四猿庵日記2012


5月23日am1:30
 1つの基本的方程式(小説の)が出来つつある。本日中に図式化する。また、執筆中の実験
的小説「カミングアウト」(仮題)が来週には山場を迎える。いずれも楽しみだ。更に実験と新た
な方程式を構築して多くのジャンルの作品を書いてみたい。技法のマンネリ化は小説の死だ。

5月20日pm11:50
 朝、ジャック(犬)と散歩。珍しくカラスの姿を1度も見なかった。ただ、遠くに1度鳴き声を聞い
た。その後いつもの茶店へ。途中、今年生まれたらしいカラスを路上に見た。内蔵が割けて真
っ赤な血が見えた。執筆途中の小説「カミングアウト」(仮題)のここ数日分に手を入れ、更に書
き進む。その後学生の提出作品を読み、自分なりの分析をする。説明と描写の違いに焦点を
絞って点検。帰宅途中、襤褸(ぼろ)切れのようになったカラスの死骸を見た。長く心に留めて
置こうと思う。

5月20日am00:30
 某市の某選定委員長を昨日務めた。生きているといろいろな事を経験するものだ。昨日は 
クリエイティブタイムがなかった。某作家は「作家という者は少なくとも一日4、5時間は小説に向
き合っている者だ」という。それがプロだという。昨日は某市某選定委員からの開放感はあっ
たが達成感のない一日だった。一日は24時間ある。4、5時間の確保は論理的には可能だ。後
は精神と意識の問題だ。つまり、心における心のあり方の問題だ。
 5/18。授業の最中に使用テキストの一部の意図が解った。成る程、と感心したが、今更解る
とはという自分の能力のなさに悲しくなった。ただ、読者の立場で読書するのと作者の視点で
読書するのとは見えてくる世界に違いのあることが再確認されたことは進歩だった。遅ればせ
ながらの成長といえる。人間という者は幾つになっても成長し続けるものなのだろう。

5月17日pm9:00
 最近、仕事場に8:10頃について仕事を始め、夜8:00頃帰宅という日が続いている。疲れた。
歳には勝てそうもない。明日も早い。

5月13日pm11:00
 朝、ジャックと散歩。田代小学校のカラスの子育ての状況は見ることができなかった。残念。
田代小学校コミニティーセンターの横を通る時、カラスが追いかけてきてすぐ目の前の道路に
降りた。用意していたドックフードを道に置くが警戒してか私が見ている間は食べに来なかっ
た。日泰寺のカラスがいつもの水飲み場にいないなと思った瞬間に羽音をさせながら私の横を
通り過ぎていった。しかたがないので水飲み場にドックフードを数粒置いて立ち去る。今日はカ
ラスとのコラボはないのかと諦めた時、ある路地で追いかけてきたカラスが私の目のすぐ前の
フェンスに止まった。ドックフードを出して道に置く。1.5メートルほど離れると降りてきてドックフ
ードを食べてくれた。いつか私の頭の上に止まって欲しいものだと思う。

5月13日am2:00
 親しい知人が「カラス読みました」とメールをくれた。近くの図書館から借りて読んだのだと言
う。感謝。自分も先程読んでみた。すると、高校時代の恩師金子先生が「若いうちに本を出す
(出版)ものではない」と言ったのを思い出した。小説『丘上町二丁目のカラス』に手を入れたい
ところが出て来たのだ。

5月9日pm11:00
 「人は誰もただ一人旅に出て 人は誰もふるさとを振り返る ちょっぴりさびしくて 振り返って
も そこにはただ風が 吹いているだけ 人は誰も 人生につまずいて 人は誰も 夢破れ振り
返る (中略)振り返らずただ一人一歩ずつ 振り返らず 泣かないで歩くんだ」
何故だか、ふと昔流行った歌を思い出した。

5月8日am3:00
 小説『丘上町二丁目のカラス』が第2812回日本図書協会の選定図書に選出されたらしい。全
国の各種図書館などが、図書を選定、購入するときの参考となるように日本図書協会が選定
するものらしい。誰がどのような過程を経て選出するものか解らないが、とりあえずよかった。

5月6日pm10:00
 久しぶりに丸善で仕事をした。小説「父の涙とひげ剃り」を読み直し、テーマの主張に関係性
の薄い叙述をカットし、補足し、更に一人称の「僕」を「私」に改めた。「僕」という表記は「私」に
比べて明るいと思ったからだ。

