腹部の腫れも便が溜まっているだけだと思っていましたからねぇ。不正出血もありませんでした。強いて言えば、数ヶ月前から原因不明の腹痛が何度かあったのが、このことに関係していたのかどうか、今となっては分かりませんが。


診断について

内診、血液検査(腫瘍マーカー)、超音波、CT、MRIなどを使った検査で判断しますが、細胞の形態が多様で複雑なため、術前に良性や悪性の判断をすることは困難です。現在のところ確信をもって手術前に診断する事はできません。

私の場合、まず内科でCTをとって、婦人科に行って内診し(この時点では筋腫があるとは言われましたが、卵巣腫瘍とは言われていません)、その後MRIをとりました。はじめに婦人科に行ったときに血液検査もしましたが、この結果の数値については詳しく聞いていません。結局確定的なものはオペ後の病理検査の結果を待ってからでした。…医師はだいたい見当がついてはいたんでしょうがね。


どんな治療をするのか?

【外科療法】
卵巣胚細胞腫瘍の治療の中で一般的に行われています。転移の度合いによって切除する部分が変わってきます。場合によっては、卵巣や卵管、子宮の摘出や、その他転移した腫瘍や臓器の一部切除が行われます。

【化学療法】
抗がん剤によりがん細胞を殺す方法です。通常は点滴による静脈注射で行われます。これは全身療法で、卵巣のみならず身体のすみずみまで抗がん剤を行き渡らせます。卵巣胚細胞腫瘍には、3種類の抗がん剤(ブレオマイシン、エトポシド、シスプラチン)を組み合わせたBEPという処方があります。これら3種類の抗がん剤を3週間ごとに3〜4回注射します。卵巣と子宮とが残存している場合、化学療法で治癒させた後、妊娠し正常に出産することが可能です。
極めて悪性度の高い腫瘍である卵黄嚢腫瘍と未熟奇形腫に対しては、完全切除後でも化学療法を行った方がよいとされています。

私はまず外科療法で腹水と両卵巣に出来た腫瘍を取りました(両卵巣・両卵管・子宮は取っていません)。で、その後化学療法です。上記の通り、3種類の抗がん剤を点滴しています。足掛け3週間で1クールの抗がん剤投与を、3週間ごとに3〜4回行っていく予定です。多くて6回くらいと言われています。


化学療法による副作用って、やっぱりあるのね?

腎機能障害、白血球減少、呼吸器障害、吐き気、食欲不振、脱毛、手足のしびれ・視力低下等の神経症状など、様々な副作用が考えられます。

がん細胞は、正常な細胞に比べて驚異的な速度で増えようとしています。そこに抗がん剤で攻撃をするわけですが、抗がん剤というのは、ピンポイントでがん細胞のみを攻撃することはできません。簡単に言えば、抗がん剤は活発に活動している細胞に働きかけます。よって、体の中でも活発に活動している部分にもダメージを与えてしまって、これが副作用となるのです。

食欲不振が続けばやつれるだろうし、腎機能障害が起きればむくみが出ます。自分で気をつけられることというと、免疫力が低下するから風邪をひかないように、人ごみを避けるとか、白血球が減少するといことは造血機能が抑制されるらしいので、血を流さないようにする(青たんとかも治りにくくなるのでぶつけない)とか、貧血気味になるから素早い動きはしないとか、そんなところでしょうか?
基本的に抗がん剤投与が終われば改善されるので、それまで他の病気を併発しないように気をつければいいということでしょう。脱毛も、治療が終了すればまた新しい毛が生えてくるようです。

 


   HOME       TOP 

e-mail nakamo@k6.dion.ne.jp
Copyright 2002 nakamo All Rights Reserved.