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元入金と事業主借/事業主貸

できるだけ単純なケースで考えてみる

複式簿記の仕組みは大変複雑ですが、いろいろな要素が関係するから分かりにくいわけで、 できるだけ単純なケースを想定して考えると分かりやすいのではないかと思うのです。 たとえば、昔の貿易商人のように一発勝負の商売だったら次のようになるでしょう。

個人事業主の場合には会社の資本金に相当する物を元入金と呼ぶことになっています。 上の例では、最初に1000万円あった元入金が最後には2000万円になったことになります。 つまり、元入金とは事業主が出した物であり、すべて事業主の物です。だから、次のような ことが言えます。

期末の決算では、利益を元入金に繰り入れる

さて、上の原則を実際の複式簿記に当てはめてみると、それは期末の処理として行われます。 利益とは収益から費用を引いたものです。ですから、これはすべて元入金に繰り入れます。

また、収益と費用は該当する期に属する物ですので期の初めには必ず両方ともゼロになる はずです。これで左右のバランスがぴったりと一致します。

さて、このままでは事業主自身の取り分がありません。そこで、資産の中から好きなだけ 抜き取ります。その分だけ元入金も減少させるわけです。

このようにすれば簿記としては分かりやすいですが、それでは事業主は一年が終わるまでは 収入がないことになります。そこで、事業主貸という考え方が出て来ます。


事業主貸とは自分に支払う給料のこと

期の途中でも自分自身の生活費は必要です。そこで、現金とか預金から抜きとって自分自身に 渡します。これは、自分自身に貸したということにしておきます。だから事業主貸と呼ぶのですが、 実質的には自分への給料ですから返ってはこないものです。

期末になったら、たまっている事業主貸を資本と相殺します。結局のところ、自分で元入金という 資本から抜き取ったことになるわけです。

このようにする理由は、期の途中で資本の大きさが変動するのは好ましくないからだとか。 ところで、事業がうまくいかないと給料が払えないどころかマイナスになることもあります。 その場合は、マイナスの給料という事になり、これは事業主借と言います。


その他の細かい話

売り物の商品を自分で使ったり、営業用の建物や自動車を生活用にも使うと、実質的には 自分自身に給料を払ったようなものだ、と税務署では言っています。これらも、事業主貸 として計上しなければなりません。
最後に、事業用の口座に雀の涙ほどの利息がついたときは、すでに源泉課税されているので 処理に困ります。そこで、事業主からの寄付だということにして事業主借として処理する のが正しいそうです。事業所得に入れると税金を二重に支払うことになります。たぶん。


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