5月5日pm5:40
 今朝、犬のジャックと散歩中、カラスが卵を温めているのを目撃(田代小学校の敷地内)し
た。4月の下旬から巣作りをしていたことは知っていた。昨日の朝と同じ処でもう一羽が見張り
をしていた。立ち止まって暫く眺めていると巣の中に一羽のカラスがいた。
 それから広小路通り(末盛通り)を北に渡り、更に北に一本入った道を西に向かったところで
番のカラスに出会った。まんざら知らないカラスではないような気がして通り過ぎたら、一羽の
カラスが僕の耳元(100pほどの処)を羽音をさせて追い越し、向かいの家の軒先に止まって
此方を見ていた。ところで菊坂町から西のカラスにまだ知り合いはいない。

5月5日am1:30
 昨日、映画「HOME 愛しの座敷わらし」を見に行った。原作荻原浩、監督和泉清治。遠野の
初夏の風景が美しい。ロケは2011年6月5日から7月23日。原作者の荻原浩さんは3回取材に
行ったのだという。「相棒」の杉下右京とは別人の水谷豊初めてのホームドラマ。奥さん役は安
田成美さん。後世に残したい映画の一つだと思う。
 以前書いた小説「父の涙とひげ剃り」を昨日から先程までに3回読み直し、手直しをした。

5月4日am1:15
 ここ数日、数年前に書いた小説「父の涙とひげ剃り」(未発表)を再考している。不備なところ
が目につく。僕が成長した証しかも知れない。

5月2日am1:30
 現在進行中の小説「カミングアウト」(仮題)が終わらない。執筆の裏テーマ「寄り道」の所為
だ。ちょっと「寄り道」が過ぎたようだ。10日までに何とか通し書きを終わり、語り手の現在地・
主人公のキャラクターの再設定・柱立ての再構築をして、今月中に3回は書き直したい。

4月28日am5:00
 今日は14:00から納骨祭。神道の式典は簡素だけれど厳かだ。天気予報は晴れ。

4月26日am4:30
 四猿庵日記を振り返ってみると、研究と創作に関する記述がない。書いていないわけではな
い。考えていないわけではない。こういう状態をどう解釈するべきか? 確かに研究も創作も丸
秘事項だから詳述は出来ないが……。

4月25日am4:00
 思わぬ失態で一旦ホームページをすべて失った。が、wifeの力でささやかな過去が復活出来
た。こうして書き込みが再び出来ることに感謝。つくづくdigitalに弱いanalog人間だと思う。
 ホームページを失った瞬間に、あれほどひどかった鼻水が止まったのは、単なる偶然とは言
い難い。やっぱり偶然か? 

4月22日pm3:00
 『丘上町二丁目のカラス』出版の祝いにと、今朝、ご近所の人から素敵なお花を頂いた。思
いがけない贈り物に心が躍った。読んでいただけたようだ。感謝。

4月20日am2:30
 人文科学、社会科学、自然科学を総称してリベラルアーツという。研究者はそれぞれの分野
を掘り下げて研究している専門家であり、大学教育はこのリベラルアーツ専門と職業専門とで
成り立っているのが一般的である。そして、リベラルアーツのみの大学は「大学」と定義され、
職業専門の学校は「専門学校」と呼ばれる。つまり、大学の大学たる所以は「リベラルアーツ
専門」にある。翻って考えてみると、職業専門はリベラルアーツの中の類似した科目の集合体
であり、普通、大学では学部、学科、専攻とその類似性の緊密度が増すことによって職業専門
の専門性が濃くなっていくのである。
 また、リベラルアーツを換言すれば「広く知識を身につけながら、創造的 な発想法を訓練す
る教育システム」(国際基督教大学のホーム頁)といえる。

4月15日am1:00
 ここ数日いろいろなことがあった。4/7の中日新聞夕刊(全国版)の登場に続き、4/12の朝刊
に再び登場。記事紙面の大きさにビックリ。今日、栄の丸善で拙著『丘上町二丁目のカラス』を
立ち読みした。不思議な感覚だ。その後、名古屋ガーデンパレスで遅ればせながら娘の誕生
日を祝った。年の経つのは早いものだ。
 ところで4/11に眼科に行った。飛蚊症は病気ではないと言われた。そんなバカなと思うもの
の安堵する。が、次の瞬間、確実に加齢を意識する。加齢を楽しみにする方法はないものだろ
うか?

