11 債務の一本化(弁護士ドットコムの連載 11) 

 債務整理の相談に来る方々の中には,「債務を一本化してしまったのだけど。」とか,「債務の一本化を考えているのだけど。」という方がいます。また,銀行などの中にも,「おまとめローン」なる商品をアピールしているところがあります。そこで,今回は,債務の一本化について,お話ししましょう。

● すでに,「債務の一本化」をしてしまった方
 すでに,「債務の一本化」をしてしまった方の場合,返済してしまった債務(旧債務)については,完済した状態であり,一本化した債務(新債務)については,新たな借入をした状態になっています。
 ですから,旧債務について,利息制限法違反の金利を支払っていて完済(一本化)した場合,間違いなく,過払金が生じています。ですから,この過払金を回収して,弁護士費用等に充てて,新債務または他の債務について,債務整理をすることが可能です。
 つまり,一本化した直後は,弁護士に債務整理を相談する絶好のチャンスなのです。
 たとえば,「東京スター銀行」等で,「おまとめローン」を組んで,サラ金の債務を返済してしまった直後などは,債務整理の絶好のチャンスです。サラ金から過払金を回収して,弁護士費用等に充てて,銀行からの借入については,自己破産する,任意整理する,個人再生の申立をするといった選択肢があるのです。
 逆に言うと,「おまとめローン」というものは,ビジネスとして成り立たない,非常に危険なものなのです。そもそも,債務の肩代わりとは,極めてリスキーなものです。

● すでに,「債務の一本化」としたが,また借入をしてしまった方
 債務者の中には,折角,債務の一本化をしたのに,完済した債務(旧債務)について,債権者から再度借入をしてしまうというケースがよくあります。「元の木阿弥」というべきケースです。
 しかし,この場合にも,旧債務の取引が長い場合には,依然として過払金が生じている場合があります。ですから,この場合も,弁護士に相談すべきチャンスです。
 また,債務を一本化しても,旧債務を借りてしまうような方は,根本的に生活が破綻しているので,自己破産をお勧めします。新債務も残っている上に,旧債務も復活してしまっているのですから,全額の返済は不可能と言うべきでしょう。
 債務の一本化をした後に再度借りてしまった方は,自己破産を決断すべきチャンスです。

● これから,「債務の一本化」をしようとしている方
 これから,「債務の一本化」をしようと考えている方は,絶対に止めてください。
 弁護士に依頼すれば,原則として,最終支払日からの経過利息は0円になり,将来利息も0円になります(東京三弁護士会の基準です)。どんな善意の業者であっても,利息を0円で,債務の一本化に協力してくれるところはありません。そんな善人は,親くらいのものです(親から借りて一本化するのも,親に迷惑をかけるので止めてください)。
 他からの借入で,債務を返済するということは全く問題の解決になっていません。現在,「債務の一本化」を考えている方は,その足で,弁護士に相談してください。その発想がそもそも間違っていますし,そのような方は,債務の完済はまずできません。
 「債務の一本化」を考えている方は,債務整理を弁護士に依頼すべき絶好のチャンスです。

● まとめ
 上記のように,「債務の一本化」の前後には,債務整理のための大きなチャンスがあります。このチャンスを逃さずに,弁護士に相談に行くようにしてください。

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