4月11日am1:30
 最近、解ったことが3つある。先ず1つ。どんなに忙しくっても1日のうち、3時間以上創作に
取り組み、10行でも進展があったときは充実感に満たされ穏やかでいられること。2つめ。そ
れが以前は創作ではなく研究だったこと。もちろん今でも研究の進展は欠かせないけれど。3
つめ。環境が整うことによってすべき仕事に取り組もうとする心が湧いてくること。換言すれ
ば、小説の部屋・研究の部屋・○○の部屋と環境を整えれば○○を具現化することは可能だ
ということだ。おまけ。ある人とある人との関係、発言を聞き、「冷たさは時に人を引きつける」
ということ。押してもダメなら引いてみなはときに有効である。いずれも、所詮人間、されど人
間。先人の知恵のなんと偉大なことか。

4月8日am00:30
 昨日は一日掛けて家の片付けと一部模様替えをした。AをBに、BをCに移動する間に出た不
要なものの何と多いことか。また、3月28日に受けた取材の記事が昨日の夕刊の全国版にで
た。顔写真と僅かな記事にホッとしてお礼の電話。すると、「そっちが先に出ましたか」と言うや
や元気のない応答。「と言うことは他にも出るのですか?」と私。「はい」と言う返事に再び動揺
する私。機が熟せば縁は生まれる。「機が熟す」までコツコツとやるべき事をやる。「たいせつ
なのは、どれだけ沢山の事をしたかではなく、どれだけ心をこめたかです」とマザー・テレサは
言う。ところで今朝の散歩は山崎川から丸山神社に行こう。桜が楽しみだ。鶴舞(つるま)公園
の1200本の桜も楽しみだ。下山村のワラビはまだ早いか?

4月7日am1:30
 昨日の午前中は新入生オリエンテーションだった。ポイントは3つ。@大学生活(含学習)は
自由だが、大学にもルールがあり従うのは義務だ。つまり自由には自己責任が伴うというこ
と。A学科とその4年間のおよその解説。B各教員の自己紹介。
 午後は学長と非常勤を含めた教員懇談会。飲み物(ソフトドリンク)と軽食(立食形式)で懇
談。今年から映像メディア学科の専任に移動。個人の進歩的変化によって時期が来ると社会
的位相に変化があるのは宇宙のシステムなのだと再認識した。
 受け持つ科目(文芸の世界・日本の文学・日本語表現・ゼミ)の受講者数も理想的だ。感謝。
 ここ数日、落ち着かない日々が続いているが、研究も創作も僅かながら進んでいる。フォット
ベルトが到達する12月下旬までに研究を1つと創作(小説)2つ以上を完成させる。必ず。

4月3日pm11:00
 昨日、第56回連翹忌が無事終了。引き継ぎもスムーズにできた。感謝。人にはそれぞれ役
割というものがあるのだとつくづくと思う。それが天から与えられたものか、自分の強い希望な
のか。独りの人間の中にもその両面があるのだと思う。
 ところで今日は入学式だった。保護者との教育懇談会はその展開に起承転結が希薄で、盛
り上がりにかけた。教員の主義主張は強すぎて、恐らく、保護者の中には、「えっ」と一抹の不
安にかられる人もいたのではないかと思う。保護者の立場になって、入学時に知りたいことは
何か? あらかじめアンケートをとるとか、もしくは懇談会の時にアンケートをとって来年に役立
てるとか課題が自分なりに見えたような気がした。
 明日には現在進行中の小説「カミングアウト」(仮題)の最終場面を考える。いくら「寄り道」が
裏テーマだとしても、いたずらに小説を長くするのはどうかと思う。また、次の研究を進める。

4月2日am1:00
 桜が開花し、いつの間にか新年度が始まっていた。今年度から学内的位相が変わる。が、
今のところ予想されるその変化は極めて小さい。小さいけれど確実に変化している。不易流
行。変わらぬものは、研究・創作・授業。3つとも個人の努力がすべてを決定するものばかり
だ。「流行」が「不易」に新たな世界を構築するのか? するとすればそれはどんな姿なのか楽
しみだ。

3月30日pm11:40
 今日、人間ドックの再検査をした。或る数値が三年前に戻っていた。体重が3ヶ月で1キロ増
えていた。決して暴飲暴食はしていない。が、飲食の量をセーブし、内容を少し変え、意識的に
身体を動かすことにする。

3月29日am4:30
 昨日、中日新聞社の某氏の取材を受けた。これから数日新聞を読むのが恐ろしい。4月から
のゼミ希望者が16名。学生の小説がどのように生まれ育っていくのか楽しみだ。

3月25日am00:30
 昨日の朝食ビュッフェは自分史史上完璧なチョイスだった。野菜中心に焼き魚とオムレツ。
朝がゆにじゃこおろし。オレンジのデザートに〆の珈琲。自己抑制の腹八分目。それにしても
伊良湖岬から師崎港 までの荒波はちょっとしたものだった。
 ホテルで買ったあじさい、シュガーホワイトの花弁の白さが緑の葉に映えて此の世のものとも
思われない。あじさい小町の幾つもの小さなピンクの花弁。紫の大きな花のクレマチス。花を
付けたブーゲンビリアの苞の色。今、我が小さな四猿庵は花盛りだ。

3月22日pm10:00
 「白樺」同人のXはYを、YはXを、各どのように思っていたのだろう? その各の思いは分か
るのだろうか?今年の研究のテーマの一つだ。それぞれの日記・書簡・雑誌「白樺」の精読を
通して明らかにしてみたい。
 書きかけの小説『カミングアウト』(仮題)が80枚(400字詰原稿)を超えた。後20枚で完結した
い。次の小説『書き込み』(仮題)が楽しみだ。
 
3月19日pm8:00
 双頭の鷲でも困るのに頭が三つもあっては手足はこんがらがるばかりだ。こうなると独りの
努力がすべてを決定するような仕事をするしかない。研究と創作に心血を注ぐ以外楽しく生き
る道はなさそうだ。

3月18日pm11:30
 兎に角『丘上町二丁目のカラス』は世に出た。何時までも余韻に浸っている意味はない。現
在書きかけの小説『カミングアウト』(仮題)を出来たら4月下旬までに通し書きを終わりたい。
同時に進行している初めてのミステリーの設計図。そのアウトラインを今月中に作るつもりだ。
また、外大生の目の前で実践する研究のテーマの決定と資料収集を今月中にする。光太郎の
詩「ヴェネチアの旅人」をめぐる謎をホームズのように迫って行けたらと思う。

3月17日am00:30
 世界一のユニクロの店が東京にオープンし、iPad3が発売された3/16日、3/21に世に出る予
定だった小説『丘上町二丁目のカラス』が発刊された。研究論文の発表はそれなりの根拠のも
とにある主張をする。だから不安はない。が、小説は別だ。表現を支える執筆の核心が不安
定だ。だから僕の心も頼りない歓びで震えている。 

3月11日pm5:00
 本日午後、中部ペンクラブ主催の文学セミナーに参加。東海学園大学名誉教授井上寿彦氏
の講演「宮沢賢治と……」を拝聴。いつまでも学ぶ姿勢を堅持し実行していきたいと思った。

3月10日am5:00
 小説『丘上町二丁目のカラス』が3/21に世に出る。姿をくらましたい心境だ。マリッジブルー。
そんなバカな。
 ところで、大学における教養教育の実態が見えてきた。この実態は大学が抱える問題の核
心だと思う。現在、778(20校は募集停止)校ある大学のうち、問題の核心を全体化(70パーセ
ント)出来なければ存続は難しいだろう。進学率が上がれば、延命時間は延びると思うが、そ
れも時間の問題だ。

3月8日am1:15
 神保町ではいい取材ができた。とくに偶然知った(株)ゼンリンの存在に感謝。近いうちに名
古屋支店に行く。また、次の研究テーマも二つ浮かんだ。感謝感謝の二日間だった。

3月6日am2:30
 小説『丘上町二丁目のカラス』のカバーデザインのサンプルが出来てきた。3つのうちの1つ
に感動した。と同時にカバーデザインの品格に小説そのものが堪えられるのか不安になった。
後は使用する紙の選定だ。
 今まで書いてきた小説の多くが、大きなアウトラインを決めただけで書きながら仕上げてき
た。次に書く作品は綿密に設計図を書き、取材をしてから書く。取材は最低3回はしなければな
らないだろう。今日東京に行く。

3月3日am2:30
 生きているだけで○。健康だったら、それで最高。のはずが、つくづく僕は欲張りだと思う。研
究をしながら、更に納得のいく小説を書きたいと思っている。とりあえず長短合わせて100編の
小説を書こう。一つぐらいは後世に残る作品が書けるかも知れない。

2月29日am1:30
 と或る論文集の「あとがき」を書いた。可もなく不可もない「あとがき」だ。ホンネの一面だけ書
いた。良しとする。また、小説『丘上町二丁目のカラス』の帯に印刷するキャッチコピーの文言
を小説の一部に決定した。後は帯の色、表紙のベースとなる紙とその色、中身の紙質が決ま
れば印刷に入る。3月9日に印刷所の予約を取ったそうだから、事は急を要する。カラーコーデ
ィネイトの勉強が必要だ。出版社のデザイナーはどんなアドバイスをしてくれるのだろう?楽し
みだ。楽しみと言えば、これからどんな小説が生まれるのだろう。ジャンルのすべては無理にし
ても、純文学やファンタジーはもとより、ホラー、ハードボイルド、ミステリー、サスペンスなどに
も挑戦してみたい。

2月25日am3:00
 小説『丘上町二丁目のカラス』のカバーデザインを完成した。文字の大きさ、配置等微妙なと
ころで印象が随分と違う。ただ予算上帯が付けられない。付けられないからカバーに帯を印刷
する。その印刷の帯に、「大学教授」と書き入れるのに抵抗がある。ところで今日明日で或る
論文集の「あとがき」を書く。

2月24日am00:30
 人間性に欠かせないものは「思いやり」。思いやりとは「創造力」のこと。創造力には「想像
力」と「実践力」が内包する。つまり、「人間性」の完成に欠かせない教育とは「創造力」を培うこ
とだ。だとすれば「創造力(思いやり)を培う」にはどうするべきか。それはバランスのよい広範
な知識を学び、思いやりの具体を判断し実践する行動力を培うことだと思う。

2月22日am1:00
 一昨日「改革のトップになると勉強になるものだとつくづく思う」と書いた。そう思ったのは事実
だが、同時に「しんどい」、心底「しんどい」と思った。このしんどさをどのように処理したら楽しく
思うことができるのだろう? 
 ここ数日、研究も創作も手つかずだ。今日は三行でも、三十分でもいい、創作と研究にかか
わろう。それから今日は帰りに指導教授のお見舞いに行くつもりだ。先日行った友人のお見舞
いにも近いうちにまた行こうと思う。

2月19日pm11:00
 小説『丘上町二丁目のカラス』の再校を終了する。手を入れ始めるときりがない。2012年2月
、此の時点の完成作品として発表することにした。
 明日は、明後日の会議の資料づくりに専念する。改革のトップになると勉強になるものだとつ
くづく思う。改革は意識改革ができれば成功する。そう思う。

2月19日am2:30
 18日、目覚めると冬の京都は真っ白だった。高台寺へ行く途中、素敵な建物(地下はフリー
スペース1階は雑貨屋2階はオフィース)を知った。坂本龍馬、中岡 慎太郎の墓参りをして忘我
亭で佐藤勝彦の絵はがきを買った。三宝セットの極細の日本蕎麦は手打ちだと云う。あのおじ
いさんの弟子になりたいと思った。リーズナブルで美味かった。それから年齢不詳のおばさん
の焼き物三体(だるま・お地蔵さん・タヌキ計350円)を買った。アトリエ兼小さな小さな、小さな
お店。京都はいつ行っても面白い。

2月15日pm11:00
 小説『丘上町二丁目のカラス』の再校を2/23までにする。必ずする。それから「あとがき」を書
けと云う指示。が、「あとがき」は苦手だ。感謝謝辞はすぐ書けるが、それだけで「あとがき」に
なるとは思われない。どうしよう? 絵画におけるサイン。サインも作品の一部だと思う。だとす
れば「あとがき」も作品の一部だ。実は小説『丘上町二丁目のカラス』の最後に掲載する「夜想
曲」が「あとがき」のつもりで書いたものだ。

2月15日am3:00
 1/20に「今進行中の小説とは別の作品が、心の中で小さな光を放っている。テーマは新しく
はないが、しっとりとした文体で、近いうちに書き始めることになりそうだ。楽しみだ。」と書い
た。ある種のミステリーになることが見えてきた。入り口の舞台は神田神保町の古本屋だ。こ
こまでは公表できるがここからは企業秘密だ。
 現在進行中の小説はポイント地点を決めただけで書き進めて居る。書いている自分でもどん
な作品になるのか具体的にはわからない。解らないところが面白い。
 見えてきた次の小説は、テーマ・ストーリー・プロット・箱書き・登場人物の履歴書・分量・入り
口・障害物(数と内容)・山場・出口など詳細に決めてから書き出すことにする。作家とは設計
者と実際に建築に携わる者だ。子供の頃大工さんに憧れたが、小説という家の大工になれそ
うだ。

2月10日am3:00
 こうすれば泣かせる小説になる。という方程式がある。ああすればハードボイルドの小説にな
る。という方程式がある。各ジャンルごとに方程式はある。各方程式を有機的に連関させた一
つの小説はとてつもなく長い。小説を書くのも面白いが方程式を考えるのも面白い。 

2月8日am2:00
 2/5日曜日。体調は思わしくなかったけれど松坂屋美術館に行った。「現代書道二十人展」は
長年筆を持ち続けてきた人たちの作品だ。一本の線が何たるかを熟知し、体験してきた人た
ちの上品な作品ばかりだった。書家の書。画家の絵。ともに面白い世界だと思う。が、いずれ
も人生の喜怒哀楽を読み解くのが難しい世界だ。
 小説の世界はどうだろう? 人生と有機的に連続する世界と人生の文体を基盤としながら想
像を意識的に構築する世界。僕に小説は書けるのだろうか? 「団子祭りの夜」という小品を
書いた。くだらん。実にくだらん作品だ。人生の後半を生きて既に二十年が経つ。情けない。
 

2月4日pm11:40
 風邪を引いた。間違いなく風邪を引いた。採点と教育懇談会が無事に済んでホッとしたのか
も知れない。朝ジャックと40分ばかり散歩してから、一日、寝ていた。風邪のためか、寝過ぎた
ためか身体が痛い。鬼の霍乱。
 今月必ずすべき事。@某雑誌の「あとがき」を書く。A某原稿の再校。B小説『丘上町二丁
目のカラス』の再校。C再試二つの問題作成。D書きかけの小説を書き進める。E小説メソッ
ドを進展させる。Fそのた。
 明日は午前中に松坂屋美術館。体調がよければ日展にも足を伸ばしたい。


1月30日pm11:30
 ここ数日、後期の採点に追われている。明日中に採点を完了させ、教育懇談会(2/2)の資
料作りに取りかかろう。小説はどうした? さぼるな! 

1月24日am1:50
 何故だか分からないが村上春樹の『回転木馬のデビッド・ヒート』をはじめ、スケッチブック風
の短篇から創作のイマジネーションを受ける。今年の研究はがちっとしたものを1つにして、創
作の到達目標はセッティングせず毎日少しずつ書くことにする。結果として文学賞に応募でき
たら素敵だと思う。今から1時間小説と遊ぶ。

1月20日am2:00
 私の、論文のスタイル&文体(個性)はほぼ固定しているが、小説のそれは様々。これを成
長途中だからと、ある編集者は言う。が、その指摘は間違っている。作品の内容、ジャンルに
よってスタイルや個性は違うのだ。今進行中の小説「木村聡子の不思議」(仮題)では、主旋律
からどれだけ寄り道が出来るかが作法のテーマだ。人生でも寄り道は楽しいものだ。主旋律を
時折意識しながら、おおいに寄り道を楽しもうと思う。
ところで、今進行中の小説とは別の作品が、心の中で小さな光を放っている。テーマは新しくは
ないが、しっとりとした文体で、近いうちに書き始めることになりそうだ。楽しみだ。

1月17日pm9:30
小説『丘上町二丁目のカラス』の初稿を出版社に送った。少し「ほっと」している。学務の大きな
山も越えた。感謝。今、ほんの少し開放感に浸っている。明日から、書きかけの小説に取り組
む。次の研究課題も具体化したい。

1月14日am3:00
 3週間ぶりに夕べ、6ミリの刃を装着して頭髪を刈る。あるかなきかの頭髪でも爽快になる。
が、爽快になった原因は、研究「チシアンと高村光太郎」の原稿送付と小説『丘上町二丁目の
カラス』の初稿に目処が付いたことによる。感謝。

1月4日am2:30
 今日から出校。講義一つと校務(1/17の準備他)。それから研究(「チシアンと高村光太郎」
(仮称))と校正(小説『丘上町二丁目のカラス』初稿)。今年も年明けからするべき事があって
ありがたい。感謝。

2012年
1月1日am3:00
 いつの間にか年が明けている。が、研究は遅々として進まない。原稿の〆切が近づくばかり
だ。それでもコツコツと研究していると、少しずつではあるが方向性が見えてくる。なんと「こつ
こつ」の偉大なることか。今年もコツコツとやって行こうと思う。

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